第20話 臆病な自分にさよならを

俺は、結衣の家に戻った。

インターホンを押し俺の名前を言う。すると彼女は、すぐに玄関を開けてくれた。

「どうしたの?ゆーくんまた戻ってきて。もしかして、私とまた寝たかった?」

「いや、そうじゃないんだ。」

俺は、真面目な声、真剣な顔で結衣の事を見た。


「ごめん。」


俺は、続けて言葉を続けた。

「結衣と付き合ってるはずなんだけど、俺は臆病でその先に行くのが怖かった。隠していることを伝えるのが怖かった。」

彼女は、驚いた顔でこちらを見つめていた。

「最初は、罰ゲームで結衣に告白したんだ。そしたらokを貰ってしまって、すぐに別れるのも申し訳ないと思って、付き合うことにしたんだ。初めの頃は、結衣に恋愛的な感情は抱かなかった。だけど!」

 自然と言葉が強くなる。

 その先の言葉を彼女に言えと心がそう叫んでいる。だから俺は、それに従う。


「だけど…結衣と一緒に帰ったり、遊んだり、一緒に過ごしていくうちに結衣の事が好きになっていたんだ。だから余計に怖かった…もし、もし君に嫌われたら俺は、一体どうなるのか想像ができなかった。曖昧な言葉を並べて逃げることしか出来なかった。だから本当にごめん。 全部俺のワガママで勝手で…」

 深く頭を下げる。

今彼女がどんな顔をしているのか分からない。呆れた顔?怒っている顔?泣いている顔? 全部分からなかった…俺は、自分の身勝手さを改めて実感した。

 適当で、いい加減で、なんでもいい。プライドなんてない、そんな男。


 「ねぇ…顔を上げて?」

 「…ッ」


彼女に言われそれに従い顔をゆっくりと上げた。

「…」

彼女の顔は、呆れた顔でも怒った顔でも、泣いている顔でもなかった。

優しくニッコリとした顔で、俺の事を見ていた。


「…どうして?」

恐る恐る聞いた俺は、小さく今にも消えるような掠れた声で彼女に問う。

「私は、どこか気づいてたんだよね。ゆーくんが嘘ついてるってこと。」

「気づいていたのか?」

「なんとなくだけどね。ほら、前に好きなった理由聞いた事あったでしょ?あの時のゆーくんの答えが曖昧だったけど、私はゆーくんらしいって自分に言い聞かせてどこか納得してた所があったの。」


「そう…だったのか…」

あの時の自分は、まだ結衣の事が好きなのか分からなかった。だからそれっぽい言葉を並べて話していただけ。

「でも、やっと本当の事言ってくれたんだ〜って今思ってるよ。」

 ただただ自分が情けなかった。彼女にとんでもない迷惑と不安を与えてしまったと思う。

 もちろん申し訳ないことをした。だけど…それよりも自分に対する怒りが次に湧いた感情だった。


「本当にごめん。結衣の気持ちなんか知らずに自分第一で…」

「あのさ…」

俺の言葉を遮り彼女は、話し始めた。

「あのさ…ゆーくんは、自分で思ってる程最低じゃないよ。嘘つくなんていけない事だけど、人間誰しも嘘つくし、自分第一なんて私も自分第一に動いちゃうよ。そうそう相手のことばかり考える人なんていないと思うな。」


あぁ、だから結衣の心臓の鼓動は、暖かくて優しく安らぎを感じるなんだな。こうやって、人に寄り添って優しく隣で見ているから。

 より想いが強くなる。 

彼女とこれからも過ごしてみたい、知らない景色、体験、感情。色んな、色んなことが知られると思う…しかし、今の自分には彼女と付き合う資格があるのだろうか?また身勝手になってしまわないだろうか?


『本気で女の事を好きになるのって本気で難しい事だ。ましてや、愛の言葉を言うなんてそうそう簡単にできない。本気でその女のことが好きじゃない限り簡単に【好き】の二文字なんか声に出せねぇーよ。』

 俺が中学の時親父から聞いた言葉。何故か今になって思い出した。あの時は、よく分からなかったけど、今ならよくわかるよ親父。

 また身勝手な行動をしてしまう。今回の告白は、振られてもいい。今の気持ちを伝えることが一番大事だから、俺の気持ちを、【好き】という二文字を伝えろ。 罰ゲームでなく、自分の意思で伝えろ…声に出せ‼︎俺‼︎


「もし、許されるなら結衣と付き合いたい…偽りの気持ちじゃなくて本当の気持ちで…」

 声に出せ!心の中で思っていることを、身勝手と言われてもいい。嫌われたっていい。振られたっていい。だから、

「だから‼︎」

声が大きくなる。

「だから、結衣…好きだぁぁッ‼︎」

叫んだ。

これ以上出せないほどの声量で、愛の言葉を今までの曖昧な恋の物語続きじゃなくて、

1から作り直す恋の物語を作る為に愛の言葉を叫んだ。




数十秒?1分?分からない、二人の間に空白の時間が出来た。とてもゆっくりと感じたし早くも感じた。

 早くも遅くもない時間を待っていると彼女が口を開けた。

「私も!ゆーくんのことが好きー‼︎」

笑顔で叫ぶ彼女その笑顔は、罰ゲームで告白した時よりも100倍輝いていて綺麗で可愛く俺の目に映っていた。

「あぁ、これからよろしく結衣。」

「これからよろしくね、ゆーくん。」

偽りの気持ちから本当の気持ちで付き合う事を俺は、結衣に強く誓った。

そして俺たちは、その場でハグをした。


 親父ありがとう。

 そして、臆病な自分にさようなら

心の中で呟くのだった。



〜あとがき〜

え〜と…大変申し訳ありませんでした‼︎

前回の投稿からめちゃくちゃ期間が空いてしまいました…一番の理由は、このままで書いていっていいのか?って言う自分の中で迷いがあったからです。

具体的に説明しますと、表現が下手 文めちゃくちゃ、文法めちゃくちゃ、句読点の場所などなど。

 こんな状態で書いて、読んでいる方々は、満足していただけるのか?楽しんで頂いているのか?等を考えていたら、投稿期間が空いてしまったと言う訳です。


 具体的にこうした方がいい。この表現がダメ、内容が薄い分からないなど、皆様のお声をお聞きしたいなぁ〜という訳で、コメントしていただけると改善点がよく見えるので、お厳しい意見や、高評価の意見など、ちょっとだけでもいいのでコメントして頂けると僕のモチベーションや、やる気に繋がるのでよろしくお願いします‼︎


最後に3000pv突破!!

こんな行き当たりばったりな物語を読んでいただきありがとうございます‼︎正直驚きの連発でした、こんなにも見ていただけると思わなかったのでこれからも、罰ゲームで告白したら幼馴染と付き合うことになった。をこれからもよろしくお願いします‼︎

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