第8話 忘れちゃったの?

 翌日。僕とソフィアさんは早めに起きて、ギルドの演習場で短剣の修行を始めていた。


 今朝は、昨日の朝同様、ソフィアさんのキスで、完全に目を覚ますことになった。この身体は、本当に朝が弱いらしく、最初から完全覚醒で起きる事は出来ないみたいだ。

 なんとなく、これが朝の日課になる気がした。頑張って、ちゃんと起きられるようになったら、この日課も変わってくるかな……いや、それはないか。

 そんな風に、朝のことを思い出していたら、背中に痛みが走る。


「うぐっ……痛た……」

「戦闘中に、関係のない別の事を考えない! それで生まれた隙は、すぐに狙われる事になるよ! 戦闘中は、戦闘に集中! 最初は、それを徹底しておく事!!」

「は、はい!」


 ソフィアさんに怒られてしまったので、しっかりと意識を切り替える。そして、短剣を構えて、ソフィアさんに向かっていく。

 短剣を振うように見せかけて、直前で、前傾姿勢になりながら、進路を斜め前に変える。ソフィアさんの横を抜けるように移動しようとすると、目の前にソフィアさんの脚が現れた。僕が横を抜けようとしている事を見抜いて、蹴ろうとしているのだ。

 僕は、更に前傾する。顔が地面すれすれまで近づく。もう転ぶ寸前だ。でも、そのおかげでソフィアさんの脚が、僕の上を通過する。

 それを感覚だけで確認してから、空いている手を地面に突いて、そこを中心として方向転換を行う。不完全だけど、ソフィアさんの背後を取ることが出来た。


「やああああああああ!!!」


 気合いを入れた突きを見舞う。初めて、当てる事が出来ると思い、少しだけ笑みが溢れる。

 でも、そこまで甘くはなかった。ソフィアさんは、こっちを見ずに、短剣を握る僕の手首を掴むと、外側に捻る。痛みで、反射的に短剣を落としてしまう。

 だけど、ここで諦めはしない。捻られている方向に向かって側転の要領で回転する。そして、ソフィアさんの手を振りほどこうとする。

 だが、ソフィアさんの握力が強いので、中々振りほどけない。その間に、ソフィアさんが、僕のことを投げ飛ばした。着地までに、何とか体勢を整えて、脚から着地する。

 そんな僕の元に、取り落とした短剣が投げられる。これで一旦仕切り直しということだろう。僕は、短剣を構え直して、再びソフィアさんに向かって行く。

 これは、ソフィアさんとの修行の一例だけど、ソフィアさんの熱心な指導のおかげで、昨日よりも、断然動きが良くなっている気がする。前の身体でも、出来なかったような動きも出来る様になっている。


「うんうん。昨日よりも全然良いよ。この感じだったら、冒険者になるための試験は、簡単に突破出来るだろうね。クリスちゃんが、やる気十分でしっかりと受けてくれたから、思っていたよりも上達が早いよ」

「いえ、ソフィアさんの指導が的確だったからだと思います」


 こんな風に謙遜したけど、実際は、ソフィアさんに褒められて、少し嬉しくなっていた。そのせいか、無意識に笑ってしまう。ソフィアさんは、そんな僕を見て、思いっきり抱きしめてきた。


「うん~可愛い!!! そんな風に言ってくれて、私も嬉しいよ! ただ、少しだけ不安なところがあるから、後一日だけ修行を続けて貰いたいんだけど、それでも良い?」

「はい。ソフィアさんが納得いくまで、やって頂けると嬉しいです。僕には、短剣の使い方やどのくらい使いこなせているかなどは、全く分かりませんから」


 ソフィアさんが不安に思うところがあるのなら、徹底的にやってもらう方が、絶対に良い。僕には、どこに不安な部分があるのかとかは分からないから、尚更だ。強くなれるのなら、それにこした事はない。


