危ない

「なるほど、お兄ちゃんもメリーさん訪ねてきたのか」




「そうゆうこと。」


どうゆうこと?


「それで、お兄ちゃんその子はだれかな?」


不思議な子は秋兎と少し会話をしたあとで

私の方をチラリと見て


「あぁ、新人のセツナだ」


「新人さん!深花(しんか)後輩増えた!ばんざい!」



すごく嬉しそうに万歳し始めた…

かわいい


「かわいい」


しまった、口に出た


「お兄ちゃん!この子良い子だ!深花にかわいいって言った!」



あ、この子もチョロい

危ない



「深花ちゃん、悪い狼には気をつけてね?」


「ん!?」


…なに?すごい驚いてる…

どうしたの?私、変なこと言った?


「すごいよ!お兄ちゃん!セツナちゃん、深花のこと深花だって当てたよ!?エスパーだよ!」



「………天然か~」


天然でチョロいのか…尚更危ないな。


「それはな深花、お前が自分の名前を言いまくってるからだぞ?」



「深花、そんなに深花って言った?」


「うん。今も言ったね、頭冷やそうか深花ちゃん」


ダメだ多分永遠に話が終わらない。

あと、今気付いたけど何でアイマスクおでこに

着けてるの?

そして、なぜ秋兎は驚かないの?

デフォルトなの?



「そうだね…ジュース買おう!」


そう言うと深花ちゃんは

自動販売機の前に立ち…



「おい!深花!決めてから近付け!」


何を慌ててるんだこの人は?


「いいじゃん、見た方が決めやすくない?」


「ダメなんだ…あいつを自販機の前で悩ませたら…」


何言ってんだか…あぁ決めるのが遅い的な?


「別にゆっくりえらb…」


私がそう言いかけると

何か自販機の方からえらい音と共に

秋兎のため息が聞こえた。


私が自販機の方を見ると

自販機だった鉄屑がビシャビシャに

なった深花ちゃんの前でぐったりしていた。


「やっぱり危ない人だ。」

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