4-8 ★もういいか

 

  「屋台」

 彼女に親しげに近づく男が現れたとしようか、そのとき君は恋敵の出現かと激昂するね。その感情に伴う行動とは、そう、俺が守るのだと、君はこぶしを握り恋敵と対峙する。


 当然、恋敵も必死に応戦してくるね。映画の世界ですと正義は必ず勝つが、異性を取り合うこの戦いに正義も悪玉もないんだ、両者は互角なのだと思うよ。

 この戦いに勝利を得たとしても彼女の希望を尊重せねばならない。なぜなら女性には生涯を託すべく男を選ぶ権利がある。

 それは無視できない、無視してはならないのです。男と言うものはだネェ、女性の意思を尊重せねばならないのです、愛を育むこころを得るには腕力での解決は無意味だと思うのですわ。

 

 本気で横取りをたくらむ奴にとって、君らが、これはあくまで仮定の話しだがネ、君らが入籍前の独身であるのならばアタックされるのは当然だ。彼らにも自分にふさわしい相手を求める権利がある、そうだろ。


 魅力的だと見初めれば盗み取りたくもなるサ。それは美しい恋というなかに怖い一面が内包されているに過ぎない。それが恋というものです。

 恋とは相手の人生、生涯の全てを奪い取る戦いだからなぁ。

 もっとも見初めた相手から将来を決めたお方がいると告知されたら身を引くのが礼儀だと思うがね、しかし、なかには強引に奪い取ろうとする猛者がいるのも現実です。

 心に決めた相手が居るならば、そのような異性に気を許さなければよいだけで私には大切な人がいると断固として断ればよいだけの話だよ。


  未婚者同士の交際ならば誰と付き合おうが互いに自由であるべき、互いに自由であるべきだが、自由奔放で良いと言うものではないのです。

 将来この人と共に歩みたいと・・、結婚を前提とする交際をと心を決めたならば他の異性に気を許さず、自ら防御線を引き墓穴を掘る行為を慎むべきだと僕は思うのですよ。かつての僕の経験からしてもそれは言えます。さもないと掴みかけた将来を逃すことになる。

 恋するこころはもろいものです。愛情表現のことだが、生身の全身を以って恋を思う愛情の表現とはいかなるものか。

 すまん・・どこか・重なるところがあって、言葉がきつくなっているネェ・・


 親っさ~ん

 お銚子、二本追加ね

 へ~い!

 つづく

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