第3話 星宮 楓という名の少女2

「それで、何で喫茶店なのかな?空くん」

涙を拭いた、星宮 楓は、僕が出したオレンジジュースを飲みながらそう言った。


僕が喫茶店をしているかの理由はもちろんあったが、あまり言いたくなかった。それに彼女が本当に生まれ変わりなら分かりそうなものだった。いや、生まれ変わりじゃ無いけどね。


「言いませんよ、さっさと、そのオレンジジュースを飲んだらお家に帰宅してください。」


そう僕が言うと彼女は、頬を膨らませていた。子供かよ、ああ子供か。

「えええ、嫌だよ、ケチだな空くんは、まあ、でも、なんで喫茶店かそれは分かるよ。あれでしょ、前世の私、天野 桜の夢が喫茶店することだったからでしょ。」


それは、その通りだった。ますます、本物かもしれないじゃないか…


昔、こんな会話をしたのだ。「私、喫茶店したいの。」「それは良かったな?」「何言ってるの空くんは従業員として働くんだよ。分かった?」昔は、横暴なと思っていたが、彼女が死んでから、気が付けば喫茶店を自分で開いていたのだ。ああ、我ながらキモイな。


「そんなことはないですよ。たまたまですからね。それに僕はまだ貴方の言っていることを信じてませんから。」

そう僕が言うと彼女はため息をついた。


「まず、どっからどう見ても私、天野 桜と同じ見た目しているでしょ。まず。」


「まあ、確かにそれはそうですけど。それは、普通に他人の空似なのでは?」

そう僕が言うと彼女はムスッとした表情になった。その表情は懐かしくて、僕は彼女に、彼女にすねられてしまうと、なんだかんだ彼女に従ってしまっていた。そんなことを思い出した。


まあ、今は違うと思う。僕も28歳だし、それに彼女は幼馴染では無い、無いはずだ。


「もう、昔と変わらずに素直じゃなくて面倒ですね、もう。この際、信じなくてもいいですよ。普通にもう一回空くんを私に惚れさせればいいんですもんね。」

そう言って少し泣いていた影響で、赤い目のままそう笑った。その彼女は、正直とても美しいと思った。でも、だからと言って、


「惚れませんよ、君15歳ぐらいですよね。僕はロリコンじゃないんですよ。残念でしたね。ジュースはおごりなのでさっさと帰ってください。」

彼女が15歳じゃなくても、僕がロリコンであっても、彼女がもし幼馴染の生まれ変わりだったら、どうせ生まれ変わったなら今回の人生は新しい人生は新しい幸せを見つけてほしい、前世などに縛られずに。まあ過去に縛られてた僕の思いとしては可笑しいか。


「分かりました。今日のところは帰りますよ、仕方がないので。その前に2つ質問をします。」

彼女はそう言いながら入口に向かった。


「嫌です。」


「空くんは一人で自分の家に住んでるんですよね。家の中スカスカなんですか?」

僕の拒絶を無視して彼女はそう言った。


「まあ、そうですよ。強いて言うなら1部屋、桜の妹の荷物を預かって置いている部屋があるけど、それ以外ほとんどの部屋は空間がそこにあるだけだけど、それがどうかしましたか?」

僕が答えるころには、彼女は店の外に出ていた。聞きたいことは一つだったのかよと思いながら彼女を見ていると彼女はニヤッと笑った。


「なるほど、それなら良かったです。それで、空くん2つ目は確かなんだけど、私の記憶の中では空くんが好きなキャラクターとか人はどちらかというと童顔でロリコ……」

そう彼女が言っていたのでとりあえず、店の外に出ている彼女と物理的に遮断するためにドアを閉めて、それからカギをかけた。

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