第33話いきなり潜入調査なんですが?
終業式、校長先生の長いお話が始まった。
思い返せばあっという間だった。
ぼーっとしてる中不意に欠伸をしている美怜さんと視線があう。
微笑んでバレないように手を振っている。
僕もバレないように手を振った。
終業式の後、
「じゃあ、しばらくは会えないな」
「そうなるね」
夏休み前の最後の部活、僕は遥斗と休憩しながら夏休みのことについて話していた。
「いいなー沖縄。俺も行きたいなー。」
「まぁ夏休みでも頻繁に連絡するからさ」
「お土産いっぱい買ってこいよ!」
「うん。遥斗も松本先輩と上手くいくといいね」
「わ、分かってるよ」
「じゃあ、行く前1回どこか4人で遊びに行こう?」
「それいいな」
「美怜さんにも言っておくよ」
「…っていうことなんだけど」
「分かったよ。瞳にも言っておく」
「ありがとう。楽しみだなーどこに行こうかな?」
僕と美怜さんは一緒に行き先を探すけど、
「うーん。いい所がないね」
「とりあえず保留にしておこう。それよりも大事なことがあるから、お父様の所に行こう?」
「分かった」
そして拓也社長の所に向かう。
「おー来たね。そこに座って」
久しぶりに拓也社長の部屋に入る。相変わらず難しそうな本がある。
「まさ、夏休み入ってから美怜の会社を視察するってなってるのは知ってる?」
「はい」
「それで、実は食料品会社の方で近年退職率が増してて困ってるんだ。何か原因があるんじゃないかって」
「それでまさはまだ会社の人に知られていない。正確には上層部の人間しか知らないから潜入調査してきて欲しい」
何で上層部の人は僕を知っているの…?
それより、今なんて…?
「潜入調査!?僕無理ですよ!?だって背なんて中学生と言われてもおかしくないくらいだし、第一高校生でも働けるのですか?」
「それなら大丈夫。私が君が入れるように何もかも手立ては取ってあるから。ちなみに私と同時に来て怪しがられないように前から配属先には周知させてあるから大丈夫だよ」
「まぁ大変だろうけどその分来月分のお金は倍にしてあるから」
倍ってまだ6月にもらったお金の半分も使ってないのに…
「その会社には3日間だけだから。最後に私がまさを紹介しておしまいだよ。」
「みんなの前で紹介されるの?」
「その時はその会社の全社員を集めるよ?」
3日後の僕頑張って。
翌日早速、その会社に行くことになった。
「じゃあ、頑張ろうね。でも絶対約束して欲しいことが3つあります。
1つはもし辛いこととかあったら調査とか関係なしに私の所に来ること。
2つ目は絶対無理しないこと。
3つ目はお昼は私と食べること。分かった?」
「分かった。」
「ありがとう」
と抱きしめられる。今の美怜さんは仕事の時のスーツを着ているので大人なお姉さんに見える。
「本日から配属されました。佐藤雅也です!よろしくお願いします!」
頑張って原因を探ろう!
《ちょっと遥斗と瞳の出番が少なめですがまたどこかで2人だけの話も作りたいと思います(*^^*)》
読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
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