外へ

私は朝ごはんを食べ終わると

軽く身支度を済ませた。



「はい、お金。無駄使いしちゃダメよ。」


ナナシさんはそう言って私に

前払いをくれた。



「ありがとうございます…ナナさん。」


「……そのアダ名はやめて。」


「え?」


「何でもないわ…でも、私の事はナナシと呼んで」


「分かりました、ナナシさん。」


機嫌を損ねてしまった…


「アー君、この子をお店に案内してあげて。」


「おう!任せろ!」


「あと、ついでに洗剤と…仕事、終わらせてきて」


「う~ん…ブラック!」


「大丈夫よ、片手間で終わるわ」


「分かったよ…よし、行くぞセツナ。」


そう言って秋兎は私のてを無理やり引いた


「ちょ、ちょっと待って!?」


私は期待と不安と愛しさと切なさと心強さ

を胸に外に引かれるのだった。

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