第14話 エピローグ



更に南へ進んでいきガルドラン帝国に入った。


そこから更に進んで、今は湖があるサガミンという村に来ている。


村とは言うが…寂れてはいるが街が隣接していて買い物には困らない。


帝国は王国とは仲が悪いからある意味縁切り出来た状態だ。


此処迄くれば流石にもう探すのは難しいだろう。


暫く宿屋で暮らしをしていたが…街の人も村の人も優しいので定住を決めた。


マリアは治療師として看板を掲げて治療院をしている。


エルザとリタは転びそうになりながら手伝いをしている。


まぁ転ぶし重い物は持てないし役立たずだ。


土地や家を買おうとしたら…無料で貰えてしまった。


村長曰く…


「若い者がいつかない村ですから来ていただけただけで嬉しい」


との事だ。


ただ一つの誤算は…俺達の正体は簡単にばれた。


まぁ勇者パーティだから仕方ないな。


その結果、俺は村の警備隊隊長に無理やりさせられてしまった。


これは仕方ないな。


◆◆◆


「マリア…あの二人いつ治してやるんだ」


傷跡は治らない…だが健がキレている状態は『治ってない』だからこれは聖女が使うハイヒールなら治せる。


「そうですわね…反省もしていますからそろそろ治してあげますわ」


擦り付けの恨みで治さなかったのだろう。


俺が気がつく事に聖女のマリアが気がつかない訳は無い。


「そうしてやってくれ…流石に可哀そうだ」


「それじゃ、後で治してあげますわ…それでリヒトは治したら…するのですか?」


困ったな…正直言えば抱きたい。


下心が無いと言えば嘘になるが…それ以外にも理由はある。


「マリアしだいだ…俺はマリアに愛を誓ったからな…ただ抱きたいという気持ちはある」


「まぁこれも仕方ありませんわね…ああ毎晩夜泣きされたら眠れませんわ、それに女としてあれに対して苦痛の記憶しかないのには同情しますわ、但し抱く時には必ず私に報告してくださいね…それが彼女達を抱く条件ですわ」


「解った」


結局、その後はなし崩し的に3人一緒に相手して4人で寝る生活が当たり前になった。


三人より綺麗な美女は沢山いる…


だが『思い出』と言う名の宝石を持った人間は他にはいない。


そんな奴はお前だけ…そう言われるかも知れないが…それが俺には凄く価値があるんだ。


ちょっと贅沢出来る暮らしに…三人がいる生活。


これ位の幸せで俺は十分だ…後はもう…要らないな。


「また難しい顔をしていますわね」


「まぁな…今、凄く幸せだな、そう思ってな」


「当たり前ですわ、リヒトは私を愛しているのですわよね? 不幸とか言ったら殴りますわ」


「そうだな」


うん、俺は凄く幸せだ。


                 FIN


※ エピローグを書いてしまいましたが…もう一話話を書きます。

その後にあとがきを書いて終わります。

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