第45話初めての旅行ですが?

「まさ、起きて」

「うん…」

「おはよう」

「おはよう」

昨日はあれからすぐに寝てしまった。荷物はあらかじめ準備していたから大丈夫。

後は最終チェックするだけ。


「美怜、まさ、お婆さんには連絡してあるから」

「分かった。ありがとうお父様」

「シーナは昨日起きようとしてたけどまだ寝てるみたいだね」

「まだ7時だからしょうがないよ」

「そうだな」

「飛行機の手配は済ましてあるから」

「ありがとうございます!」

「いやいや。それよりも美怜をよろしくね?」

「任せてください!」


「「行ってきます」」

「行ってらっしゃい」

と見送られた僕達は車に乗り、空港に向かう。

「到着しました」

「ありがとう」

「空港ってこんなに広いんだ」

「ここは国内では大きい方だからね」

さっそく僕はチケット売り場を見つけ、行こうとするけど

「そっちじゃないよ」

「だってここじゃないと買えないよ?」

「そうじゃなくて。まぁ見た方が早いかな」

美怜さんに連れてかれたところは


「え?」

「さぁ早く乗ろ?」

「ちょっと待ってこれに乗るの?」

「そうだよ?」

他のお客さんがいない。いわゆるプライベートジェット機だった。


「最近まさと行くために買ったんだ〜」

「僕と行くために!?」

美怜さんならギリ有り得る…のかな?

「実際お金だけ渡して、お父様に手続きはしてもらったけど」

いやいやそこじゃないよ美怜さん。


「ここに座って」

「うん」

中には向かい合った席があり、そこに座る。

こうして見るとすごい。いったいいくらかかってるの?


「それではフライトします」

地面から離れる感覚が初めてだから一瞬びっくりした。

「かわいい」


「お婆さんはどういう人なの?」

「うーん一言で言うと優しい人かな。後旅館の女将をしていて私の友達もそこで働いているよ」

「旅館?」

「うん。私達も部屋をもらってるから旅館に毎日住めるよ」

「本当に!?やったー!」

旅館に毎日住めるなんて嬉しすぎる。


「それにしても空の上ってすごいね」

当然だけど雲は下にあるから太陽しかない。

「不思議な感覚だよね。」

「僕この景色好き」

「え!?」

「どうしたの美怜さん?」

「あ、いや何でも。さっきのもう1回言って」

「この景色が好きって言っただけだよ?」

「そ、そっか」

「もちろん、美怜さんの方が好きだよ?」

「え!?う、うん。ありがとう///」


よし。これからたくさん好きって言ってかわいいところたくさん見るぞ!

それもあるけど、またここでも思い出を作りたいと思う。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る