第25話 攻防2と糸を引く者

ーー 攻防 2



使徒様が、城壁を強化され魔物を退治に向かわれた街中のものは皆、新しく出来た城壁の上に立ち、魔物の殲滅魔法を見ていた。


「なんと物凄い魔法だ!街と魔物の間に大きな谷ができているぞ!」

「今度は空から星が降り落ちてきたぞ!」

「あれは何だ!ドラゴンじゃないか?」


などと殲滅される魔物たちに遅いかから数々の魔法を見ながら、距離があるためか現実感が無くなっていた。


その頃、領主や街長らは、使徒様からの依頼で、ある人物らを監視しとらえる準備をしていた。



「僕からの依頼です、魔物を殲滅し出すと、ここからでも見え始めるでしょう。

するとこれらの原因を起こした者達が、この街から逃げ出そうとするでしょう。

そうするように噂を流しているので、そこで領主様達にお願いです。

その者達を監視し、この街の協力者が判明したところで捕まえてください。」


と僕は手紙を残し、従者達に数日前からある作戦を行わせていた。


それは、

「今回のスタンピードは、自然のものじゃなくてどうやら、誰かが仕組んだ罠だそうだ。

使徒様が魔物を殲滅し終わったら、その者を捕らえ、首魁に天罰を下すと漏らされていたらしい、そいつらもうダメだな。」

という噂だ。



使徒様が言うとおり、目をつけていた者達が、魔物が次々に討伐され始めると慌てて街を出る準備をし始め、街の有力者の一人と密会を始めた。


その情報を確認した領主は、手はず通り捕縛に向かったのだ。


どこからか持ち込んだかその者達は、武器を両手に激しい抵抗を見せたが、十分な準備をしていた領主兵に制圧され、地下牢に。

さらに内通者と思われる有力者も同じく捕縛された。


「本当に、こんな恐ろしいことを計画し、手引きする者がいたとは・・・。」

ショックを受ける領主に街長が

「領主様、それでも使徒様が未然に防いでいます、領民も誰一人被害が出ていません。かえってこの街は強くなったではありませんか。」


と言う言葉に頷くと、

「そうだな、考えてみればこの街には良いことばかりだな。」

と笑い出した。




ーー 神の鉄槌を振り下ろす



魔物の殲滅が済んだ僕は、魔物を谷に落としその谷を埋めてアンデット王を一つ

監視に置いた。


そして、街に戻ると領主に守備を確認した。

「はい、言われた通り地下等に皆捕まえ閉じ込めております。」

との報告に僕は頷くとエストレーナを伴い地下牢に向かう。


地下牢では、大小傷を負った男らが10人と上等な服を着で何度か顔を見かけた

男が一人いた。

「君たちの謀略は未然に防がれた、首魁の名を答えれば命だけは許そう。」

と言う僕の言葉に、反応するものはいなかった。


そこで僕は、一人の男の首をエストレーナに切り落とさせた。

流れる動揺と怒り。

それに対し

「僕はね、君たちの国に一度注意したんだよ「2度目はないと」ね」

と言うと一人の男が慌てて

「貴方はこれからどうすると言うのですか?」

と聞くので

「おかしなことを言うね、君たちは話さなかった、だから国が消えるんだよ。」

と、すると男は

「話をすれば助けると言う命は・・国の人々」


とまさかと言う顔で言うので

「そうだよ、君たちを生かす理由は無いからね、君たちの国をどうするか尋ねたんだよ。」

と言うと男は


「貴様は魔王か」

と罵るので、僕はその男の首を断ち切り

「僕は神だよ、この世界の生き物を下らない謀略で惨殺しようなど許すと思うかい?許すわけないだろう、その子々孫々まで。」


と言うと残りの男の縄を解きこう言った

「期限は10日だ、国が滅ぶがどのくらい死ぬかは君たち次第だ。」


と言って解き放った。

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