「うん。じゃあ、今日の修行はこれで終わりね」

「え? まだ、午後もありますけど?」


 今の時間は、お昼丁度くらいなので、まだまだ修行に費やす事が出来る時間はある。それなのに、ソフィアさんは、今日の修行はこれまでと言った。

 何か用事でもあるのだろうか。


「忘れちゃったの? クリスちゃんの下着を買うって話だよ?」

「あっ!?」


 昨日の修行とお風呂、夜の事、今日の修行とで色々あって、完全に忘れていた。正直、あんなにキラキラとした下着を着るのには抵抗があるけど、これもソフィアさんとの約束の一つだ。割り切らないといけない。一つ心配なのは、どこまで派手な下着を着ける事になるかだけど、そこら辺は、地味なものが選ばれる事を祈るしかない。


「それじゃあ、お昼を食べてから、下着屋に行こうか。その前に汗だけは、拭いておくけど」

「そうですね」


 僕達は、宿屋に戻って、水タオルで互いの身体を拭き、再び外に繰り出した。先にお昼を済ませて、下着屋へと向かう。


「さてと、確かこっちにあったはず」


 ソフィアさんは、もはや何も言わずに僕の手を取って、歩き出す。そうして連れて行かれた先は、見ただけで高級と分かる店構えだった。ソフィアさんは、迷わずに中に入るので、当然、僕も中に入ることになる。

 その中は、ラゴスタで入った下着屋よりも遙かに高級感に溢れていた。ドロワーズのような野暮ったいものは一切なく、ラゴスタでも薦められたランジェリーと呼ばれていたものだけが、ズラーっと並んでいた。


「あ、あの……さすがに、高すぎるものは要らないですよ?」


 僕は、ソフィアさんにそう伝える。ここに並んでいるものは、見るからに高そうなので、これを貰うのは少し気が引ける。もう少し安いもので、僕には充分だと思う。


「そうは言われても、こういうランジェリー系の下着は、ここ数年で出始めたものだから、こういう専門的に扱っているお店じゃないと、種類を見る事が出来ないんだ。値段も同じように、まだ高いものしかないから、他の店に行っても同じだよ。最近は、色々な開発が行われているけど、設備系だけじゃなくて、こういう洋服系や娯楽系のものも増えてきて嬉しいよね」


 そういえば、ラゴスタの下着屋の店員さんも、最近出たものって言っていた気がする。まだ、作っているところが少ないから、高級品になっているのかな。それとも、使っている材料が高いからなのかもしれない。どのみち、ランジェリー系のもので、ドロワーズのように安いものは、まだ存在しないみたいだ。


「ソフィアさんが普段着けている下着は、こういう場所で買っているんですか?」

「そういうのもあるし、普通のお店で買った安いものもあるかな。クリスちゃんが、普段見ているのは、高級なやつの方だよ」


 僕が普段見ているものっていうのは、多分夜に着ているものの事を言っているのだろう。確かに、夜に見るソフィアさんは、ここに売っているような下着を着ていた。

 僕達がこんな話をしている間に、入店した事に気が付いた店員さんが僕達の方にやってくる。


「本日は、どのようなものをお求めでしょうか?」

「この子に合うランジェリーを買いに来たんです」

「それでは、まずは、合うサイズを確かめるために身体測定の方をしていきましょう。こちらへお越しください」


 そう言って、店員さんが歩き出してしまう。僕は、ちらっとソフィアさんの方を見る。すると、ソフィアさんがこくりと頷いたので、店員さんに付いていった。

 店員さんに連れてこられた場所は、試着室が沢山並んでいる場所だった。その内の一つに店員さんと一緒に入っていく。中は二人が入っても、まだ余裕があるくらいに広かった。


「では、服を脱いで貰えますか?」

「えっ? あっ、はい」


 僕は、着ていたローブを脱ぐ。そして、その下に着ていた上着も脱いだ。今の僕は上裸にドロワーズだけ穿いているという感じだ。男性の身体だった時は、上裸とかになっていても、あまり恥ずかしさは無かったけど、この身体になって、そういう状態に恥ずかしさを覚えるようになってしまった。まぁ、この身体の時なら、そういう意識でいた方が絶対良いんだけどね。

