第38話実は研修生ではありませんが?

「おはよう」

「おはようございます。今日もよろしくお願いします」

会社に行くとすでに赤崎先輩がいた。


「じゃあ今日はこれなんだけど…」

と今日の仕事内容を教えられる。

「分かりました」

「お願いね」

早速取り掛かる。

明日でもう終わりなので赤崎先輩とも早くお別れすることになるちなみに歓迎会は僕の本当のことを知っていた部長が最近宴会ができてなかったということで開かれていたので気にする事はないと美怜さんを通して言われた。

美怜さんは「ちょっとまさに配慮ができてないから今日注意するけどね」と言っていた。

だから今部長は席には居ない。

何されてるんだろう?と気になるけど仕事を進めていく。


今回はちょっと難しかったけど何とか終わらせれた。

「先輩終わりました」

「お疲れ様。一緒にちょっと休憩しに行こうか」

「はい」

僕は我慢していたのでトイレに行く。先輩は自販機で何か買っていたみたい。

トイレから出ると

またあの人たちに絡まれていた。

僕はスマホで録音を録る。ちゃんと証拠集めも大事。

「先輩大丈夫ですか?」

「またお前か。しつこいやつだな。そんなやつと一緒にいたら腐るぞ」

「人間は腐りませんよ?」

「冗談も通じないのお前が教えてるやつは?」

「ご、ごめん」

「お前は出来損ないだからな。あ、ついでにお前」

と指をさされて

「明日で研修終わりにしてやるよ」

「なんでですか?」

「気に入らないから」

高校生でもこんなこと言うやついないよ?

会社の中でこの3人が断トツで馬鹿な気がする。

「いいなそれ、俺らが部長に言えばすぐ切ってくれるだろ」

「明日までは社長がいるみたいだし、もしバレたらまずいしな」

「やめろよお前ら」

「出来損ないはひっこんでろ」

「じゃあな。頭の悪い研修生君」


「ごめん俺が最強く言えば…」

「そんなことないですよ。先輩もあんな人達相手にしてて疲れないんですか?」

「慣れたっていう感じかな」

「あんな人達さっさといなくなればいいのに」

「まぁあの人たちは会社からも浮いてるからいつか何とかなるよ」

明日何とかなるんですよ!と心の中で言っておいた。


帰って僕は美怜さんにスマホで録った音声を流す。

「これは相当ひどいね。人事部にこんな人がいられると会社の信用までも失くす」

「明日これを全員に聞かせるんですか?」

「面白いと思わない?」

美怜さんが笑顔で言う。絶対敵にまわることはないって信じてるけど敵にまわしたらやばいと思う。


「それにしても大丈夫?」

「何のこと?」

と言うと抱きしめられる。

「君の心の傷ができてないかっていうこと」

「大丈夫だよ。もう強くなった。何言われてもこうして優しい味方がいるから」

「そっか」

と嬉しそうにしている。


「えーそれでは我社の社長、若田美怜さんからお言葉をいただきます」

翌日大きいホールに集められた全社員が1人の人に注目する。

「皆さん朝早く来ていただいてありがとうございます。年に数回このような会を設けさせてもらいこうして皆さんに会えて嬉しく思います」

淡々と話し始める美怜さんに前の方の席では

「高校生とは思えないほど落ち着いているよな」

「僕らより年上にも見えるぞ」

とお兄さん達が話している。

正直僕も大人のように見える。後めちゃくちゃかっこいい。


「今回は私の将来秘書となる人をご紹介させていただきます」

と多くの人の中から僕と目を合わせ、手招きされる。


え?この大人数の前に出るの?

重要なことを忘れていた。


《》


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