そちら

猫探しから三日後

意外と暇なんだなと思いながら部屋を掃除

していると部屋に秋兎が訪ねてきて



「おい、きちんと身なり整えてリビングに来てくれ」


「どうしたのよ?」


「もうすぐお客が来るんだよ、出迎えるぞ」


「わ、わかったわ!」


もう!そうゆうのはもう少し早めに言ってよね!?

女の子には色々準備が…あら?

私、特に準備無かったわ


そんなわけで私は髪を整え服を整え

リビングに向かった


そこにはナナシさんと深花ちゃん

秋兎が既にリビングで座っていた



「おう、早かったな」


「ま、まぁね。」


みんな早い…私だけ聞かされて無かったの?

何かショックだわ…



「安心していいよ~深花もさっき聞いたから」


「今回のお客様は急でね…まったく…1日前には少なくとも連絡がほしいものだよ」



ふたりともすこし疲れていた。

ってかナナシさん?ボサボサじゃん

身なり整ってないじゃん!?



「ワタシはこれがスタイルだからいいの」


「は、はぁ…」


若干腑に落ちないが言っていても仕方ないので

私も座った。


と、同時にリビングのドアが叩かれる

なるほど…タマさんが確認して直接ここまで

通すわけね、部屋のドアちゃんと閉めなきゃね



「どうぞ、お入りください」


ナナシさんがそう言うと秋兎が慣れたように

ゆっくりとドアを開く


ドアの外には口ひげを蓄えた

白髪でメガネであの…よくマフィアが被ってる帽子の

おじいちゃん…何か偏見だけど

カタギじゃなさそうな人が立っていた



「失礼するよ…」


そう言うと帽子とコートを脱いで秋兎に渡し椅子に座った

預かった帽子とコートを慣れた手つきで掛けていく

秋兎を見て私は少し嫉妬していた


あなた…執事でもしてたの?

しっかりしてて何か腹立つ



「さて…さっそく依頼なのだが…この子達にも聞かせてしまっていいのかな?」 


さっそく子供扱い…まぁ、仕方ないわよね


「問題ありません。ワタシは依頼を受けるだけ、解決するのはこの子達です。聞いてもらった方がよろしいでしょう」



「この子達が?」


少しバカにしたように笑う


まぁ、私も逆の立場なら…うん

まじかって思うわ



「えぇ…この子達は特殊な訓練を受けていましてね…全員1人で一組織を壊滅させられると確信してます。」



確信しないで?

私を入れないで?


深花ちゃんは何でそんな嬉しそうなの?

秋兎は何でそんな当たり前だろ?って顔なの?


「ほお…顔を見る限りまんざら嘘でも無いらしい」


何故か納得した

おじいちゃんは依頼内容を話し始めた



「早速で悪いが盗まれた我々の金を取り戻して欲しいんだ」


やっぱりそちらの関係者なの?

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