5-8 ★もういいか
「屋台」
男の視線の先は未来を見つめ考えているのだと思います。現在ではなく未来なのです。楽しいデートの最中に現在ではなく、なぜ未来を考えるか。仕事最優先だね。男の宿命ですよ。
男の思うところってのは互いの心は確たる信頼で築かれており、ゆるぐことのない絆で結ばれている、そういう思い込みの上に胡坐を組んでいるのかも知れません。
ところがです。女性の望むところはこの今現在なのですよ。この今、自分は愛されているのかと・・、この今、この現在の今が大事であり、明日の愛は明日に確かめれば良いという価値観なのです。ですから、向き合っているこのとき、自分の話を聴け、耳を傾けて相手をせよ。と立腹するのです。まぁ、こういう事です。
一目惚れから始まる恋は相手の容姿に魅せられる事が多い。年若ければ若いほどその傾向が強い。つまり、見た目のフィーリング、それこそ全身に電流がビビット走りぬける衝撃だよ。この今、我らは運命的な出会いなのだと・・思い込むのです。
直感で惚れているから社会性の有無や人としての資質、相性など皆目掴んではいない。ですから、どのような価値観をもって判断をするのかわからん。考え方や性格は交際しつつ見極めるしかないのです。
交際しながら見極めるのは難儀ですよ。
なぜなら、ぞっこん惚れ込んでいる訳ですから、価値観の相違があっても見過ごしてしまう。ですがネ、価値観の相違も度重なると仏の顔も三度までで、遅かれ早かれ不機嫌になり喧嘩へと発展するのです。解決策はありますよ、価値観の相違から生じる嫌悪を永遠にそう・・受け入れるか諦めるかです。
いずれにしても、付き合うことを決めたなら、お相手の言動をしっかり見極めて、両目を見開き、相性をチェックしなさいよ。気性とか性質という性格は生涯にわたって隠し通せるもではない、必ずや尻尾を出す。見極めなさい。
だがネェ、誰にでも一長一短はあるものだ。欠点がないなんてぇのはありえない。だからネ、生活態度や心根を見極めなさいよ、しっかりと見極めるのだよ。
琴線に触れて許しがたい言動や挙動が眼につくようなら別れたほうが良い。毅然たる態度をもって別れたほうが良い。別れるのだよ。恋する感情に溺れると理性を失うものだ。
この決断を怠るとだネ、いずれ悔やむことになるョ。
たった一度の人生だ。あなたにとっても、お相手にしても、やり直し効かない貴重な時間だからさ。生涯に於いて一度だけの貴重な人生のヒトコマだからネェ。まぁ、あせらんことだな。
もしも、相手から別れたいと言い出されたらだ。残念だがね、素直に、受け入れることだ。仕合せな運命を甘受する権利は両者共々同じだぞ。運命に逆らってはならんよ、受け入れなければならん。両者の仕合せのために・・だよ。
これはだね、どちらかに、愛する気持ちが失せたときに悲劇が起こるものだよ。
別れたいという感情も別れたくないという感情も、どちらの感情も自身の思いは同格だ、同じなんだしネェ。この意思決定は互いに自由であるべきもので尊重せねばならないと思うんだ。
しかしだねぇ、その目的地は正反対だから深刻な問題だ。
男女間の揉め事の相談を持ちかけられても、他人にはどうすることも出来ないことですわ。
だからさ、別れることが仕合せに繋がると思う人も、告げられた側も何とか修復できないかと思うのも独占欲からだ。相反するも、仕合わせを甘受する権利は両者共々同じですからネ。
愛しているならばネ、直面する運命に逆らってはならんよ。別れたいという奴はだね、自分以外の相手に人生を託そうと望んでいるのだろ。自分ではない他人にだからサ。苦しくとも、その願いは、受け入れなければならん。亀裂の入った茶碗は僅かな衝撃で割れてしまうものだ。両者の仕合せのために、入籍前ならば一刻も早く別れたほうが精神的に物理的にも負担が少ない・・そう思う・・・のですわ。
親っさ~ん
つみれを下さい
へ~い!
つづく
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