麗しき花信風って季節でもないけれど

 みなさんの愛馬はご機嫌いかが? チャンピオンズミーティング勝ててますか? クリオグリ強すぎません? ここまでとは聞いてないけど?


 そんなわけで3回目のチャンピオンズミーティングに挑んでおります。トレーナーの戸松です――という書き出しを1週間ほど放置しておりました。件のチャンミはとっくに終わっております。前回に続いてグレードB優勝でした。次は一瞬でもAに行きたいですね。


 それはともかく、小説の話なんですが相変わらず進捗はございません。メジロブライトもびっくりのズブさです。だてにブライト担当はやってません。のんびりさんです。ほわぁ。



●改稿


 しかし、まったく何もしてなかったわけではなく、ここ数日は前回のカクコン参加作「放課後のタルトタタン」の改稿作業をしたりしていました。


 これも最初は15万字版を作るつもりだったんです。コンテストの文字数制限がそのくらいのことが多いので。

 ただ、実際にやってみると力石徹ばりに無理のある減量であることがわかったので居直って文字数を気にせず好き放題やることにしました。


 とはいえ、全体の構成に影響を及ぼすような改変はしないつもりです。一部、大胆な変更があるのですが、話数はそのまま。文字数も多少増えるかなってくらいです。


 まあ、ディレクターズカットみたいな感じですかね。旧版はなんだかんだで文字数を気にしてましたし、時間的にも余裕がなくて勢い任せなところも多々あったんです。また、中途半端に妥協した部分も多く、この構想が持つポテンシャルを十二分に発揮できていたかというと疑問符がつく仕上がりだったのです。


 やっぱり初の長期連載でしたので、探り探りの部分が多かったんですよ。それで委縮してしまった部分もあるし――


 なので改稿版は自分が好きなようにしようと思います。放タルという物語を自分の好きなように再解釈する。それを描写に反映させるという取り組みです。なのでディレクターズカットであると同時に、HDリマスターのような感じかもしれません。解像度アップを目指します。



●ディスコミュニケーション


 そんなわけでまた放タルについていろいろと考えているのですが、そこで思ったことについて。


 わたしが描きたいのは、やっぱりディスコミュニケーションなんだなあということです。


 つながってるようでつながってない。そんな関係性。家族、友人、恋人。そうであるにもかかわらずわかり合えない。そもそも話し合わない。


 現実ってそんなものだと思うんですよ。

 だからこそ、小説などのフィクションはそのわかり合えない他人同士の内面を掘り下げて納得をもたらすのでしょう。

 登場人物同士はやはりすれ違い、わかり合えなくとも、読者にはわかる。そういう風に書くことも物語では可能です。


 もちろん、それはあくまで小説の中のリアルであり、現実とはまた違うかもしれませんが、不条理でディスコネクトな現実に対する癒しにはなりうるでしょう。そうした需要から物語は求められる。そういう側面もあるかと思います。


 ただ、わたしはあえてその逆を行きたい。現実の不条理でディスコネクトな側面を抽出して強調するような話が書きたい。


 リアル志向、というわけではありません。むしろわたしの手法はデフォルメチックで、表現主義的だとさえ思います。それでも、だからこそ不条理でディスコネクトというリアルさが際立つ――そういう自分ならではのリアリティを目指したいなあと。


 元々、そんなことを考えつつ書いたのが放タルではあるのですけど、いま一度意識しなおそうと思った次第です。

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