第6話無人島~未来編~




-100年後異世界ベータ-



ザザー…ザザー…


 大きな魔道船が海を渡っていた。甲板の上では4人の鎧を身に纏った女性たちが先に見える島を見ていた。


「あの島が最近発見された島でいいの?」


 魔道船の甲板で上質な革の鎧を身に纏った4人の中のリーダー格の女性が訪ねると後ろで船員と話していた銀色に煌めく鎧を纏った第4騎士団の師団長がこちらにやってきた。


「はい、リーリア殿、リザッツ王国の商船が発見したそうです」


「港から船で2日ほどのところにこんな島があったなんて…」


「かなり、潮が早いらしく大型の魔道船でないと近づくのは難しいらしいですよ」


 目的の島はかなりの大きさで王国並の広さがあるらしく船で周りを観測した結果、海岸に人工物が発見されたらしく、王国が調査を私たちのパーティに依頼してきた。


 こう言うのは国の海軍とかが普通は行うはずだが今回は探索者ギルドに話が回ってきた。どうも新しく発見された島に先住民などがいれば軍での調査になるとややこしい問題が起こるらしい。といううことでリザッツ王国の探索者ギルドの中でも割と評判のいい私たちのパーティーにお声がかかったわけだが...


 依頼期間は1ヶ月の長期依頼。島の魔物に先住民がいるかの調査をすることになっていて破格の報酬を掲示された。


 未知の島の調査と言う事もあり当初は断っていたのだけれど、パーティの僧侶が神の力を感じるのでどうしても行きたいといい結局は受けてしまった。


 どうもあの島の1部にはかなり強力な結界がはられており、その結界の調査も請け負ったようだ。


「ねぇ、アリア、あの結界ヤバくない?」


 私は、メンバーの魔道士にあの海岸にはられている神々しい光を放つ結界を見つめながらたずねる。


「そうね、あれ程の結界なんて見た事がないわ、神様がはったといわれても信じられるわ」


 魔道士のアリアは呆れたように島の結界をみていた。僧侶のメアリは喜びと驚きを隠せないようだ。


「は、はい、女神様の聖なる波動を感じます」


 ですよねー。半端ない力を感じるもの。

あの島大丈夫かしら?


「でもでも!あの島はまだ誰も探索してないんでしょ!楽しみだなぁ〜♪」


 斥候のテンカが楽しそうにはしゃいでいる。


「じゃあ、とりあえず上陸して島の外縁を見て回りましょう」


 私がみんなにそう声をかけると鎧を纏った男が2つのカバンを渡してきた。


「我々は、島から離れ沖合にて停泊しております。何かありましたら信号弾を打ち上げてください。そして、こちらのマジックバックには2ヶ月分の食料、もう1つには野営の道具が入っております。くれぐれもお気お付けて」


 初上陸の島になるので軽い調査にはなるけど、未知の魔物なんかもいるかもしれないから慎重にいかないとね。ではでは、小舟に乗り換えてあの異常な結界の砂浜から上陸しますか。



 


 

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