外伝・勇気視点 2
「いや、どうした勇気。いきなり俺の胸倉を掴んで?」
陰晴がさも当然の様にそう言った。何だこの違和感は。コイツは何だ。何故こんなにも平常心でいられる?
一体どういうことだ?いや、まさか慣れ過ぎているのか、このような悪事を日常的に行ってるから、それを日常だと思って、なんとも思っていないということか?
「どうしたもこうしたも、皆に何をした?」
俺は陰晴を怒鳴った。大声で心の底から怒鳴った。
当たり前だ。陰晴は明らかに許されざる行為を行った。陰晴は悪なのだから。
「何をしたか?いや。何を言ってるんだ勇気、俺は別に何もしていないぞ」
陰晴は手を軽く広げながらわざとらしくそう言った。舐めてやがる。100%舐めてやがる。コイツは絶対に自分の行いが分かってて、分かった上で俺を煽るためにそうしている。
「でも。あれは、いや待て、皆は皆はコイツのしたこと見てたよな?」
俺は自分以外にも陰晴の行いを見ていると考えて、そう皆に聞いた。皆を味方につけようとした。
「いや。何も」「うん。特には」「別段。普通に席に座ってただけじゃない?」「そうだよな」
皆誰も知らないと言った。おかしい絶対に陰晴の行いは皆見ていたはずだ。皆見ていて余りの恐ろしさに言葉を失っていたはずだ。そのはずだ。
そのはずなんだ、そうじゃないとおかしいのだ。
いや。違う。そう言えば陰晴は何らかの術を使い皆の記憶を消しいていたな。そうだ。だから皆覚えてないんだ。でも何で俺は覚えてる。皆と俺の違う点は・・・分かった、力を持った人間という所だ。となると白木は覚えてるんじゃないか?
「なあ、白木は見てたよな」
「あのう。ごめんなさい勇気くん。私には勇気君の言ってることが良く分からないわ」
分からないだと。じゃあマリアンヌはどうだ。
「マリアンヌは見たよな?」
「すみません。勇気様。その陰晴って人は特に普段通りだったと思います」
分からないだと。じゃあ俺だけ記憶が残ってると言う事か。
「は?は?は?何でだよ。お前本当に何でだよ」
意味が分からない。というか本当に陰晴は何者だ。一体何だ。どういう存在だ?この人の皮を被った化け物は何だ?
「おいおい。大丈夫か勇気。まるで悪魔にでも騙されたみたいだな?」
「悪魔にでも騙されただと。まさかまさかまさか。霊力剣」
今の言葉で陰晴が悪魔だと確信した。だから俺は俺の正義心に従い陰晴を倒そうとする。
「砕けろ。そして今霊力剣を見た者の10秒間の記憶よ消えろ」
また砕かれた。そして記憶も消された。クソ勝てない。強すぎる。今の俺では何をしても絶対に勝てない格上なんだ。
「お前は一体何者だ?」
「さあ。何だろうね。自分で考えな。ほらそれよりも授業が始まっちゃうよ」
陰晴はいつもと変わらない様子でいけしゃあしゃあとそう言った。
それに俺は歯を食いしばってこう言うしかなかった。
だって俺は今は陰晴という化け物に勝てないのだから、絶対に何をしても勝てない弱者なのだから。
そして陰晴はやろうと思えば今クラスメイトを全員殺せるだけの力を持っている。
今はそんなことをしていないが。何かしらの拍子に陰晴の、否、この化け物の気分が変わったら、俺も含めて殺される。
だから、俺は陰晴に逆らえない。逆らってはならないのだ。少なくとも俺があの化け物から皆を守れるようになるまでは、そう今、ようやく理解をした。
「・・・・・・ああ。そうだな」
俺の声は酷く恐怖で歪んでいた。
―――――――――――
結構真面目にハーレム主人公ルートをIfストーリーとして書こうかなと思ってる今日この頃。
タイトルとしてはいくつか案があるのでせっかくなので紹介を。
一つ目は【数多の眷属を統べる最強さんは今日も眷属ハーレムを増やしてます】
二つ目は【厄災級悪魔・七つの大罪・【怠惰】の封印者ですが、多分【色欲】の封印者の方が正しいと思います】
三つ目は【陰陽師で聖職者で厄災級悪魔・七つの大罪・怠惰の封印者にして世界最強の力を持つ俺の楽しい楽しい爛れた生活】
四つ目は【復讐?平和?食事?睡眠?日常?そんなことよりセッ〇スだ】
五つ目は【世界最強の俺以上の才能を持ったラノベ主人公がいたんでそいつのハーレムメンバーNTRって、そいつも使い勝手の良い駒にします】
六つ目は【俺は自分の欲望を忠実に守る~だって最強だもん~】
七つ目は【不可侵略の怠惰さんは欲望に忠実なようです】
以上ですかね。
まあ、流石に四つ目と五つ目は怒られそうです。
特に四つ目は不味いです。非常に不味いです。なので流石にボツにすると思う。
私的に気に入ってるのは七つ目の【不可侵略の怠惰さんは欲望に忠実なようです】と二つ目の【厄災級悪魔・七つの大罪・【怠惰】の封印者ですが、多分【色欲】の封印者の方が正しいと思います】ですね。
皆さんはどれが好きですか?
よろしければ感想で言って下さると嬉しい限りです。
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