第32話一緒に迷子ですが?
イルカショーが終わり多くの人がいる中
「イルカ可愛かったね、っていない!」
まさかの迷子になってしまった。
「どうしよう」
人混みの中探すのは一苦労。
「そうだ!スマホが…」
とスマホの電源ボタンを押すがつかない。
「え!?ここで充電切れ!?どうしよう」
途方に暮れていると
「ママ〜」
小さな男の子が泣いている姿が見えた。
助けてあげないと。
「どうしたの?」
泣き止まない。とりあえず、座れる所を探して落ち着かせた。
「うぅ。ママとパパがいなくて」
「そっか。実はねお兄ちゃんもなんだ。」
「そうなの?」
「うん。」
「僕と同じだね!」
それから迷子2人で水族館を周った。でかいサメを見てかっこいいって言ってる姿が僕にはいいなと思ってしまった。
小さい頃はこんな体験出来なかったから、初めて見て感動する機会が少なくなってしまった。
ソフトクリームを2人で食べているとその子のお母さんが声をかけてきた。
「すみません、家の息子がお世話になりました。あのソフトクリームは…」
「いいですよお金はいりません。その子と少しでしたが一緒にいれて楽しかったです」
「ありがとうお兄ちゃん!」
「今度からは迷子にならないように気をつけるんだぞ〜?」
「うん!バイバイ!」
「バイバイ」
その子が見えなくなるまで振り続けるから僕も振り続けていると、
「まさ!」
急に後ろから抱きしめられる。
「美怜さん!?お、大勢の人が見てるから…」
「関係ない。良かった。もしかしたら何かの事件に巻き込まれてないか心配したんだよ?」
「ごめんなさい。スマホの充電が切れてたみたいで…」
「そうだったんだ」
ちなみにこの間も大勢の人の視線が僕たちに集中している。
「ところでそろそろ離してもらって…」
「そうだよね。ごめん」
「嫌ではないから大丈夫…///」
残りまだ見てなかったところを周った。
さっきよりもちょっと強く握られている。
「また迷子になったらダメだからね?」
「はい」
綺麗な色の魚を見たり、午前中も撮ったけどそれ以上に2人で色んなものを撮った。
お土産屋さんでは
「かわいい~」
と美怜さんはラッコのぬいぐるみを手に取って僕はイルカのぬいぐるみが欲しかったので
大きいサイズのぬいぐるみを買った。
抱き枕にしようかな。
それから2人でグラスを買ったり、水族館限定のお菓子も結構買った。
昨日も行ったけど車が来るのに時間がかかるみたいだから海岸沿いを歩くことにした。
「そういえば私が見つけた時、小さい子と一緒にいたけど…」
「あれは…一緒に迷子になっててその子のお母さんを探してたんだ」
「そっか優しい彼氏さんだね。こんな人が隣にいて今すごい幸せだよー!」
と海に向かって叫んでいる。
「僕も今すごい楽しいよー!」
今日のこともまた1つ僕の思い出になった。
《次回から夏休みに入ります!!良ければ星ください。誤字報告も助かっています!》
読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
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