第58話2人だけの露天風呂で何も起きないことはありませんが?

「ふぅ〜ここの旅館の料理は何回食べても飽きないな」

僕と美怜さんと紗奈さんと薫お兄ちゃんで夕飯を食べていた。

「そういえば咲さんはどうしたの?」

「咲なら劇の練習に行ったよ」

「劇?」

「咲は劇団を持ってて多分沖縄で講演するからその練習だと思う」

前美怜さんとテレビ見てた時に出てきたやつかな?

「美怜さん」

「うん?」

「僕達って今日お手伝いしなくていいんですか?」

「たまに手伝うくらいでいいって言われてるから安心して」

と微笑みながら僕の頭を撫でる。

「明らかに私と話す時の態度と違うよね…」

「どんまい紗奈」

「あんたに言われたくない」

「いて!」

もうこの2人の仲の良さは誰が見ても分かる。


「じゃあ俺おじいちゃんの家に帰るわ」

「早く帰らないとおじいちゃん心配するんじゃない?」

「近いから大丈夫。じゃあな雅也、また遊ぼうな!」

「うん!」

手を振ると薫お兄ちゃんはすぐ走っていってしまった。

「薫は相変わらず足が速いね」

「あれでもサッカー部だからね」

サッカーできるっていいな。僕もサッカー上手ければ美怜さんにかっこよく思われるかな?

今度薫お兄ちゃんに教わろう。


「じゃあ私は夏江婆ちゃんに呼ばれてるから」

「うん。よろしく」

「雅也君も早く寝るんだよ?」

僕も返事しようとしたら

「言われなくても私と一緒に寝るから」

と後ろから抱きしめられる。

「へぇーお熱いね。せめて他の部屋の人に迷惑かけないでね」

とニヤニヤ僕の方をみながら行ってしまった。

「このまま部屋まで行く?」

「他の人に見られたらまずいよ!」

何とか断り、解放された。


部屋に戻ると

「どうする?もう疲れたし寝ちゃう?」

と聞かれたが

「うーんお風呂入っておこうかな」

お風呂入っておかないと隣に美怜さんが来た時にまずい。

「分かった。今日からあそこの露天風呂使えるようになったから先入ってきていいよ」

「ほんと!?じゃあ入ってくるね!」

今まで露天風呂入れなかったからどんな風なのか楽しみ!


「うわ〜すごい〜」

入るとヒノキ風呂にそこから見える海が絶景すぎる。

「美怜さんと一緒に見たかったな〜」

でも一緒に入ったらドキドキしっぱなしで死んじゃうから無理だけどね。

浮いてるアヒルと絶景を眺めていたら

「失礼します」

「え、み、美怜さん!?」

「えっと、どうやって入ろう」

風呂の大きさが僕が入ると少し隙間ができるくらいで隣に美怜さんが入ることは出来ない。

「私が下になろうかな?」

「お願いします…」


「すごい良い眺めだね」

「う、うん」

美怜さんの上に乗ってるよ…!

さすがにタオルにくるまれているので直接感じることはないけど、とにかく心臓が持たない…!

「どうしたの?大丈夫?」

「大丈夫だよ!」

「もしかして緊張してる?」

「し、してないよ!」

「そう。なら別に抱きしめても問題ないよね?」

え?

すると、さっきよりもまずい状況になった。

「やっぱりかわいいね。」

「耳元で言わないでよ…」

限界…

「ここでキスする?」

「限界…」

僕はのぼせたのかそれとも美怜さんからの攻撃によるものなのか、気を失ってしまった。



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読んでいただきありがとうございます( . .)"




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