本気の殺意

 そんなわけでホームルームが始まり終わった。

 そっから休み時間。案の定というべきか女子と男子に囲まれた。


「ねえねえ。陰晴君とはどういう関係なの?」

「将来を誓い合った仲です?」

「キャーーーーーーーー」

「その銀色の髪、凄く綺麗だけど、染めてる?」

「いいえ。地毛です」

「地毛?え?凄い。そんなのあるんだ」

「はい」

「それで。陰晴とはどこまで進んだの?」

 うちのクラスの空気読めない馬鹿&不良男子こと倉田がそんなことを言いやがった。それに対してイトは一切の躊躇いなくこう言い切った。


「何処までって。それはもちろん最後までです」


 と。


 うん。爆弾発言なんてレベルじゃないよ。それは。もうマジで。本当に。

 いやまあでもイトが可愛いから許すか。


「お前、羨ましいな。俺にもやらしくれよ」

「あ?ぶっ殺すぞお前?」

 俺は倉田に対して気が付いたら殺意を放っていた。


「ひやあああああああああ。あ」


 パタン

 じゃわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ


 そして倉田は失禁した。


「おいおい。気絶したよ。さてとクズの愚かな発言に対してもっと責任を取らせないとな」

 俺は失禁している倉田もといクズに無詠唱で気絶回復を掛けて起こす。


「あれ、俺は一体何を?つか何で漏らしているんだ?」

「あ?黙れクズが」

 俺はクズの頭を掴んで床に叩きつけた。


「いてええええええ」

 叫び声を上げるクズ。


「さてと。右手か右足、どちらを折られたい?」

「ひえ、いや。あのう」

 情けない声をあげやがる。全くもって、じゃあ最初から愚かな発言をするなって話だ。


「おい、止めろよ。何をしてるんだ。陰晴」

「あ?何だ勇気、俺の邪魔をするのか?」

「ああ。そうだ。お前はやり過ぎだ。何があったかは分からないか、そのままでは死んでしまう」

「そうか。じゃあ。お前のそのハーレムメンバー三人に向かってこいつがやらせろとか無神経な事を言ったら殺したくならないか?」

「そんな簡単に俺は人を殺そうとは思わない」

「そうか。それは別にお前の意見だ。俺はこのクズを許せないし。許すつもりもない。だから処罰を与える」


 グチャ


 俺はクズの右腕を潰した。

 折ったとかじゃない。潰した。


「あああああああああああ」


「お前。その手をどけろ」

 そう叫びながら手から霊力で剣を生み出して、俺に斬りかかって来る。

 うん。コイツは馬鹿なのか?こんな一般人がいる中でクラスメイトがいる中で剣を振り回すなんて。危ないじゃないか。当たったらどうするつもりだ。


「砕けろ」

 俺がそう言っただけで勇気の持っていた霊力剣は砕けた。まあ、当たり前だね。俺と勇気じゃあ、天と地ほどの圧倒的な力の差がある。


「はあ。さてと。勇気流石にクラスメート達にこのことがバレたら不味い思うやろ?だから。この教室内にいる者の記憶よ、このクズが不用意な発言をする前まで消えろ」


 パン


 俺はそう唱えてから手を叩く。

 その瞬間、一瞬教室が光る。

 そしてすぐに収まった。


「ぐああああああああああああああああああ。いてえええええええええ」

 後に残ったのはいきなり悲鳴をあげる倉田もといクズだった。

 まあ、顔面陥没に右腕が潰れてるから無理ないか。やり過ぎとは思わないし。もっとやっても良いと思うが。このまま面倒事になったら面倒だし。治すか、あ、いや治すついでに地獄を見せるか。


「治れ、そして、呪いだ。今から一年間喋ろうとすると喉に魚の骨が詰まったような痛みが走るようになれ」

 俺は誰にも。いやイトには聞こえるかもしれないが、それ以外には誰も聞こえないような小さな声量でそう呪いをかけた。

 呪いというのは、恨みが強ければ強い程かけやすくなる、そして今の俺の恨みは自分で言ってあれだが、相当に強い。


「あれ?痛くない、痛い。痛い。何だこれ」

「なあ、あんた保健室にいった方が良くないか。高校生にもなって漏らすとか恥ずかしくないの?」

「は?あ、痛い」

「て、あれ漏らしてる。あああああああああ」

 そのまま逃げるように教室から出てった。


「おい。お前、今のは何だ?」

 いきなり勇気が俺の胸倉をつかんできた。

 あれ?記憶消したはずなのにどうしてだ?


 ――――――――――――


 初めてのバイトの研修が終わり帰ってきてからの小説投稿、

気持ちいー------。

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