第5話放課後は遊びますが?

「いります!」

「そう。ならどうぞ」

開けるとプロ級の料理人が作ったみたいな弁当だった。

「え!?美怜さん料理上手くないですか?」

「私もいつも作ってるけどそれよりすごいよ!」

「あ、ありがとう」

若干赤くなってる美怜さんもかわいい。


「いただきます」

だし巻き玉子から食べてみる。

「美味しい!」

「良かった」

その後も綺麗に全部食べたけどどれも美味しかった。


「いいな〜。俺も誰かの作った弁当食べたいな〜」

「自分で作ればいいじゃん」

「それはお前もだけど、’’まさ’’は愛しの彼女さんから作ってもらえるだろ?」

こうやってからかってくる。けど中学では有り得なかったことだから少し嬉しい。


そこから授業は頑張って、放課後になった。

「まさはもう先の勉強までしたんだろ?」

「まぁちゃんと頭に入ってるかは微妙だけど」

もうまさという呼ばれ方に慣れてしまった。

「部活は今日ないから暇だな」

「そうだね」

放課後でも、教室で僕達みたいに喋ったりしてる人、勉強してる人、部活に行く人がいる。


「あ、美怜さんから SAINEがきた」

「なんて言ってんの?」

「【教室で待ってて】だって」


しばらく遥斗と喋ってたら美怜さんと瞳さんが来た。

「朝言ってたところ行こう」

「遥斗くんも予定が空いてればだけど来る?」

「行きます!」


「美怜さんどこに行くんですか?」

「内緒」

「瞳さんは知ってるのですか?」

「うん。楽しいところだよ」

楽しい?

しばらく歩くと

「見えた」

「aroundワンですか!」

ゲーセンとか体を動かせるアミューズメント施設として有名だ。

遥斗がめちゃくちゃ嬉しそう。

僕も初めて行くから楽しみ。


「よし!俺から行きます!」

「頑張れー」

バスケットボールを60秒以内に何回入るかというよくあるゲームに遥斗が挑戦している。

「15本か〜」

「すごい!」

「次まさやろう」

「え、」

僕はテニスとかラケット持つスポーツならできるけどそれ以外は全然できない。

「美怜さんにかっこいいところ見せよう?」

と耳元で言ってくる。

「うん!」

やるしかない。


「ダメだ全然できない」

まだ3本しか入れてない。残り半分。

このままだと美怜さんにかっこいいところ見せれない…

「左手はボールを少し触るようにして右手の手首でスナップさせるんだよ」

と美怜さんが僕の手を支えてくる。

こういうのって僕がするものだと思ってしまうけど、美怜さんはかっこいいところもあるから関係ない。


「まさの顔真っ赤じゃん」

「美怜も若干顔が赤いよ」

「なんていうかお似合いだね2人」

「そうだね」


結果10本入った。

「ありがとう美怜さん!」

「う、うん///」

瞳さんはと言うと

「ほい」

シュートをバンバン決めて

「30本…」

「まぁ瞳はバスケ部だからね」

すごい。瞳さんがバスケ部なのは普段の姿から見ると意外だった。

「かっこいいところ見せようとしたのに…」

「遥斗君もかっこよかったよ?」

「マジすか!?」

僕の友達はちょっと単純。


他にも4人で卓球したり、ゲーセンで色んなゲームをしたり楽しかった。


帰り道しばらくはみんな一緒なので

「そういえばまさは美怜さんと一緒に住んでるんだよな?」

「一応執事でもあるからね」

「じゃあもうしちゃたとか?」

「しちゃた?」

小さい声で遥斗が聞いてくる。

しちゃたってどういうことだ?

遥斗は「いや忘れろ」って言ってたけど忘れられなかった。


「じゃあ俺こっちなんで」

「私はこっち」

「私達はこっち」

「じゃあね〜」

「また明日なまさ!」

「うん!」

今日はすごい楽しかった。












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