第6話美怜さんのために何かしてあげたいのですが?

家に帰ってお風呂に入る。

「相変わらず広い…」

ホテルの大浴場並の広さ。

美怜さんは早速仕事に取りかかっているため僕が先に入らせてもらっている。

「あれ?ここにドアなんてついてたっけ?」

お風呂場にそもそもドアなんてついてなかったはず…


好奇心で開けてみると

「え?」

そこには旅館のような露天風呂がついていた。

「ちょ、ちょっとくらいいいかな」

それから心地よかったせいかつい長風呂になってしまった。

そもそも露天風呂作るのにいくらかかってるんだろう。すごい額だろうなとお風呂を出ていつも食べている場所に向かう。


「お疲れ様です」

「お疲れ様です。お食事をお持ちしますので少々お待ちを」

「いや、大丈夫ですよ!僕自分で取りに行けますので」

「ですが…」

僕は執事だから敬意なんて払う必要ないのに。

メイドさんの情報は基本的に頭に入れてある。

この家には3人のメイドさんがいて日にちや時間交代でやっている。

で、今いるのは彩香さん。美怜さんが小さい時にバイトとして入ってきて大学卒業後に即結婚して今はお子さんもいらっしゃる。

よしよし僕の記憶力は優秀。

「いただきます」


彩香さんの料理は美味しい。もちろん美怜さんの料理もものすごく美味しい。


「そういえば今の時間帯お子さんは大丈夫なんですか?」

「毎週この日は夫が子供を見てくれていますので。子供のこともありますが美怜お嬢様は仕事に集中しすぎて倒れたこともあって心配なのですよ」

「そうなんですか」

「けど今は雅也さんがいるので安心しています」

そう言われるとちょっと嬉しい。


「ありがとうございました」

「いえいえお見送りまでしてもらってこちらこそありがとうございます」

まだちょっと仕事時間はあるらしいけど洗い物くらいなら僕でもできるし家族の時間を少しでも取って欲しいので帰ってもらった。


僕もちょっと任されている仕事があるので美怜さんの部屋に向かう。

「美怜さん」

「あ、まさ」

「お仕事終わりそうですか?」

「うん。後もう少しだよ」

「僕の仕事って…」

「じゃあ…」

と残りの仕事から半分もらって仕事をしようとする。

が、デスクが美怜さんと向かい合わせに置いてある。

「まさは今日から仕事する時はここのデスクを使ってね?」

「わ、分かりました」

うわ〜美怜さんと向かい合って仕事するのちょっと緊張するなー

仕事してる姿の美怜さんはかっこいいな〜。


それからしばらく集中してやっていると、

そこには食べながら僕を見てくる美怜さんがいた。

「あ、気にせずやってていいよ」

彩香さんが作ったご飯を持ってきて食べている。

やっぱり美怜さんは仕事終わらすのが早い。そして食べてる姿の美怜さんはかわいい。


「じゃあお風呂入ってくるね」

と言って美怜さんは部屋を出た。


それからちょっとして僕は仕事を終わらせ、宿題を5分で終わらす。

宿題は数学だけだから今日は楽だ。

そしてスマホをいじる。


うん?そういえば今日恋人らしいことは弁当とあのバスケのことと、美怜さん側からであって僕からは何もしてない。

こういうのって徐々に嫌われてくかもしれない。疲れからか嫌な方向に考えがちだ。


「まさ、仕事終わった?」

「み、美怜さん。僕にして欲しいこととかありますか?」

「どうしたの急に?」

「今日僕から美怜さんに何もしてあげられてなくて…それで…」

するとベッドに横に倒される。

「君は何もしなくたって私は君がいるだけでいいの。学校から帰ってきて仕事を振ってもやってくれてるってそんな人そうそういないよ?だからそれだけでも嬉しいよ」

「それは執事だからであって」


「じゃあ、どうしてもしてくれるなら「好き」って言って欲しいな」

「え!?」

「恥ずかしかったら別にいいけど」

「好き、大好き美怜さん///」

しばらくお互い顔を逸らす。

「あ、ありがとう私も大好き」

それから美怜さんの抱き枕になったけど心臓がバクバクしてて1時間くらい寝れなかった。













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