第28講 二宮忠八の方が、ライト兄弟よりも先に飛行器の原理に気付いていた
第28講 二宮忠八の方が、ライト兄弟よりも先に飛行器の原理に気付いていた
――――――――――――――――――――――――――――――
甲:小学校の頃、「飛行機を発明したのは、ライト兄弟だ。」と言って、「よく知っているね。」と、教師に褒められていた生徒がいて、辟易したことがある。
kou : shougakkou/syougakkou no koro, "hikouki wo hatsumei shita nowa, Wright kyoudai da." to itte, "yoku shitte irune." to kyoushi ni homerareteita seito ga ite hekieki shita koto ga aru.
乙:それは多分、図書館でライト兄弟の伝記でも読んだのだろう。確か、ライト兄弟が飛行機を発明したのは、1903年だったかな。
otsu : sore wa tabun, toshokan de Wright kyoudai no denki demo yondano darou. tashika, Wright kyoudai ga hikouki wo hatsumei shita nowa, 1903nen datta kana.
甲:でも実際は、その10年前には、日本の二宮忠八の方が、ライト兄弟よりも先に飛行器の原理に気付いていたんだ。そう反論しても誰にも相手にされなかった。
kou : demo jissai wa, sono 10nen-mae niwa, nihon/nippon no Ninomiya Chuuhachi no houga, Wright kyoudai yorimo sakini hikouki no genri ni kidsuite itanda. sou hanron shitemo dare nimo aite ni sarenakatta.
乙:まるで、飛行器を発明した二宮忠八が、当時の政府に相手にされなかったのと同様にね。
otsu : marude, hikouki wo hatsumei shita Ninomiya Chuuhachi ga, touji no seifu ni aite ni sarenakatta noto douyounine.
甲:日本政府は、今でも、国内の技術開発に投資せず、外国にばかり投資している。これでは、どこの国の国民のための政府なのか分からないね。
kou : nihon seifu wa, imademo, kokunai no gijyutsu-kaihatsu ni toushi sezu, gaikoku ni bakari toushi shiteiru. koredewa, dokono kuni no tame no seifu nanoka wakaranaine.
乙:教科書でも、こういうことを全く教えられていないんだよね。それこそ、これも「自虐史観」に他ならないと思うね。
otsu : kyoukasho demo, kouiukoto wo mattaku oshierarete inaindayone. sorekoso, koremo "jigyakushikan" ni hokanaranai to omoune.
――――――――――――――――――――――――――――――
【解説】
「飛行機」と「飛行器」。これは本文の誤植ではありません。念の為に書いておきますが、通常、ライト兄弟が発明したのは「飛行機」、二宮忠八が発明したのは「飛行器」と書いて、区別しています。
ライト兄弟が飛行機を発明したのは、1903年。しかし、二宮忠八が、1891年にカラス型飛行器を、1893年に玉虫型飛行器を発明していたことは、あまり知られていません。
自虐史観を改め、愛国心を育む、などと言っている割には、この程度の内容も教えていない教育というのは、如何なものでしょうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます