第3話 攻略前夜
「明日から課外授業が始まる、遂に待ち望んだCランク迷宮だ。今日は早めに帰って、早めに寝ろ。ダンジョンで寝ぼけて致命傷、なんて洒落にならないからな」
「「はい!」」
鏑木の一言によって、その日の授業は締められ、太一は、教室を出る。
教室を出ると、出たすぐ側に酒井の姿があった。
酒井の事を見てキャーキャー言ってる女子生徒人を放っておいて、太一と酒井は特別教室まで移動する。
「C+を、もうお前は旅行感覚で行ける。Cランク迷宮? さんぽでもしてくるつもりで行ってこい」
「……」
「船岡山は、玄武と関係のある地だ、このタイミングで行けるなんて、まさに運命だ」
「……」
「一つだけ聞いとく……テメェの目指す場所は?」
「世界最強」
「いいじゃねぇか! ……この世界は、テメェに掛かってる。それは遠い未来か、次の瞬間か、そんなの分からない。だけどよ、それに対抗する為にテメェは誰よりも頑張って、誰よりも強くなる必要がある!! 嫌ならその盾捨てて逃げろ! だが、それを持つなら! その覚悟を持ってんのか、テメェは!」
「当然だ!! 俺は、フユを決して手放したりしないし、手放したく無い。多くはねぇけど大事な友達も居る、両親も、世話になった人も、だから、俺は強くなる。最強になって、第三次カルパスを、何としても食い止める!!」
「よく言った! それならなんの心配もねぇ、行ってこい!」
太一は、教室を出て、学校を出て、ギルドに着く。
「待っていたよ、今日はひとつだけ、迷宮で最も重要な事を教えよう。それは楽しむ事だ。君はこの1週間で、恐ろしいまでに論理的な迷宮理論を学んできた。……物事には、守破離がある。守で基礎を学び、破は良いものを取り込み発展させる。そして離は、独自のものを生み出す。君はもうその段階まで来ている……思いっきり楽しんで来なさい」
「……ご指導、ありがとうございました」
太一は、ギルドからも出て、自宅に戻る。
最後に、自分の武器を鑑定しておく。
「〈見通す者〉」
〔名前〕フユ(玄武)
〔ランク〕C(???)
〔レベル〕50
〔親密度〕100(MAX)
〔耐久力〕100000(時間経過で回復、1時間に10回復)
〔スキル〕
『忠誠+3』(省略)
『完璧なる主従関係+3』(省略)
『テレパシー+3』(省略)更に、相手に対して精神攻撃を与える事が出来る。(低ランクに限る)(任意発動)
『亀は万年+3』(省略)
『防御領域展開(元 防御壁展開)』特殊ステータス、『耐久力』を10消費し、自分を中心とした、半径5mに、立ち入り不可能の領域を20秒間展開し続け、その後消滅する。領域には『貫通無効』が付与され、あらゆる攻撃を防ぐ。(任意発動)
『貫通無効』(省略)
『形状変化』盾を、自由に変形させることができる。任意で盾に戻せる。(最大サイズは、手の平を思い切り広げた程度)(発動時、『テレパシー+』と『亀は万年+』以外のスキルが無効化)(任意発動)
フユの強化も、完璧だ。
鏑木の試練に、大乱闘、運の良い事に沢山の試練に恵まれ、この様な成長に至った。
『いくぞ、フユ』
『うん! ご主人様!』
遂に、太一の運命を大きく動かす、船岡山の迷宮攻略が始まる。
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