 僕が、少し恥ずかしがりながら、店員さんを見ると、何故か少し驚いていた。僕の身体って、そんなに驚くくらい貧相なのかな。確かに、ソフィアさんに比べたら、胸はあまりない方だと思うけど。でも、ソフィアさんは喜んで触ってきているんだよね。

 もしかして、ソフィアさんはロリコ……いや、それは置いておこう。

 そんな風に思っていると、我に返った店員さんが、手早く身体測定をしていく。


「はい。測定は終わりました。もうお洋服を着直して頂いて大丈夫ですよ」

「わ、分かりました。ありがとうございます」


 僕は、脱いだ服を全部着ていく。それを店員さんが、じっと見てきていた。ソフィアさんならともかく、他の人に着替えをジッと見られていると、少し落ち着かない。


「あの……何か?」

「い、いえ……綺麗な御髪をされているので、少し見惚れてしまいました」


 店員さんは、少し頬を染めながらそう言った。


「あっ、なるほど……」


 最初に店員さんが驚いていたのも、僕の髪が綺麗だったからなのだろう。そういえば、ラゴスタの店員さんもローブを脱いで、髪が露わになった時に見惚れていた。それに、あの男達に犯されそうになったのも、髪が露わになった時だった。

 もしかしたら、この髪には催淫効果や魅了効果みたいなものがあるのかもしれない……これって、薬の副作用なのかな。副作用と言えば、もう一つ。僕の身体が夜の時に敏感になってしまうのも副作用なのかもしれない。多分だけど……

 服を着終わった僕は、店員さんと一緒に試着室を出て行く。外では、ソフィアさんが、下着を見て回っていた。ソフィアさんは、僕達が出て来た事に気が付くと、すぐにこっちへとやって来た。


「クリスちゃんのサイズは、どのくらいですか?」

「測定の結果は、このような感じです」


 店員さんが測定結果の紙をソフィアさんに見せる。店員さんは、ソフィアさんの事を、僕の保護者だと思っているようだ。まぁ、間違いではないと思うけど。その後で、僕にも見せてくれた。


「平均よりは小さいですが、この年頃なら成長するのもあっという間ですので、あまりお気になさらないでください」


 店員さんがニコッと笑ってそう言う。僕が、貧相な身体だと気にしているかもしれないと思ったみたい。正直、あまり気にしていない……と言えば、嘘になるのかもしれない。

 さっきも、店員さんが、そう思っているのではと思って、少しショックを受けかけたし。

 そんな事を考えていたら、ソフィアさんが頭を撫でてくる。ソフィアさんも慰めてくれているのかもしれない。ただ、少しだけ惨めに思えてしまうので、やめてほしい。


「では、サイズの合ったものがあるところまで、ご案内します」

「お願いします」


 店員さんについていって、自分の身体に合った下着売り場まできた。


「ここから、ここまでがお客様のサイズになります」


 店員さんが案内してくれたところには、そこまで際どいものはないけど、中々に派手なものが多い。まだ、こういうものに免疫がないから、少し顔が赤くなってしまう。それでも、自分の着るものなので、ちゃんと見ていく。

