正教会教皇の血と安倍晴明の血を引いてる上に超絶完璧天才でイケメンで性格も良いって神は不公平だ


 猫子猛アタックが終わってから至って普通に、授業は行われ、終わり昼休みになった。


「来ちゃいました。勇気さん、それであのう一緒にお弁当食べませんか」

 あざとい上目遣いで自分の弁当を持って勇気に近寄る猫子。いやはや強い。これは強い。


「うん、良いよ」

 勇気の言葉に察して予備の椅子を勇気の机の所に置く気の利く越田。あいつ絶対白木さんが勇気に取られないように猫子と勇気をくっつけようとしているな。

 まあ、俺としては勇気と猫子がくっついてくれたほうがいいのだが。それに越田の恋も応援したいしな。


「ありがとう、越田」


「いや、いいよ、勇気、それよりも二人っきりで弁当食べなよ」


 そして、勇気と猫子が対面して、お弁当を開ける。弁当はつやつやで何故か炊き立てみたいな白米に梅干し、卵焼き、アスパラガスの肉巻きにミニハンバーグに唐揚げにポテトサラダに可愛らしくミニトマトを一つとかなり美味しそうな、それこそ100点を叩き出せるような素晴らしいお弁当、しかも、最近よくあるレンチンハンバーグや唐揚げではなく完全に全部手作り。


 これは好感度高いな。というか猫子料理超上手だな。もちろんイトの方が上手いけど。それに並べるくらいには上手なんじゃじゃないか?


 いや、待てそれはそうだ。だってイトも猫子も俺の眷族という扱いなのだから、料理の腕前を共有できるわ。正確に言えばその知識だな。どれくらいの温度で時間で料理すればいいか。野菜の切り方に肉の下拵えの方法。ありとあらゆる様々な料理の知識が俺の眷族達によって蓄積されている。

 眷族である猫子はそれを自由に引き出せる。それはまあ美味しい料理作れるわな。


「わあ、美味しそう。じゃあ、いただきます」


「どうぞ、食べてください」


「うん、美味し、うん本当に美味しよ。語彙力が足りなくて美味ししか言えないけど、心の底から美味しいよ」

 勇気のその言葉を聞きあからさまに嬉しそうな顔をする猫子。もう顔が完全に恋する乙女やん。そんな顔見たら勇気落ちるって。つか勇気も少し顔赤らめてるし。


 何だこれ甘すぎて砂糖吐きそう。


「本当ですか、嬉しいです。良ければ明日も作ってきますけど何かリクエストはありますか、一応案としてはオムライスや牛丼や豚丼、和食系統とか、他には今日みたいなお弁当、あ、キャラ弁とかも作れますよ」

 うわ、流石だな猫子、案を出すとはな。ここで下手に案とかを出さないで聞いたら何でもいいという答えが返って来る確率が高く、何でもいいの場合は何か嫌いなものが入っていたりする可能性が起きるので、それによる不仲の原因になるからな。うん。思った以上に凄いぞ猫子。頑張れ猫子。


「じゃあ、オムライスで」


「分かりました。じゃあ、明日はオムライスを作るから楽しみにしててね」

 その後かなりラブラブ感出しまくりながら二人はお弁当を食べた。

 マジで猫子、勇気落とせるんじゃない。というかもう落としてね?


 俺は本気でそう思った。というかクラスの皆も勇気と猫子付き合うんじゃねと、というかもうカップルやん。そう思った。

 それくらい二人の空間に甘いラブコメの波動が満ち溢れていたのだ。


 そして、猫子の猛アプローチが続きながら学校が終わる。家に帰り、イトに甘えた後夕飯を食べてコーラ飲みながらアニメ見ていたら、勇気の家族の情報を探りに行った眷族から報告が入った。


「ご主人様大変です。佐藤・勇気は現正教会最強の男教皇アンノウの曾孫でした」

 俺は盛大にコーラを口から噴出した。


「待て、ということは勇気は安倍晴明と現正教会最強の男教皇アンノウの血を引いているということか」


「はい、そういうことです」


「それって、半端なくない、一切の冗談抜きで血を考えれ厄災級悪魔が2柱同時にかかってきても倒せる化け物になる可能性がかなりあるぞ、ヤバい、頭が痛くなってきた、こりゃ確実に正教会も出張って来るな、うわ、大変や。超大変や」


「大丈夫?陰晴」


「ああ。大丈夫だよ。イト。ありがとう」


 かくして勇気君がライトノベル主人公の中のライトノベル主人公、それも、二つの最強の存在の血を引いた、ライトノベル主人公の中でも成長力・潜在能力が超絶チートの主人公でした。

 いやはや、正教会教皇の血と安倍晴明の血を引いてて、この世界で本当の意味での最強、ありとあらゆる全ての陰陽師と聖職者の上に立てるだけの力を持てる存在って、しかもその血が露見する前から超絶完璧天才でイケメンで性格も良いって神は不公平だな。

 何が天は二物を与えずだ。与えまくってんじゃないか。

 いや、マジで。洒落になってない。


 嗚呼、本当に神は不公平だな。


 ――――――――――――――――


 補足説明

 主人公こと陰晴の才能はかなりあります。

 陰陽師としても聖職者としても、それこそ最強とまでは言わないが、その一歩手前に至れるくらいの才能は待ってます。

 陰陽師・聖職者の二つの才能を合わせれば最強になれる才能になるって感じです。

 なお、七つの大罪【怠惰】の力が合わさったことにより、才能というか全体的に全ての力が強化されて、簡単にいえば最強になりました。

 

 当たり前の話ではあるが。勇気がいくら安倍晴明と教皇の血を引いた才能お化けだとしても、そう簡単に最強には至れません。

 他の人よりも圧倒的な速さで成長こそすれど、ある一定以上のライン、具体的には強さの節目的なものが存在していて、そこを超えるには命がけの死闘を繰り広げて、自らの限界を超えなければなりません。

 主人公は七つの大罪【怠惰】という厄災級悪魔という圧倒的過ぎる程の力を持った化け物をその身に宿しており、【怠惰】である為に自ら封印を解こうとはしませんが、自分を鍛える為にわざと精神世界に行き【怠惰】と戦いをして限界を超えるという頭のおかしい、ゲフンゲフン、常人には真似できない修行により強くなっています。

 今では精神世界内において一人で【怠惰】の力を使わずつに【怠惰】を倒せるくらいの力を持っています。

 つまり1対1、それも精神世界なので道具とかなしで厄災級悪魔を主人公は倒せるということです。

 控えめに言って人間の皮を被った化け物が裸足で逃げ出すレベルの得体の知れないナニカですね。


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