吸血鬼、伊東エリックは大きな野望を抱いていた。
それは高級タワーマンションを建て、その最上階に住むこと。
そのために彼は商売をして稼ぎ、ダンジョンに入ってはお宝を手に入れると言う、商人ライフを送っていました。
しかしそんな彼の前に現れたのが、吸血鬼ハンターの聖女ホリィ。
この聖女、聖女とは思えないほどパワフルで凶暴、攻撃的な最凶聖女だったのです。
そして吸血鬼であるエリックは彼女の標的にされてしまいました。
野球選手もビックリの方の強さで分厚い聖書を投げつけたり、ハンマーを振り回してエリックを襲うホリィ。
こんなのに狙われたら、命がいくつあっても足りません。
しかし二人は、敵対するだけではなく、時に同じ目的のために共闘することも。
もっとも、まるで狼と子羊が協力するように、いつホリィがエリックの命を狙ってもおかしくない緊張感のある協力関係ですけど。
はたしてエリックは、ホリィに殺されることなくタワマンを建てられるのか?
エリート吸血鬼と最凶聖女の凸凹コンビの送る、ファンタジーコメディです。
現代日本に突如現れた、異世界ダンジョン。しかしこの異常事態を前にしても、人々は逞しく生きていきます。
何しろ異世界ダンジョンなんて、それまでこちらの世界にはなかったものがいっぱい。鉱物に植物に、モンスターの素材。危険はあれど、上手くいけば一攫千金を狙えるということで、わざわざ他の場所からやってくる人も少なくありません。
吸血鬼のエリックも、その中の一人。高級タワーマンションを建てるという夢を叶えるため、とにかくお金を稼ごうとします。
誤解の無いように伝えておくと、彼は吸血鬼と言っても、決して異世界の者ではありません。元々こちらの世界で暮らしていた、由緒正しきエリート吸血鬼。ダンジョンに住む、無闇に人に迷惑をかけるモンスターとは訳が違うのです。
しかし、そんな理屈が通じない相手もいました。偶然出会った聖女ホリィは、吸血鬼なら倒すと、問答無用で攻撃開始。しかもこの聖女、めちゃめちゃ強い。
聖書を165キロの猛スピードで投げるフィジカルに、容赦など一切しない、徹底した強メンタル。聖女と言うより、バーサーカーに近いかも。
こんなのに目をつけられる中、果たしてエリックは無事お金を稼ぎタワマン購入できるのでしょうか。
由緒正しいエリート吸血鬼の伊東エリック。彼の夢は、大金を稼いでいつかタワマンのオーナーになること。
そのために彼は、突然現れた異界ダンジョンを攻略する冒険者相手に、吸血鬼であることを隠し、やり手の商人としてポーションやお弁当などを売っていた。
けれどもある日、モンスターに襲われた人間を助けた拍子に、聖女・ホリィに吸血鬼であることを見抜かれてしまう。
「モンスター死すべし! 悪!即!斬!」な性格かつ、人間離れした能力を持つホリィに討伐対象と認定されてしまったエリックは、はたして生き残ることができるのか!?
儲けが大好き、吸血鬼なのにまっとうな考えの持ち主であるエリックと、「聖……、女……?」と小首をかしげたくなるぶっ飛び聖女・ホリィのかけあいがとっても楽しい小説です!(*´▽`*)
ここまで主人公に絶望感を与える聖女を見たのは初めてでした(笑)
果たしてエリックは夢のタワマンオーナーになれるのか!? それとも先に墓標が立ってしまうのか!?
エリックの奮闘を、ぜひ応援してあげてください!(≧▽≦)