第8話 「目が開かない」
2021年、3月。
「みーちゃん、私最近目が開かないのよ」
いつも飲んでいる睡眠薬が朝になっても残って眠い、という事と思った私は「眠いの?少し仮眠とってみたら?」と言った。
「ううん、違うの。眠くないのに、瞼が下がってきて目が開きづらいのよ」
始めは目の事を頻繁に言うもんだから、眼瞼下垂か何かと思い様子を見てみることにした。
記録用に顔の写真も撮った。
「歳だから、瞼の上に皮が乗っかって開きづらいんだねぇ。歳はとりたくないよねぇ」そんな風に笑っていた。
この頃は、まだ誰もこれが病気の前兆だなんて知らなかったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます