第11話嫌な夢を見たのですが?
電車の中でも夜ご飯中でも今日のことをずっと話していた。
買ったソフトのこととか、実は僕が買ったゴールドのネックレスを調べてみたら、テレビでよく見る俳優さんがプライベートでつけてるらしいとか。
最初は
「大丈夫?」と美怜さんが聞いてきていたが、次第に聞いてこなくなったので良かった。
お風呂は今日は別々で入った。
また僕がチキったというのもあるけど、お互い疲れてたというのもある。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
そして僕は美怜さんの抱き枕になった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「おいチビ!」
「俺たちとサッカーしようぜ」
「い、嫌だ」
「そんなこと言わずにさー?」
体が勝手に動く。
運動場ではなく、体育館の裏側でサッカーをする。
「ぐはぁ!」
「よっしゃ俺体に当てたから30ポイント〜」
やめて痛い、痛い。
「ちょっとあんたたち雅也君をいじめるのやめてよ」
「いじめてなんかねぇよ。だってこいつバカで運動も出来ねえしこのボサボサ頭にチビだし極めつけは俺の友達いじめてたんだぞ?」
「ち、違う」
「へぇー雅也君そんな人だったんだー」
「意外」
「根暗なやつだと思ったのにな」
「ち、違う」
「だから今日からみんなこんなチビのこと無視しようぜ?」
「賛成ー」
嫌だ
「まさ、私を騙してんだ」
「美怜さん違います!」
「だから俺たちと一緒に遊びませんか?」
「ちょうど暇だし行こっかな」
行かないで
「さようなら」
行かないで!
1人は嫌だ。
~~~~~~~~~~~~~~
「夢…」
嫌な夢を見てしまった。
「あれ?」
泣いてる。僕が?
とりあえず鏡を見よう。
僕は頑張って抜け出して、洗面台に行く。
「なんで?」
夢を見ただけなのに…
美怜さんもいるって分かってるのに。
涙が止まらない。
僕は頑張ってタオルで涙を拭き取った。
戻ろう。
僕は廊下を歩く。
まだ暗い夜だ。
ドアを開けると
「まさ?」
美怜さんが起きていた。
「美怜さん…」
「どうしたの目の周りが真っ赤だよ?」
「何でもないですよ。まだ夜みたいですしもう…」
「嫌な夢でも見たの?」
「大丈夫…ですよ」
「大丈夫じゃなさそうだよ?」
抱きしめてくる。
「そうやって、抱きしめて。僕なんかに優しくしちゃダメですよ」
また拭き取ったはずの涙が溢れ出る。
「なんで?」
「だって、だって…みんな結局は…」
「私は君を裏切ったりなんかしない」
「そんなこと言われたら期待しちゃうじゃないですか」
「期待していいよ。君が私を求めてくれる、頼ってくれると嬉しいから」
「今日のことの夢見たんでしょ?」
と聞いてくる。
やっぱり美怜さんはエスパーだ。
そして僕は中学生の頃の話をした。
あいつにいじめられていたこと。いじめをでっち上げられて周りから味方がいなくなって無視されたこと。帰っても父親に殴られていたこと。このことは拓也社長にしか言わなかったから初めて聞いたと思う。
「先生は?」
「先生のいない所でされてたので父親のこと以外は多分知りません」
「そっか。大丈夫。私は君を捨てたりしない。いつでも君の味方だよ」
と言ってくれた。
「僕、美怜さんなしじゃ生きれなくなっちゃいますよ」
「いいよ」
しばらく抱きしめられる。
母親に近い、美怜さんの温もりを感じた。
朝、目が覚めると美怜さんが窓を開けて外を眺めているみたいだった。
「おはよう」
「おはようございます」
見ると朝の8時。
「やばいですよ!学校に遅刻しますよ!」
自分の部屋に戻ろうとしたら
美怜さんが
「今日くらいはいいんじゃない?」
と言ってきた。
「今日はのんびりしよ?」
ということで学校に連絡して今日はのんびりすることにした。
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