第3話担任へ報復計画
「ねえ、みんな。小山先生をちょっとギャフンていわせたいよね?」
「そうそう、理恵ちゃんの言うとおり。みんな、アイデア出して!」
山口洋一通称ぐっさんは、張り切っている。
「あ、あのう」
「何なに?出原ちゃん」
出原は、小さな声で、
「小山先生に不味い料理を食べさせたら?激辛とか?」
「出原ちゃん、小さな声で大胆だね~。この阿南、料理は得意でございます」
「池の鯉を料理しようよ!」
「ナイスアイデア、健ちゃん。私たちは調味料準備するから、ぐっさんと錦鯉釣ってきて!」
「ラジャー理恵隊長!」
小一時間後。
誰もいない理科室で調理を始めた。
「先ずは、錦鯉のぶつ切りだ~」
「よっ、健ちゃん」
「野菜の代わりに雑草持ってきたよ!」
「サンキュ、出原ちゃん」
「味付けはどうする?」
「任せて、ぐっさん。塩のみでシンプルに味付けだ、そこの棚から塩持って来て」
ぐっさんは棚を見た。
「え~と、塩、塩、あった。
ぐっさんは調理人の健ちゃんに
「後、調理酒、持ってきて~」
「健ちゃん、調理酒っなに?」
「アルコールだよ」
「ここに、メチルアルコールがあるけど」
「いいね~。メチルアルコールを入れたら、15分煮込みます」
15分後。
鍋はグツグツしている。
「うわっ、くっせ~」
「グハッ、なんだこりゃ?」
「健ちゃん、分量間違えたんじゃない?目に染みる~」
「だ、誰か。味見を」
「先生に不味い料理食わせるんだから、味見しなくても、臭さで証明済みだよ」
その時だ!
「あなたたちっっ、何をしてるの?」
「こ、小山先生」
「いや~、いつも先生にお世話になっているのでスープを作りました」
「誰か味見したの?何、この悪臭は?」
スープは徐々に、鍋を溶かし始めた。
「江戸川阿南君、味見した?」
「は、はい。それは、優しいお味に仕上がってます」
「杉岡君、味見しなさい」
「ぼ、僕はもう味見したから」
理恵はガラス製のどんぶりに、スープを注いだ。そして、小山に渡そうとすると、つまずき江戸川阿南の頭からスープを掛けてしまった。
アジャジャッ!
阿南は全治1ヶ月の火傷を負った。
メンバーは全員、尻バットを喰らった!
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