マリアンヌのお義父さんは陰晴の復讐相手
聖女見習いであるマリアンヌ・シーリア彼女は孤児である。
フランスのとある孤児院に赤子の時に捨てられ、それから約11歳までその孤児院で過ごしていくつか問題を抱えながらもなんとか成長していった。
そんな孤児であった彼女を引き取ったのは聖職者・ベレット・ホリデル、七つの大罪・怠惰の封印作戦に参加した英雄の一人であり。
陰晴を七つの大罪・怠惰の封印の器とするために押さえつけた、陰晴の復讐相手の一人であった。
そんな彼は非常に真面目な人物であった。性格は温厚で優しく。滅多に怒らず、自分の力をわきまえ、限界を知り、時には命を天秤にかけて多数の命を救うという非情なしかし大切な選択も出来る人格的にも実力的にも優れた聖職者であった。
そんな、彼がマリアンヌ・シーリアという孤児を引き取ったのは偶然であり償いであった。
厄災級悪魔・七つの大罪・怠惰の封印作戦・それに参加して。そして封印が解かれており、二人の尊い命と一人の子供の未来を潰し厄災級悪魔・七つの大罪・怠惰を封印した。
それを彼は正しい選択だったと判断した。しかし同時にその結果生まれた不幸な子供に対して懺悔をした。懺悔し、懺悔し、懺悔し、しかし。何もしなかった。何も出来なかった。
そんな時に一人傷心を癒すために故郷であるフランスを歩いていた所道端で一人の孤児の少女を見つけた。
その少女は様々な生物の傷を治すという不思議な力を持つということで皆から不気味がられ、虐められていた。
それを見て聖職者である彼はすぐさま、それが聖力によるものだと気が付いた。
そして。虐められていて不幸な眼をした少女と自分のせいで不幸になってしまった少年が重なってしまった。
彼は気が付いたらその少女の身元を引き受けていた。
それがただの自己満足で自分のせいで不幸になってしまった少年に対して、何の償いにならないと分かっていても。
そう、せざるを得なかった。
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彼は父親として教育者としての才能があった。
孤児であり、やせ細り眼も死んでいた少女はすくすくと成長していき。それと同時に聖職者としても大きく成長していった。
成長した彼女は名誉ある見習い聖女の地位を与えられた。
それが彼にとって自分のことの様に嬉しかった。それから彼は孤児を育てるようになった。
いろんな場所から不遇な扱いを受けている孤児を聖職者としての才能のある孤児を拾って自分の教会で育てだした。
幸い彼には今まで聖職者として働いてきなおかげで十分過ぎるほどの蓄えがあった。
その上、正教会本部からも孤児院経営としてその手腕が認められて多額の援助金が送られるようになった。
彼は幸せだった。
たくさんの子供達に囲まれながら、たくさんの子供達の未来を導くこの今の仕事が生き方が。彼の人生の中でもっとも幸せだった。
最初のきっかけは自己満足の懺悔から始まった。
厄災級悪魔・七つの大罪・怠惰という特大の爆弾を重荷をたった一人の少年に全てを背負わせてしまったという懺悔。
しかし今では身勝手ながらその少年に感謝している。自分を教育者としての道に導いてれくれた、その少年に。
そう身勝手にも彼は感謝をしているのだ。
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とある正教会支部・情報統括室にて一人の女性が独り言を呟いていた。
「私はねえ。アイツが嫌いなんだよね。殺したいほどに嫌いなんだよね。私の友人であった彼女を殺して。のうのうと生きているアイツがね。
だからこれはささやかな復讐だ。私がするのは軽い後押しだけ。アイツにあの任務が渡るように采配した上で少し控えめな情報をアイツに渡すだけだ。
別に何も悪いことはしていない。もしかしたらアイツは至って普通に無傷でこちらに戻ってくるかもしれないし。無残な肉片に変わるかもしれない。
それは、私には分からない。でも。そうだね。願う事なら後者であって欲しいよ。アイツを殺したいと思ってる私としてはね。だから、さあ、期待しているよ。
不可侵略の怠惰いや陰晴君やぁ。
何?アイツが死んでも問題ないように根回しはこちらで済ませといたからさ。だから存分にやりな。フフフ、ハハハ」
女性の笑い声は静かに室内に響き渡った。
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補足説明
こんなあからさまなあからさま過ぎるフラグを立てましたが、最初に紹介した、マリアンヌの義理の父親である聖職者・ベレット・ホリデルが陰晴にであうのは大分先です。
ただ、次回は皆大好きかどうかは分かりませんが。そこそこ好評であると信じたい復讐回です。聖職者・ベレット・ホリデルとは違う、別の屑な聖職者をそれはもう盛大に主人公が復讐をやり遂げるお話です。
という訳で次回の復讐回が楽しみと思って頂けましたら星やハートを入れて頂けると嬉しい限りです。
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