正教会の大好きなご都合主義結界

 そんなわけで学校に向かい到着する。

 そして席に着き越田とくだらない話をしながら先生の到着もとい爆乳転校生を待ちわびる。

 因みに転校生が来るという情報は教職員しか分かっていないらしい。


 そうして暫く雑談やら猥談をしていたら先生が教室に入って来る。


「今日は皆さんに重大な発表があります。それはうちのクラスに転校生が来ることです。いきなりのことで皆驚いてると思うが。安心しろ俺も今日いきなり校長に聞かされて超驚いている。

 そんでもってそれは彼女も一緒だ。さあ、というわけで皆、拍手でお迎えをしてあげてください。という訳だから入ってきていいぞ」

 先生がそう無駄に芝居がかったような声でそういうと。皆ドアの方に注目する。そうして入って来たのは、爆乳だった。

 いや、何を言ってるんだと思うかもしれないが、本当に爆乳だったのだ。

 身長は150センチ程で、髪は金色で長く美しく、目元は優しい感じのとんでもない双丘を持った聖職者って感じだった。いや、まあそのお胸のそれは聖職者というか・・・性、いや。そういうのは良くないな。流石にこの少女に失礼やわ。


「どうも。皆さん初めまして、マリアンヌ・シーリアと言います。皆からはマリアちゃんって呼ばれていました。えっと。一応生まれはフランスで日本には5年前に来ました。日本語は一応出来ます。はい、あのう皆さんよろしくお願いします」

 そう、もじもじって恥ずかしがりながらも可愛い声で言いきり、自己紹介をした。これは、また何とも男子に受けそうな感じだな、というかもう既に男子の心を掴んで離さないし。

 しっかしこの娘も勇気ハーレム行きか。何だろう。俺にはイトがいるからいいけど。同じ男としてやっぱり羨ましいとは思ってしまうな。

 流石にあんな素晴らしいモノを見てしまったらねえ、男だったらねえ、それはもうはいそうですね。(語彙力死に気味)


「というわけだ。皆。えっと、席は勇気の右隣だ」

 先生が衝撃の一言を放つ。

 何でだ?普通に今勇気の右隣に女子生徒いるぞ。いやまあ今日は休みだけど。休み?あれ?確か勇気の右隣の人は今まで一度も欠席したことない結構ながり勉もとい優等生だったよな。容姿は普通だったが。確か名前は河合さんだっけ?


「それと。河合さんは今日聖女学院に転校をした」

 先生から何事もないように後付けでとんでもないことを言われる。


 えっと聖女学院って確かここから少し離れた所にある、かなり学力高めの進学校だったよな。もちろん正教会とずぶずぶのどぼどぼのぐっちゃぐちやの。

 いやはや。いやはやですね。なるほど、そこまでするか正教会。流石ですな。まあ、でも多分河合さん的には万々歳の最高コースだろうし。誰も不幸になってなさそうだからいいか。知らんけど。


「え?河合転校したんですか?一切そんな話聞いてませんでしたけど」

 勇気が激しく反応した。まあ隣の席だしね。無理もない。でもおかしいな?周りの人が全然反応してないって。


・・・・・・・・・・・・・・・・?


 あれ?これ?結界張られてない?正教会お得意のご都合主義結界が思いっ切り張られてない。

 うわ。ヤバいな。転校生がどんな人か楽しみ過ぎて気が付いていなかった。恥ずかし過ぎるわ。いやはやいやはや。俺としたが。本当にいやはやいやはやですよ。

 にしてもレベルの低いご都合主義結界だな。

 これだとある程度の能力者ならすぐに気が付く上に破壊できるぞ。いやまあ俺は気がつくのに時間かかったけど。それはまあ忘れましょう。

 というわけで今からこのご都合主義結界を追加で大きいの張りましょう。イエーーーーイ、そんでもって俺に優位に働くように少し細工をしましょうか。

 まあ、この俺の手にかかればそれくらいちょちょいのちょちだな。


「神よ。神よ。敬愛なる神よ。最強たる神よ。全知全能なりし神よ。世界を見通す神よ。因果をこの世の運命を変える力を持った神よ。嗚呼、神よ。我は我らが望むは全てをご都合主義とかす結界なり。

 我の行いが好意的に受け止められ疑問を持たれなくなる結界なり、勇気とそのハーレムメンバーの行いに疑問を持たれなくなり、気が付かれにくくなる結界なり。そして悪しき存在が侵入すればその姿が一般の人に見えなくなる結界なり。我には使命がある。その使命の為に結界を張りたまえ」

 俺は小声で適当にご都合主義結界の短縮詠唱を行い学校に新しくご都合主義結界を張る。

 これなら大丈夫やろ。ついでに結構力こもってるし、多分今の勇気なら簡単に効くやろう。知らんけど。まあご都合主義結界は基本害のない結界なんで耐性が高くてもひっかかるからな。俺みたいに、いやはや素晴らしいですね。


「あのう、勇気様よかったら、私とお付き合いしませんか」

 俺が一人で結界を張っていた時というか張り終わって感傷に浸ってた時。

 勇気の隣にマリアンヌさんが座るや否や物凄く美しい笑顔で誰もが惚れるような笑顔でそんな爆弾発言をした。

 さぁて、これは更に面白くなってきましたね。


 いやはやどうなるか実に楽しみだ。


 因みにその様子を見て越田は、白木さんが勇気から離れるのではという淡い期待が湧いたのかにっこりでした。


 ――――――――――――


 面白いと思っていただけましたら星やハートを頂けると嬉しい限りです。

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