第65話寝たフリ実験をするのですが?
今日は珍しいことが起きた。
僕が美怜より早く起きれた!
テスト週間で朝早起きして勉強しようとしても僕より先に起きてたし、意地でも早く起きたくて朝4:00にアラームをセットして起きても美怜は仕事していた記憶がある。
だから今めちゃくちゃ嬉しい。
とりあえず顔を洗った後、カーテンを開けて美怜を起こすことにした。
「おはよう」
「ん、おはよう」
「今日僕、美怜より早く起きれたよ!」
「そっか、えらいえらい」
と頭を撫でられる。
でも、それくらい最近のことで疲れてたってことだよね…
「もしかして体調悪い?」
「そういうわけじゃないよ」
「良かった。今日は朝ご飯僕が作るね」
ホテルの朝ご飯は毎朝用意されてるけど感謝の気持ちも含めて今日は僕が作ることにした。
料理は家で作っていたのでまぁまぁ出来ると思う。
「よし、完成!美怜食べよう?」
「うん、ありがとう」
美怜がやけによそよそしい。しかもなぜか美怜の顔が赤い。
「大丈夫?顔真っ赤だよ?」
「え!?いや大丈夫だよ!」
呼び捨てで呼ばれるのに慣れてないのかな?
拓也社長とシーナさん以外は呼び方が「社長」か家では「お嬢様」だからね。
朝ご飯はフレンチトーストとジャーマンポテト、サラダを作った。
家やホテルのと比べたら品数は少ないけど…
「美味しい」
「本当に!良かった〜。美怜の口に合うかどうか不安だったから嬉しいよ」
「まさの作ったものが口に合わないはずがない」
ちょっと大袈裟すぎない?
それぞれの部屋で着替えた後、拓也社長からRINEがきて
【隣の部屋にいるよ〜】
ということらしいので向かうことにした。
「おはようございます。」
「おはよう〜まさ。元気にしてたかい?」
「はい。いろいろなことがありましたけど」
「ちょっと日焼けしちゃったんじゃない?」
シーナさんにペタペタと触られるのを横で
美怜さんが険しい表情で見てくる。
僕悪くない…よね?
「美怜、そんな怖い顔しないで」
「そういうわけじゃ…」
「とりあえず座って話そう」
ということで僕たちの部屋には無い豪華なソファに座る。
どこから持ってきたんだろう…?
「まず、SPや美怜を傍においておきながら君が誘拐される羽目になってしまって申し訳ない」
と拓也社長が頭を下げる。
「いやいやとりあえず頭を上げてください!部下に謝る上司なんて滅多にいませんから!」
「私も改めてごめんなさい」
「美怜も頭を上げて?元はと言えば僕が勝手に出てちゃったのが悪かったんだから」
「そう言って貰えて良かったわね。」
「ああ、SP達にも厳しく言っておいた。今後はこういったことは起きないと約束する」
やっぱりSPさんに差し入れした方がいいよね…?可哀想に思えてくるな…
「あいつらに情報提供してきたのはまだ見つかっていない。ただ言えることは…佐多家は今回のことでは一切関与していないから安心して欲しい」
咲さん劇頑張ってるって言ってたからな〜。
「柚菜さんが協力するって言ってくれてたから助かるわ〜今からちょっとお茶でもしてこようかしら」
「まだまさがいるからやめておきなさい」
「僕に構わなくても…」
そんなこんなで犯人はまだ目星がないらしいけど…
「私の家の者が美怜達の情報を掴んであいつらに漏らしたに違いない」
犯人達も情報提供者はいるって言ってたらしい。
「分かりました。何か分かったことが教えて欲しいんですけど」
「もちろんそのつもりだ。それでは私は東京に戻ろうかな」
「もうですか!?」
「3時にフランスにいる職員が来るみたいだからその対応をしないとね。帰ろうかシーナ」
「え〜!柚菜さんと会いたい〜!」
「東京に帰ってくるんだから会えるよ。じゃあ美怜、まさをよろしくね。」
「はい。承知しました」
あっという間に帰ってしまった。
今日はこれ以外に特に予定は無い。
「美怜、この後どうする?」
「実は仕事が残ってて…手伝って欲しいんだけど…」
「もちろん手伝うよ」
「ありがとう。まさ」
僕はいつも通り文書の作成、届いてるメールの仕分け、返信を美怜と確認しながら行った。
「やっほー。元気してるって、うわぁーなにこれ」
「紗奈さん、すみません今美怜の仕事を手伝ってて」
「美怜!?いつから呼び捨てになったの!?」
「紗奈、うるさい」
「まさ、大丈夫?話は紗奈から聞いたよ」
薫兄さんまで来ていた。
「こんにちは、今はすっかり元気です」
美怜は仕事が忙しいということで少し僕と3人で談笑した後、2人は帰ってしまった。
帰り際、紗奈さんが美怜と少し話し込んでいたけど何だったんだろう?
仕事は夜まで続いた。
「ふぅ、まさお疲れ様。えらいえらい」
最近えらいえらいって言いながら頭を撫でてくる。嬉しいけど。
「もうまさは夜ご飯食べた思うから先お風呂入ってきて。私は今から食べるから」
「分かった」
ということで僕はお風呂に入り絶景を堪能した後出た。
お風呂を出た後、美怜が入れ替わりで入る。
僕はというと
「ふぅ」
ベッドで仰向けになりながら大の字になっている。
「そういえば今日の美怜、朝から様子がおかしい気がする」
呼び捨てがいけないのかな?でも仕事してる時には…
「呼び捨ての方が嬉しい」
と言われた。
じゃあそれ以外で…分からない。
「!」
僕はある実験をしてみることにした。
「まさー?明日のことで話が…って寝てる」
そう。寝たフリだ。
こうすれば美怜の本質が分かるはず!
「今日も使っちゃっていいのかな…?昨日はつい長くやっちゃったけど…」
え…一体何をするんだろう?目開けたいよー
すると、寝たフリをしている僕の隣に美怜が来た。
「もう…いきなり呼び捨てで呼んできたらキュンキュンするよ。本当可愛い」
と耳元で囁かれる。
「ちょっと動いた?」
やばい!バレたら終わる。まだ何をするかまでは突き止めないと!
「寝てるっぽいね。じゃあ…」
少し荒い息遣いで耳に少し暖かいものを押し付けられている。
つまり耳を舐められている。
前にもセ⚫ク⚫をした時も耳が弱いことをいいことに弄ばれた記憶がある。
「好き…♡好きだよ♡初体験は半ば無理やりでやっちゃったから…まさには衝撃が強かったかな…」
今も衝撃が強いですけど!?
いつも10倍くらい甘々な気がする。
それからしばらく耳で遊ばれ少しやばい気持ちになるけど、急に美怜の動きが止まった。
「私のような年上でこんな人は嫌だよね…同い年の可愛い子の方が良かったり…でも他の子より胸は…」
と僕の手を美怜の服の中に…
思わず僕は
「う…」
と変な声を出して目を開けてしまう。
慌てて目を閉じようとするけど…
「ふえ!?ま、まさ!?」
バレてしまった。
《今回ちょっと長めでしたがどうでしたか?寝たフリは結構バレやすいみたいなので彼女さんに仕掛けるのはやめておきましょう。僕は…いませんけど笑》
次は1回キャラクターをまとめたいと思います。好きな物とかがこの先のヒントになるかもしれないので見て貰えたら嬉しいです^^
拾ってもらった恩人のクールな娘と付き合っているけど他に好きな人がいるみたいなので「別れませんか」って言うと様子がおかしいのですが? くさもち @41236987
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