第11話 おっさん、魔力を馴染ませる
魔法瓶の注文を終え、宿に戻って適当に食事を済ませ、風呂に浸かりながら今日1日を振り返ってみる。
「魔法の使用もだいぶ慣れてきたな…明日は魔物の討伐ができるし、人の少なそうな森の入り口ら辺で、まだ試したことのないヤバそうなポイズンブレスを試してみたいな…」
魔力が馴染むまでは、ポイズンブレスが不安定って書いてあったけど、今まで生活していてポイズンブレスらしきものが垂れ流しになっている感じはしない。まぁマスクを外すのは食事とお風呂の時くらいだ。食事は宿の部屋か草原などのひらけた場所でしかしてないし、お風呂も部屋に付いている。それ以外はマスクを外すことがないので確認のしようがないが…
昨日今日で色々魔法を使ってみたが、体に魔力が馴染むという感覚は正直よくわからない。
「とりあえず今日からラノベでよくある魔力循環なるものをやってみるかー!効果があるのかは知らんけど…」
さっぱりとしたところで風呂から上がり、寝巻に着替える。
魔力循環と言えば、瞑想!
ということで、すっかり寝る準備を終えてベッドに腰掛ける。
よく聞くのは、お腹の辺りに温かい存在を感じてそれを血流に沿うように全身に循環させる方法。
「まずは魔力を意識してみる…」
目を閉じて体の中に意識を向けると、腹部からほかほかした存在を感じる。
ゆっくりとほかほかしたものを動かしてみる。
右足、左足、お腹に戻ってきて胸、右手、首を通って頭、左手。最後にお腹に戻ってくると、身体中がじんわりと温かいものに包まれている感覚がする。
それは、体に馴染んでいる!というよりも、体を覆っている、という方が正しそうだ。
「これを続けていけばなんとなく馴染みそうな気がする…!それになんとなくやればやるほど魔力の流れがよくなっているような?」
2分ほど集中して魔力循環をしていたら、突然ふわりと身体から力が抜けてベッドに倒れ込んでしまった。
「…結構、魔力も体力も使うみたいだ…今夜はよく眠れそう…」
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