その頃の秋兎
胡散臭い…
今回の件はどうも胡散臭い…
何で依頼人は警察に届けを出さない?
ナナシもそれくらいのこと気付くと思うが…
ジョッシュに頼んでネコタロって猫のこと調べたが
動物病院にすら行ってない…
しかも近所の人も飼い主は見たことあるが
猫を飼ってるのは知らなかったらしい…
「普通の猫探しじゃないよなコレ…」
正直、虐待されている可能性が高い。
俺としては警察に届けたいが…
ナナシのことだ、何か考えはあるんだろうが…
「なぁ、ナナシ」
「ん?何かなアー君?」
事務仕事をしながらコーヒーを飲んでいた
ナナシがピタリと止まりソファに寝っ転がっている
俺を見る
「今回の猫、虐待されてるのナナシ知ってたろ?」
「さぁ、何のことかな?」
「…ま、話したくないならいいよ。無理に詮索することでもないしな」
「あら、大人だねアー君…まぁでも」
ほんの少し笑ったように見えたナナシは
すこし満足そうに口を開き
「家の中で虐待されてる小さな命を見捨てられなかった…のかもね」
「そうかい…なら、俺もだな」
「おや?何処に行くのアー君?」
「ちょいと、お使いだよ」
「……気を付けてね?」
「おう。」
さて、深花が居るから
まぁ、大丈夫だとは思うが…依頼主殿は
どうも依頼書を見た感じ気が短そうだからな
初めての依頼だ、見守るくらいはいいだろ
しばらくして_____
「おぉ…刺されそうになっとるがな」
来てよかった…なるほど、あれが依頼主か
取り敢えず警察に…いや、あの感じだと
深花やばいな…能力使うだろうから
そこを見られるのはまずい…
まぁ、こうゆう時の深花は頭がキレるしな
ナイフ持ってるやつの押さえかたも教えたし
大丈夫だろう
ナイフ持ってるやつはそれを使うように
挑発すればいい。
そうすれば危なくない
何たって
「ナイフしか使わないんだからな」
こうして俺は深花が依頼主をガクブル状態に
したのを見て警察に通報した
俺か?初めてのお使いでもスタッフは
本人達にはバレたらダメだろ?
だから、俺は飛んで帰ったよ
1つ分からないことも出来ちまったしな…
何かって?
あの依頼主はどうやってあの場所まで
たどり着いたのか…って話だよ
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