 ソフィアさんは、今までにないくらい真剣な顔をしながら、下着を見ていた。いつもあんな感じにしていれば、格好いいのに……

 そう思いつつ、僕も下着を見ていく。すると、あまり派手じゃない白い下着を見つけた。これなら、僕でも抵抗なく着られそうだし、今の身体にも似合うと思う。

 こういうので良いかなと思っていると、沢山の下着を手に持ったソフィアさんが、ニコニコとしながら、こっちに着た。何だか、少しだけ嫌な予感がする。


「クリスちゃん、少し良い?」

「良いですけど、試着をする時は、基本的に買う事になるらしいですよ?」

「うん。だから、上から合わせるだけ」


 ソフィアさんはそう言って、僕の服の上に下着を当てて、どんな感じかを確かめていた。


「これも良いなぁ。でも、こっちも捨てがたい……!!」

「こちらなど如何でしょう。派手なものですが、ギャップ萌えというものもあるかと」

「!? 確かに!」


 そこに店員さんも加わって、沢山の下着を合わせられていく。二人ともノリノリだ。約一時間掛かった下着選びによって、ソフィアさんが気に入ったものと僕が選んだ白いものを購入する事になった。僕が一つしか選んでいないのに対して、ソフィアさんは、沢山の下着を選んでいた。さらに、下着とは別のランジェリーもソフィアさんが購入していた。どう見ても、ソフィアさんのサイズでは無いから、僕のものなんだろう。


「では、下着の着用方法をお教えしますね」

「あっ、はい」


 買って貰った下着を使って、着用の仕方を教えてもらう。あまり試着する機会はないのに、何でこんなに試着室があるのだろうと思ったけど、こういうのは初めて買う人が多いから、その人達の身体測定や着方を教えるためにも必要なものだったみたい。

 何故か、着用の仕方だけではなく、胸を盛る方法も教えてもらった。そこまで差し迫った問題では無いのだけど、そこは真剣に聞いておいた。


「お買い上げありがとうございました!」

「ありがとうございました」


 店員さんにお礼を言ってから、僕とソフィアさんは、下着屋を後にする。


「結構買いましたね」

「ちょっと、奮発しちゃったよ。まぁ、仕方ないよね。クリスちゃんが似合いすぎるんだもん!」


 すっかり、いつものソフィアさんになっている。さっきの真剣で格好いいソフィアさんはいずこに……


「それじゃあ、次は向こうに行くよ」

「え?」


 ソフィアさんは、僕の手を取って、少し離れたところにある服屋に歩いていった。下着を買ったら、そのまま宿屋に帰ると思っていた僕は、目をぱちくりとさせてしまう。


「えっと、どうして服屋に?」

「クリスちゃん、替えの服が全然ないからさ。サイズも合っていないものばかりだし、きちんとサイズの合った服を用意しないと、動きにくいでしょ? これから冒険者をやるのに、動きにくい服装はダメだからね」


 確かに、サイズの合っていない上着を着ているし、動きにくさはあるかもしれない。戦いで、動きにくいとかは考えた事ないけど、それは今まで後衛で魔法による回復とかしかしていなかったからだ。

