第27話 か、替えの下着、頂戴……
私が脱いだ
「あの、さっきの事だけれど……」
と綺麗な声。やはり『マーメイド』だ。
せめて、
さっきのというと――レイと抱き合っていたこと――だろうか?
ウチの
思わず抱き付いてしまうのも仕方がないだろう。
問題があるとするのなら――レイなら【魔術】で回避も出来た――という事だ。
確かに【魔力】は
しかし、彼は【魔力】を奪う事をあまり良しとはしていない節がある。つまり――
「
私は
――
「許してくれるの⁉」
と『マーメイド』は
――早く
「レイも沢山の
誰かの代わりに戦い続けている――私の言葉に『マーメイド』は黙る。
――心当たりがあるのだろうか?
「彼は昔の
『マーメイド』に対し、下心があったとは考え
彼女が泣いていた事は簡単に想像できた。
「だから、今度は私が――レイの守りたい人を守るの……」
悪いと思っているのなら、
――やっと
両親を殺した私でさえ、吐き気がしてくる。
「分かったわ……」
そう言って『マーメイド』は居なくなった。
私もトイレから出よう。
それにしても、さっきの
お
彼の
そして、欲望のまま求められる――思い出しただけで、身体が熱くなった。
無意識の内に指を
「はうっ……!」
落ち着いたと思っていたけれど、まだ敏感なままだったようだ。
身体に電気が走るような感覚。
彼の身体の一部が、まだ私の身体の中に残っているかのようだ。
魂と魂が触れ合う――と言えばいいのだろうか?
顔が熱くなり、鼓動が早くなる。
気が付くと、私は彼との記憶を手繰り寄せ、夢中になっていた。
――また、
「ウ、ウサミ~」
と私は自分でも情けない声を出した。
「どうしました? カグヤ様……」
慌てて彼女がやってきたので、
「か、替えの
と声を小さくして言う。
「本当に
心底、
――〈亡霊視点〉――
俺が下の
『シンデレラ』の仕業だろう。
水は大分、少なくなってはいるが膝下くらいまではある。
(ちょっとした恐怖だよな……)
外部からは鉄壁とされる塔の守りも、内部からの攻撃には弱いらしい。
俺は『シンデレラ』の
地下だの釈放だの聞いていたので、もう少し薄暗く陰湿な場所を
けれど、他の
先程から、扉以外は
ただ、似たような空間が続くので、
他に人の姿は見当たらないので、避難したのだろう。
俺としては好都合だ。
〈
すると『
カグヤ達が申請でもしたのだろうか?
中の造りはカグヤの部屋と変らない。
病室を連想してしまったのは、錠剤や薬品の瓶があった
【魔境】において、食料などの物資は少ない。
食品を
加えて、ここは【魔術師】達の
【魔力】を回復する
「やあ、王子様――待っていたよ」
いや、今はジャージ様かな?――
そこには灰被りとは名ばかりの銀髪の美少女がいた。
どうやら、部屋を間違えてしまったらしい。
「失礼しました」
と言って俺は部屋を出る。ウィーン!――と扉が閉まる。
同時に――ブブブッ!――『
「間違ってないよ」「早く助けて」「ハリーハリー」「パンツ冷たい」
――
それに最後のは
床を埋め尽くす水を見て得心する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます