第4話 おっさん、手紙を読む

"おめでとうございます!あなたは神によって選ばれました!"


…これって今朝(?)見たチェーンメールの内容と同じ?アレってガチだったんだ…


"この世界は身分制度があり文明は地球でいう中世程度です。力のあるものは冒険者として活躍して成り上がることを夢見ています。冒険者だけは唯一身分制度が適用されません。冒険者への登録は15歳から可能です。次にこの世界の金銭事情ですが、基本的に大金貨1枚=金貨10枚=小金貨20枚=銀貨100枚=銅貨1000枚、つまり日本円で言うと10円が銅貨、100円が銀貨、500円が小金貨、1000円が金貨、10000円が大金貨ってことです。また、市場には流通はしていませんが、大金貨100枚で白金貨1枚の価値があります。庶民の1日の稼ぎは大体小金貨1〜3枚です。次に魔法について。魔法は魔力があれば誰でも使えます。イメージによって魔法が発動します。イメージの補助として呪文を唱えて魔法を発動させる人が多いです。基本的な説明は以上です。初回ボーナスとしてプレゼントボックス(大)をマジックバックに入れておきました。何が出るかはお楽しみに!それでは幸運を!…追伸です。あなたのポイズンブレスは魔力が身体に馴染むまでは非常に不安定であるため、防御のマスクを常に付けている必要があります。これをつけていないと周囲に毒ガスを撒き散らす恐れがあります。レベルが上がれば制御できるようになるのでご安心ください。それでは強く生きてください!"


…うん。とりあえず今日からこの世界で生きていかなきゃいけないことは確定みたいだ。

幸い、元の世界に未練はない。結婚はおろか、彼女といえる人も、よく連絡を取る友達もいないし、親戚付き合いもほぼない。

両親も2年前に亡くなっているし、会社も辞めてるからな。


そしてまた口臭対策のように常日頃からマスクをつけなければいけないことになってしまった。

まぁ口元を覆っている方が落ち着くし、もはや慣れてしまっているからなんてこともないが…

「とりあえずプレゼントボックスとやらを開けてみようかな?」

できれば人の住んでいるところに早めに行きたい気もするが、お金もなければここがどこかもわからない。自分の状況を少しでも把握してから行動するべきだと思う。

先ほどと同様にマジックバックに手を突っ込んでプレゼントボックス(大)を取り出す。

金色に輝いている箱を開けようと触れると、箱が消えて目の前にリストが現れた。

##プレゼントボックス(大)##

・大金貨10枚

・金貨10枚

・小金貨10枚

・銀貨100枚

・銅貨100枚

・魔導書

・スキル: マップ

・スキル: 偽装

・スキル: 経験値10倍

・スキル: MP/HP自動回復

・スキル: サーチ

・スキル: 鑑定

・家屋(中)

・MP/HP +500

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