第12話 初デート(1)
その日俺は、変な夢を見た。
「誰かが泣いてる…?」
周りを見渡すと真っ白な部屋…?のようなものだった。事情を聞こうにも俺の体が動かなかった。 この世には、正夢というものがあるが非現実的だよな。これ以上深く考えないようにしよう。 もう一度俺は眠りについた。
「おう、準備できたか?」
「うん。大丈夫だよ。」
今の時間は9時50分か…身につけている腕時計で今の時間を確認する。
「それにしても……その…」
「何?」
「とても可愛いと思う…その服…。」
顔を赤らめながら、俺は思ったことを正直に伝えた。
「本当?やった〜」
彼女の服装は、薄い長袖のカーディガンの中に半袖のシャツ、半ズボンより少し丈が長い7分丈のジーパンだ。夢かと思ってしまうぐらい可愛く見惚れてしまう程だ。
「じゃ、じゃあ行こうか。」
「う、うん…。」
俺たちは電車を使って3駅先のところで降り、
バスを使って目的の場所へと着いた。
「やっと、着いたな…それにしても懐かしいな。」
「ここに来た事あったけ?」
「本当に覚えてないよな結衣。まぁ幼少期の頃だから覚えてなくて当然だな。」
「あぁ、幼少期の頃は覚えてないや〜」
「にしても、変わってる所もあって楽しめそうだ。」
「うん。今日は、沢山の思い出を作ろうね‼︎」
「あぁ、そうだな。今日は楽しもう。」
カップル特有の甘々な空気が漂い周囲からは羨ましそうにこちらを見る人達で、いっぱいだ。
「ね〜あれ乗ろうよ!」
「…あれか…。」
彼女が最初に指差したものは、この遊園地の代表格なジェットコースターだ。日本の怖いジェットコースターTOP 3に入る程のものだ。
まぁ俺は、ジェットコースターが苦手だ。理由は、怖いものは怖い…それだけだ。だけど、結衣に言えるはずなく…列に並びとうとう順番が来てしまった。
最悪なことに俺達は一番前の席だった。
安全バーを下げ俺は、気になっていた事を言った。
「結衣は、怖くないのか?」
「え?怖いよ。」
「なんで怖いのに自分から乗りたいって言ったんだ…」
「だって〜ゆーくんとの思い出作りたいもん。」
その瞬間、ジェットコースターはゆっくりと動き始めた。
ゆっくりとレールに沿って頂上へと向かっていく。 体が少し上に傾き始める。俺はそれに怖くなり、安全バーを強く握る。
「ゆーくんって、もしかして苦手?」
「う、うるさい……苦手…」
弱々しい声で答える。
「ふふ、可愛いね。」
返事をしようとした瞬間、体は下へ、下へと、徐々にスピードが速くなり落下独特の浮遊感を感じながら、落ちていった。
「きゃー」
隣にいる彼女は悲鳴を上げる。しかし、その悲鳴はどこか楽しそうな…そんな感情が混ざっているようだった。
そんな事は関係なしにスピードを維持したまま動いて行き、2連続で1回転をし、最後には、ジェットコースターが斜めに傾き、それに釣られ俺の体も斜めになって彼女の肩に、俺の顔が寄りかかってしまった。
「や、やっと終わった…もう無理だ…」
「あ、大丈夫?ごめんね…」
「いや、大丈夫だ。耐性がないだけで、それに思い出にもなったんじゃないのか?」
その問いに彼女は、コクりと首を縦に振る。
「次はどこに行く?」
その問いに彼女は…
「お化け屋敷」
と言うのだった………。
〜あとがき〜
約1週間ぶりの投稿になってしまい、申し訳ないです。
主人公がいつのまにか、抵抗なく結衣呼びに慣れてましたね〜
そういえば、世間一般的にはそろそろ夏休みという時期に入ると思います。(お盆はもう少し先ですが…。) ダラダラと過ごすお方もいると思います。私をダラダラと過ごす派です笑。
今年は、この罰告がありますので私一つ目標を掲げたいと思います‼︎
【週に3回投稿〜!!】
と言う事で、週に3回投稿を目指して頑張っていきますのでよろしくお願いします‼︎
重要「18日月曜日から始めます。」
では、また次会う機会が有ればお会いしましょう〜
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