応援コメント

記録25 あたしの過去についてを、マイルズに開示」への応援コメント

  •  常々思う事ではありますが、あからさまに「判りやすい大きな悪」よりも、「悪なのか否かよく判らない小さな悪」の方が、小市民たる斑猫には脅威と言いますか、厄介なモノだよなと思うのですね。
     もちろん巨悪・大きな悪というのも牙を剥かれたらどうにもならないんですが、そうした悪と対峙する事って少ないですし。

     今回のそれは悪意があっての事ですが、悪意のないそれもまた厄介な訳ですし……
     小説ではジャンルによってはそうした事を落とし込む事は難しい場合もありますが、あくまでも一読者の意見です。

    作者からの返信

     恐らく、中学時代の人達は本気で“正義”の為にやっていたのだろうと思います。
     柿崎さんや前田さんのような“学年インフルエンサー”的な人達が本気の熱意で動き、周りの大勢がそれに追随する一体感に心地よさを感じたり……ともすれば、疑問すら浮かんでいないのかも知れません。
     そうした人達が、別の場面では誰かと真心の関係を築き、誰かが落ち込んだり悩んだりした時に助け合ってもいるのでしょう。
     ある小説で心に残った一文に「感情とは、価値判断のショートカット機能である」と言うものがありました。
     他人事全てに頭をフル回転させ、理性的に考える義務も、誰にもないのかもしれません。
     
     近況ノートでも書きましたが、この教師達の対応は私の実体験をモデルとしています。
     教師も人間であり、雇われですから「最短ルートで丸く収まる」結論を恣意的に目指すのも自然ではあります。
     容疑者の生徒が自白しない限り、自分が時間外で拘束されるのであれば尚更です。
     私のケースで自白を強要した教師については、私の友人にとっては部活で自分を親身に伸ばしてくれた、まさしく恩師なのだそうです。
     
     部活で、無言の圧力で熱中症に追い込んでおいて「自己管理の問題でしよ。おかしいんじゃない」
     と言うくだりも、惰性と思考停止の果てに、大いにあり得る論法なのが恐ろしい所です。
     きっと「試合中に呑気に水を飲むなんて、たるんでいる!」とも「自己管理も出来ないのか」とも、彼女らは何ら悪意無く思っていた事でしょう。
     もたらそうとした結果だけ見ると、サイコキラーと区別がつきません。
     
     本当に恐ろしいのは、悪よりも、こうした弱さと無知なのかも知れません。
     柿崎さんや前田さんが活性化するには、こうした取り巻きや場所が必要不可欠です。

    編集済