第34話先輩が心配なのですが?

「僕は赤崎新吾。短い間だけどよろしくね」

優しそうな雰囲気の先輩だ。いい人に巡り会えた。これも美怜さんが仕組んだ…いや、それはないか。

「じゃあ説明していくね」

「よろしくお願いします!」

「まず君は研修生って聞いてるからとりあえず…」

と、まずは会社が行なっている事業、そして僕が調査しているこの商品宣伝部も仕事内容を教えてもらった。


「実践的なことを学ばさせるように言われているけど大丈夫?」

「多分大丈夫です!」

家で手伝っているやり方と変わらないと美怜さんに言われているので大丈夫だ。

「じゃあ早速これをお願いしてもいいかな?」

「はい!」

僕は簡単なデータ入力をしていく。

見渡す限り多くの人が行き来している。


結構赤崎先輩は仕事を任せられてて大変みたいだ。僕と歳はあまり離れてないから多分1,2年目なのかな?

なんて色んなことを考えていると終わってしまった。

「赤崎先輩」

「うん?どうした?やっぱり君にはちょっと…」

「終わりました」

「え!?本当に!?」

僕のパソコン画面を見て

「本当だ。すごい。僕より早いかも…」

「そこまで早くないですよ」

それから少しの仕事を処理して赤崎先輩と

書類を運ぶ。

「あ、あれって」

「君も気づいた?あれが我が社の社長だよ。正確にはいくつもの会社の社長だけどね。

高校生なのにそう思わせない佇まい。尊敬するよ」

「かっこいいですね」

そう言っていたら美怜さんが自分の腕時計に指を指した。

あ、もうお昼だ。

「あれってもしかして…」

「多分隣にいる人にしていたと思いますよ。第一僕達面識ないですから」

「そうだね」

ごめんなさい先輩。美怜さんとめちゃくちゃ面識あります。なんなら毎日顔を合わせています。


僕はしばらくドアから覗き見している。

集中している時の美怜さんはなかなか見れないからだ。授業も一緒に受けているわけじゃないからね。

「美怜さん」

「まさ、お疲れ様」

「お疲れ様」

「午前はどうだった?上手くいった?」

「仕事もできているし、今のところは問題ないよ」

「そうなら良かった。お弁当作っできたんだ一緒に食べよう?」

「うん」

相変わらずお弁当と思わないような大きさとクオリティだった。


「じゃあ頑張ってね」

「美怜さんも頑張ってね」

ルンルンで戻ろうとしている時、


「おい、赤崎」

「なんですか」

「お前が教えてた研修生だっけ?あいつお前より仕事できてるじゃねぇか」

「俺らよりはまぁ出来ないだろうけど、研修生に負けてるなんてお前いるのか?」

赤崎先輩が先輩に虐められてる。

助けよう!


《純情すぎるせいかすぐ助けようとするんですよね…そこもいいところだと思いますが(*^^*)》

読んでいただきありがとうございますm(_ _)m








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