 僕に修行をつけてくれているから、ソフィアさんも動きづらそうという事に気が付いたのだろう。


「な、なるほど。でも、そんなにお金もないので、高いものは……」

「大丈夫。ここは安くて丈夫なものばかりだから。それに、ここのお金も私が出すしね」

「え? さすがに、それは……」

「いいの。冒険者になる後輩へのプレゼントだって思って。何よりも、クリスちゃんの安全が第一だから」


 ソフィアさんは、僕を納得させるためだけで言っているわけじゃない。下手すると、本当に僕が死んでしまうかもしれないから、本当に本心からのプレゼントなのだと思う。


「じゃあ、お言葉に甘えさせて頂きます」

「うん。じゃあ、ちゃっちゃっと選んじゃおう」


 ソフィアさんは、僕の手を引いて中に入ってく。そして、僕に荷物を全部渡すと、僕に合うサイズを探しながら、色々なシャツを手に取って、僕の身体に合わせていく。


「うん。これとこれは大丈夫そうだね。こっちは、少し小さいかな」


 ソフィアさんは、きちんとサイズを確認しながら、安めのものを選んでいる。


「うん。ここら辺だね。基本的に無地が多いし、適当で良い?」

「はい。構いません」


 僕がそう言うと、ソフィアさんは鼻歌をしながら、服を選んで取っていく。そして、その服をカウンターに持っていくと、


「すみません。取り置いて貰えますか?」

「かしこまりました」


 どうやら、まだ買うらしい。ソフィアさんが次に向かったのはズボンがあるところだった。


「えっと……ここら辺かな」


 ズボンの方も僕のサイズに合うか、ちゃんと確かめていた。


「うん。裾も大丈夫。後は、ドロワーズも予備を買っておこう」

「え? でも、さっき下着は買いましたよ?」


 僕は、手にぶら下がっている紙袋を掲げる。


「それは夜用。ドロワーズは日中に着るものだよ。そのまま昼に使っても良いんだけど、高級品だし、ちゃんと穿くのは夜だけがいいかな。そっちより、ドロワーズの方が動きやすいでしょ? 下着の替えは多い方が良いからね。毎日、洗濯出来るわけじゃないから」

「それは、そうですけど……せっかく買ったのに夜だけなんですね」


 なんとなく勿体ない気がして、そう口にしてしまう。すると、ソフィアさんがニヤニヤと笑いながら、僕の事を見てくる。


「あまり乗り気じゃなかったのに、買ったら愛着が出て来た?」

「べ、別に、そういうわけじゃないです!」


 ちょっと恥ずかしかったので、顔を背けてそう言う。そんな僕を見て、ソフィアさんはクスクスと笑う。

 そんなこんなで、下着と日用品を買った僕達は、一度宿屋に戻った。結局、買い物に三時間も時間を掛かった。


「買ったねぇ」

「そうですね」

「よし! じゃあ、ちょっとゆったりとしてから、夜ご飯を食べて、お風呂に行こう」

「今日も、お風呂に行くんですか? そう何度も行くような場所じゃないと思いますけど?」


 銭湯の金額は、まだまだ高い。そのため、毎日のように入る人は、そうそういない。だから、今回は行かなくても良いんじゃないかと思ったのだ。


「ダメ。汗まみれになったんだから、きちんと洗わないと、汚いままになるでしょ? 拭いただけじゃ、満足出来ないし」

「まぁ、それはそうですけど……」

「私は、Sランク冒険者だからね。お金は有り余っているの。だから、このくらいの出費は、全然大丈夫!!」


 僕は一応勇者パーティーに所属していたんだけど、そんなに自由に使えるお金はない。もっと節約して生きていけば良かった。

 そんな事を思いつつ、夜ご飯とお風呂を済ませていく。今回は、お風呂で何かをされるということはなかった。まぁ、湯船に浸かっている間は、後ろから抱きしめられてはいたんだけどね。もうあれは確定事項らしい。


 その日の夜。僕は、購入した白い下着一式を身に着ける。一応、店員さんに教わった通りに身に着けたけど、きちんと着けられているのだろうか。

 そう思った僕は、鏡の前で、自分の姿を確認する。そこに映った姿では、問題無く着ける事が出来ていた。店員さんの教えの通りに付けたから、少しだけ胸を盛る事が出来た。

 そんな事をしていると、鏡越しに後ろからソフィアさんが近づいて来ているのが見えた。僕と同じく下着姿だ。その目は、いつも以上に怪しく輝いている。


「クリスちゃ~ん!!」

「ひゃっ!?」


 ソフィアさんは、後ろから力強く抱きしめてくる。僕は一切の抵抗も出来ず、ベッドまで連れて行かれる。そして、ベッドの上で押し倒されてしまった。


「……あの……出来れば……優しく……」

「うん。善処する」


 その日の夜は、特に激しいというわけではなかった。ただ、優しくじっくりと責められたため、昨日、一昨日よりも遙かにヘロヘロになってしまった。ただ、昨日よりは長く耐える事が出来た。着実に、身体が慣れてきている。

 出来れば、明日も同じような感じだと良いな……って、何で少し楽しみにしているんだ……僕は……はぁ……段々、こっち側に引き込まれている気がする。もっと、しっかりしないと。

 そんな事を思いつつ、ソフィアさんの胸の中で眠りについた。

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