第24.5話 新しい恋の香り⁉︎

     夏祭りの1日前の話


俺こと高田修斗は、ベットで横になって考え事をしていた。

 「何やってんだろなぁ俺…」

 春のことを思い出す…優也と他の奴らと一緒に行ったボウリングの事をずっと後悔していた。

(学年1の美女『天乃結衣』さんに告白!)

この言葉さえ言わなかければ…

「いや…違うだろ俺もう考えないって決めたじゃん…」

優也から付き合ったと聞いた時からずっと同じことを考えていた。

 俺は、ライバルを減らそうと思っていた。

あの頃の俺は天乃結衣が好きだった…だから幼馴染で一番距離が近いであろう優也を排除しようとした。


 山田優也…中2の頃同じクラスだった。最初は、冷たく嫌われていると思って俺も彼を遠ざけていた。

けど親友になるきっかけはあまりにも簡単だったんだ。



 「なぁ修斗アイツ無口で睨んでくるし絡まない方がいいぜ?1年の時からああなんだってよ」

「そうか…優也気になるな」

「なんか言ったか?早く帰ろうぜ〜」

「いやなんでもない。」



そこからの俺はというもの行動は早かった。

 次の日俺は、朝早くに学校に登校して恐る恐る話しかけた。

「なぁ俺、高田修斗って言うんだけど君の名前は?」

 教室には俺と山田しかいない為沈黙がものすごく怖かった。

「…」

 

やっぱり嫌われてるよなぁ〜多分俺みたいにはしゃいでるタイプ好きじゃなさそうだし…

「…だ…」

「ん?声が小さくて聞こえなかったごめん。」

「山田…優也」

「そっかよろしく…山田?優也?どっちで呼んだ方がいい?」

「なんでも…どうせもう話す機会ないと思うし。」

「あはは…そんな冷たいこと言うなよ〜」

「だって俺に話しかけても変な噂されるだけだし」

「別に良くね?噂とか」

「え?」

俺の顔を見ずに話していた優也が驚いた表情で俺の顔を見ていたんだ。

「関わりたいから関わってるだけだし、誰かに指図されるつまりも他人に流されることもねぇーよ」

「そっか。」

「まぁコレから話しかけるからよろしく〜」

 

この時の驚いた優也の顔は驚きと嬉しさと希望があるような顔をしていたのを覚えている。


あの日以降俺は、ずっと優也と話すようになった。

昼休みで本を読んでいる優也の机に座りじっと見つめていた。

「何かついてる?顔に」

「いや…ただ」

「ただ?」

読んでいた本を閉じて俺の顔を見つめていた

「なんでお前いつも黙ってるん?」

「話す必要がないからかな。」

「相変わらず冷たいね〜彼女出来ないぞ?」

「ウッセ…別に欲しくは無いよ。」

「いやいや、顔に欲しいって書いてあるけど?」

「⁉︎」

「いやいや、嘘だから…てかそんなに欲しいんだ…自分の顔触って。」

「悪かったな強がりで…てかそう言う修斗の方はどうなんだよ?」

「う〜んそうだな、今は欲しいとか思わないかなぁ〜」

「今はね…」

その時だった…廊下ではしゃぐ男子の声が聞こえてきた。

〔天乃さん…いや、天使様に振られた…〕

〔お前じゃ無理だな。まぁ所詮俺らは主人公になれないモブって事だよ。〕

〔そんな事言うなよ‼︎酷いな⁉︎お前に人の心は無いのか?〕


「なぁ優也…」

「どした?」

「天乃さんって人そんなに人気なのか?」

「さぁな。ただ告白されるぐらいなんだし人気者なんだろきっと。」

「お前は顔見たことある?」

「まぁ一応…幼馴染だから。」

「よし!今すぐに会いに行くぞ〜ついてこい。拒否権はないからな?」

「え〜ひどく無い?」


「ここが天乃さんのいるクラスなんだな?」

「まぁ…」

扉を開け教室内を見る…

「あれか!確かに凄い可愛いな…優也は、どう…」

「って優也?あのヤロ逃げやがったな?」


俺はこの時初めて天乃さんの顔を見た。

 一目惚れとか無いと思っていたがどうやら本当に一目惚れというのはあるらしい…





「…⁉︎」

俺は体を起こし周囲を見渡す。

どうやら気づかない内にベットで寝ていたようだった。

「にしても懐かしい夢だったな。」

ピロン

携帯に一通の着信音が鳴った。

 相手を見ると浅田さんだった。

浅田さんとは、最近天乃さんの件で話したりするようになったばかりで、敬語も抜けてきた感じだ。

 [明日の夏祭り一緒に行来ませんか?]


「…⁉︎」

今までも二人で遊ぶ機会はあったが、毎回俺から誘っていたから、彼女からお誘いを貰うのは初めてだった。その時点で俺がする返事はもう決まっている。


      [行こう‼︎]

すると浅田さんの方から可愛いクマのスタンプが送られてきて、集合時間などを決めた。

 

「明日か…服今のうちに決めておくか…」



〜あとがき〜

お久しぶりです。1ヶ月ぶりの投稿です…

最近物語の構成ですげぇ〜迷ってて…中々進められませんでした。許してください。

 今回もしかしたら今までの中で一番構成とか色々、めちゃくちゃかもしれないです…


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