第13話お勉強にゲームもするのですが?
「これからネットで私を調べるのは禁止」
「なんで!?」
「もしかして調べようとしてたの?」
「僕の知らない美怜さんを知りたくて…」
顔を真っ赤にして
「ちょっとだけなら許す」と言ってくれた。
「おはようございます」
「あ、おはようございます広瀬さん」
「今日は学校休むから、家にずっといるね」
「分かりました」
「いつもありがとうございます」
「いえいえ」
「それじゃあ私たちは戻るね」
「ごゆっくり」
「今日は何しようかな〜」
「もう3日後にはテストだから勉強しないと」
忘れてはいないけどあまり勉強してないからいくら普段ちょっとずつ勉強してても前回のようにはいかない。
「教えてあげようか、 勉強」
「え?」
ということで勉強道具を美怜さんの部屋に持っていき教えてもらうことになった。
「二次関数ね」
「この最大と最小が上手く定着していなくて…」
「なるほど」
美怜さんがすごく丁寧に教えてくれた。
「ありがとう美怜さん!」
「う、うん///後これ、私の去年のテスト。だいたい出るところ一緒だから覚えればできるよ」
と見せてくれた。
「100点…」
他のも覚えればできると見せてくれたけど90点台や100点があった。
「まぁ、先生も違うと思うから全部出るとは限らないからね」
「うん、ありがとう」
「あーいやここまで点数なんて取らなくていいからね。内容がだいたい分かってればいいから」
と言われ頭を撫でられる。
あれ?甘やかされてる?
それでも10分前の自分に勝つをモットーに勉強した。
「美怜さんは勉強しなくていいの?」
「私は授業でだいたい理解してるから大丈夫だよ」
そういえば僕の彼女は天才だった。
勉強してる間は美怜さんはパソコンで作業をしていたり、どこから来たのかお菓子を食べながら教えてくれたりしていた。
「君も食べる?」
「じゃあ…」
手をのばすと
「こっちから」
「え?」
袋を遠ざけられ、美怜さんの手にはパッキーがあった。
「大人しく、ね?」
「はい」
食べたけどされる時ドキドキしすぎて味なんて分からなかった。
お昼ご飯を食べ終えてしばらく勉強をしていたら、
「出来たみたいだね」
「何が出来たの?」
「行ってみる?」
行く?意味が分からないけど、手を引かれるがままについていくと僕の部屋の前で止まった。
「開けてみて」
「開ける…?」
ドアを開けると、大きいテレビが2台並んでいた。
「な、なんでテレビが…」
リビングのテレビも大きすぎるけどこっちも大きい。
「なんでって、ゲームする用だよ。1つはこっちのテレビでもう1つは隣のテレビでするために」
「あーなるほど。ありがとう美怜さん」
「まさの部屋に物が少なかったから役に立てて良かったよ」
優しい笑顔がもはや神様に見えてきた。
ということで勉強の息抜きにすることになった。
「これにしよっかな」
いろいろなスポーツができるものを選んだ。
「1回戦って見たかったんだ。どれくらいの実力なのか」
美怜さんが燃えている。
テニスを速攻で選択してる時点でやる気満々だ。
結果、
「負けたー」
「ゲームだからリアルさは少なかったね」
美怜さんの圧勝だった。
「今度本当のテニスも一緒にしたいね」
「そうだね」
ちょっと楽しみ。
それからいくつか種目をやって、他のゲームもしてみることにした。
「そういえば無料でできるゲームもあるんだった」
探していると
「これやってみたい」
と指さしたのはFPSだ。
このゲームは僕と遥斗が学校でやっているものと一緒でパソコンにもある。
ぶっちゃけこれよりもスペックによってはパソコンの方が良かったりするけどちょっと遊ぶ程度なら問題ない。
早速2つのゲーム機に2つのテレビがあるのでやってみることにした。
「これがスライディングで…」
ゲームも一生懸命やってる姿の美怜さんもかわいい。
「分かった。じゃあ早速やってみよ!」
「うん!」
僕の実力はゴールドの1番下。これでも結構頑張っている。
毎回ダイヤである遥斗と一緒にやると敵も強くなるからしょうがない部分もある。単純に人をやるというのはあまり好きじゃない。
「こっちに敵がいるから気をつけて」
「う、うん」
あれ?ここは僕がかっこいいところを見せて美怜さんに…と思っていたがいつの間にか先導されてる。
まだ撃ち合いになってないからかな?
「1人、2人倒した」
あれ?
「他のパーティーもいるから行っちゃおう」
あれ?
「1人倒したけど、やられた」
「誰に?」
「今崖を降りようとしてる人」
「分かった」
はや!
あれを抜く!?
「大丈夫?」
「ありがとう。美怜さん僕より上手だね」
「そこまで上手くないよ」
ゲームでもイケメンだった。
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