第2話

「そういえば、そろそろ定例会議かな…。」

でもまぁ、あんまり早く行っても始まるのどうせ一時間後とかだろうし…。

う~ん。とりあえず、ホールに行こうかな。

黒月こげつから離れるのはちょっと嫌だけど――。

起こしたら多分殴られるんだよなぁ…。

まあ、始まりそうだったら起こして連れてくればいいか。

もうすぐ始まるであろう定例会議に参加するため、僕はホールに向かった。




「おはよ~!元気ですか~⁉」

ホールに向かうと、黄月おうげつが持ち前の元気さで紅月こうげつに話しかけていた。

「うるせぇ…。」

紅月こうげつは相変わらずウザそうだ。

「あれ?あんまり元気そうじゃないねー。どしたどした?お姉ちゃんに話してごらん?ねえねえ!」

黄月おうげつ紅月こうげつの異変に気付いて、いつも通りのテンションで聞く。その方が重苦しくなくていいって、黄月おうげつ言ってたな。

でも、流石に今は放っておいてあげた方がいい気がするなぁ…。

黄月おうげつ、ちょっとは静かにした方がいいんじゃないかな?流石にお姉さんには見えないよ?」

「ナイスだ。白月しげつ。」

褒められていい事なのかな…?

黄月おうげつ黄月おうげつで少し不満そうだ。

「ええ~?私はちゃんとお姉ちゃんしてるもんねー。ね、紅月こうげつ?」

どうだろうな~。

「いや、お前はどっちかと言えば末っ子だ。そしてうるせぇ。」

やっぱり。紅月こうげつはその辺ズバッっと言っちゃうからなぁ~。

「わあああああああああ!ヒドイ!!それヒドイ!!!私の方が年上なのに!!何でそんなひどいこと言うの⁉私傷つくっ!!傷ついちゃう!!」

わぁ~、うるさい。何でこんなにデカい声が出るのか、不思議でならないよ。

黄月おうげつは崩れ落ちそうな感じだし。

紅月こうげつは耳を塞いでいる。まあ、そうなるよね。

それを見て、黄月おうげつがまた叫ぶ。

「あああああああああああ!!!またそうやって拒否るんだもん!!!やだぁぁぁ!!!!義弟おとうとに嫌われてるなんてみとめたくなーーーーい!!!」

う~ん、うるさい。

というか、嫌われてるのは分かってるんだ…。

それはそれで嫌だと思うんだけど。

ああ~帰りたい。部屋に帰りたい。

でもなぁ~多分青月せいげつ来ないとこれおさまんないから、それまではとりあえずようかな。

早く来ないかな~。

そう思っていたら、廊下の向こうから青色の子が歩いてきた。

やっと来た…。

そして、あれはかなーり怒ってるな。

色々と。

その子はホールの入り口に来ると、息をしっかり吸い込んで、こう叫んだ。

黄月おうげつお姉さま!!!」

「ひゃっ!!」

これでやっと帰れる…。

黒月こげつ起きてるかな…?





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