第5話 絶望の淵【zi 現代編】
え?……
僕はしばらく言葉が出なかった。
絶望した。
何も考えたくない。
自然と力が抜けていった。
体が重く感じた。 ハッシュ
「Iさん、何があったんですか?」
ハル
「なんか、親にバレたからで抜けるって」
ハッシュ
「そうなんですか…」
こんな会話をしながら僕は、いますぐにでも、Iさんの親を説得したいとおもった。
そして、共に後悔もした。早めに言っておけばよかった、僕が、勇気をださなかったせいで、また辛いことが起こる。
もう消えてしましたい。
そこでふと思い出した、僕はこの学校を変えるって決めたんだ、こんなことで挫けてたまるか!そう思い込んで、原稿を作り始めた。
しかし、なかなか手につかない、そのため少しziで相談してみることにした。
ハッシュ
「Iさんの事が衝撃的すぎて、原稿に全然手がつかないんですけどどうしたらいいでしょうか」
ヤグ
「確かに、ずっと長い時間話して、考えて、ようやくできたものだもんな、そして、今日もその話をしようとしてたら、急に退会してて、びっくりしたよな、だけど、その原稿はIからのバトンなんじゃないのか?そのバトンを持って、最後まで走り抜けて見ようぜ」
ハッシュ
「Iさんからのバトン……確かにそうですね、もう少し頑張って見ます」
ヤグ
「その意気だ、俺も協力できることはするから、頼りにしろよ」
ハッシュ 「わかりました!ありがとうございます!」
Iさんからのバトンか……
そう思うと自然とやる気が出てきた。
そうして、原稿をziの人達と作り上げ、ようやく、今までの原稿の中でも最高傑作のものができた。
ハッシュ
「原稿、ついに出来ました!」
ヤグ
「おめでとう、ここ後は、生徒会総選挙で勝ち抜くだけだな、大丈夫だ、ここのみんなで作り上げた最高傑作なんだから、絶対いける、結果が出たら教えろよ!」
ハッシュ
「はい!絶対に勝ち抜いて来ます!結果、楽しみにしててください!」
相変わらず、ここの人達は優しいなと思った。
次は、先生この原稿を見てもらって、選挙に参加できるようにするだけだ、するだけなのに、怖い、とても怖いんだ
みんなの支えがあってできたもの、そう考えるうちにどんどん押しつぶされそうになる。
その時、僕は近くの机に置いてある、水槽の中の魚を見た。動かずに、じっとして、下にいずっと居て、まるで僕みたいだ。
魚を眺めていると、気づいたら寝ていた。
そして、目を覚まし、また魚を見た。
すると、元気よく泳いでいた。
脱皮が終わったらしい。
そして、また僕と重ね合わせて考えた。
すると、あるひとつの考えが浮かんだ。
僕も殻に篭ってるだけだ、僕だってやれるんだ!
魚に勇気をもらい、自信満々に学校へ向かっていった。
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