高1 8月後編
一ノ瀬弥生中学2年
「皐月!私好きな人ができたかも!!」
「えぇ~!弥生に好きな人!!!??誰?だれ?ダレ?!!」
「3年生の青山岬先輩」
「「うっそ!!!??イケメン先輩じゃん!!」」
「皐月声大きいよ!」
「なんで好きになったの?」
「同じ図書委員でいつも優しくしてくれるし、困ってた時助けてくれるし…いつの間にか好きになってた」
「いいじゃん!いいじゃん!告っちゃいなよ!弥生ならかわいいから絶対大丈夫だよ!」
「無理だよ!!絶対無理!」
「ど、どうしよう!!皐月!!」
「今日の放課後青山先輩に呼び出されちゃったよ!!」
「やったじゃん!!チャンスじゃん!!絶対告白じゃん!!」
「いや!まだ告白とは、、、」
放課後・・・
「一ノ瀬、急に呼び出したりしてごめん!俺一ノ瀬の事が好きだ!よかったら付き合ってくれないかな?」
「え!え!あ、あ、は、はい!」
「マジ!ありがと!じゃあ今日から弥生って呼ぶから、弥生も俺の事岬って呼んでよ!」
「い、いきなり呼び捨ては出来ないよ!み、岬君…」
「君付けか!っま!今はそれでイイよ」
告白されて数日経った日
皐月は帰り道で。
「あれ、、、?今の、弥生の彼氏の青山先輩?女の人と歩いてたような…気のせいか!」
「弥生!あれからどうなのよ!?先輩とは?」
「イイ感じだよ!同じ委員で前よりもよくしゃべるようになったし」
「それだけ?キスとかは?」
「き、キ、キス!!!?そんなのまだするわけないじゃん!!私たちまだ中学生だよ!!」
「何言ってんのよ!中学生でもキスぐらいするでしょう!」
「う、うそー!!!」
弥生は動揺してよろけてしまい、すれ違った子とぶつかってしまった。
ドン!
「あ!!あ!ごめんなさい!」
「よきよき!そっちこそ大丈夫そ?」
「っあ、はい」
「今の人隣のクラスの二階堂もこだよね!」
「メイクもしててすごく綺麗な子だよね」
帰ろうと下駄箱まで来て。
「ごめん!皐月、私図書室に忘れ物した!ちょっと取ってくる」
あれないと今日の宿題出来ないよーー
図書室の前まで来た弥生は図書室から声が聞こえてくることに気づいた。
あれ?誰かいるのかな?話し声が…
図書室に居たのは弥生彼氏とその友達だった。
「な!言ったろ!あの女絶対岬に惚れてるって!!」
「岬よくあんな陰キャに告ったよな!!」
「ま~半分罰ゲーム感覚っだたけどな!!でも、あいつ案外尻軽っだたのかもな!!?」
「岬これで女何人目だよ?」
「陰キャの弥生合わせて4人目!?」
「マジ!かよ!?」
「っで!?もうやったの?」
「もうちょっとでやれそうだわ!」
「本気でもねーし、やったら捨てるけどな!」
「アイツ毎日毎日RINE送ってきてうざいし!」
・・・・・・・・・そんな・・・・・うそ・・・・
これは夢・・・・夢だよね・・・・岬君が・・・・・・
・・・・・・なんで・・・うそ・・・
・・・・・どうして・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・苦しい・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・助けて・・・・皐月・・・・・・息ができない・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ポン!ポン!っと弥生は誰かに頭を優しく叩かれた。
だれ・・・・目がみえない・・・・・
・・・・・・・皐月?・・・・・
勢いよく図書室の扉が開く。
「っお!二階堂じゃん!」
「どうした?怖い顔して」
もこは図書室に入るなり勢いよく男たちに駆け寄り、おもいっきり男たちに殴りかかった。
「イってぇ~~な!!何すんだよ!!」
「お前らみたいな腐ったカス男が一番」「「「「むかつくんだよ!!!」」」
「「「「「「誰かを好きになるって勇気のいる大切な気持ちを、お前らみたいな人を本気で好きになれねー奴にその気持ちを踏みにじられる、くやしさがお前らに分かるか!!!!」」」」」」
「弥生どうしたの?大丈夫?」
さ・・・・皐月・・・・・?
「遅いから来てみたらどーゆう状況…?」
あれ、二階堂もこ?なんであの子が弥生の彼氏たちをボコボコにしてるの?
まさか!あの子が弥生の彼氏をボコボコにしたから弥生が泣いてるの・・・
だったら…二階堂もこ…許さない!!
「ちょっとアンタ!!!・・・・・・・
もこは事情を皐月に説明しながら気を失っている弥生を保健室に運んだ。
「そういう事だったんだ…」
「私勘違いして二階堂さんごめん…」
「よき!よき!もこでいいよ!タメだし」
「でもそんな最低な男だったなんて…やっぱりあの時、別の女といたのは…」
「・・・皐月・・・・」
「っあ!弥生!!大丈夫・・・?」
「ここは?」
「保健室だよ」
「弥生意識無くなったからびっくりしたよ」
弥生は目に涙を潤ませ
「・・・・皐月ごめんね・・・ごめんね・・」
「弥生が誤ることなんてないよ」
「そうだよ!今はゆっくり休みな!」
「に、二階堂さん・・・・?二階堂さんにまで迷惑かけて・・・」
「もこでいいよ」
「それに迷惑だったなんて思ってないし!ウチらもう友達じゃん!!」
「…え…?友達…」
「そ!友達!!友達って作るもんじゃないじゃん!いつの間にかなってるもんじゃんか!」
「だからウチらはもう友達!」
あの時そばにふたりがいなかったら私はどうなっていたんだろ?って今でも思うよ
「そんなことが・・・」
「ごめんね、せっかくのお祭りなのに変な話しちゃって」
『まもなく花火の打ち上げを開始いたします』
「変わろって決めてたのに変われなくて、忘れようって決めてたのに忘れられなくて、いざという時体がすくんで動けなくなって、ほんとダメだよね…」
「「別に無理して変わらなくてもいいじゃん!忘れられなくてもいいじゃん!動けなくなって立ち止まったっていいじゃん!」」
「一ノ瀬が変わりたいって言うなら俺が守ってやるし!そんな思い出もちゃんと逃げないで背負ってがんばってい行くって言うなら、いつかそんな思い出に負けないぐらいの思い出作ってやるし!立ち止まる事があるなら俺も一緒に立ち止まってやるよ!」
「だから自分の事ダメだなんていうなよ!」
ドーーーーン!ッドーーーーーン!!っと花火の打ち上げが始まった。
花火の光に照らされまっすぐ真剣な顔で私にそう言ってくれた瞬間…自分の気持ちにやっと気づいたよ…
花火の光に照らされまっすぐキラキラ潤んだ瞳で俺をみつめる一ノ瀬を見て…俺は自分の気持ちに気づいた…
…私…如月君の事…好きなんだ…
…俺…一ノ瀬の事…好きなんだ…
二人は同時に自分の気持ちに気づいたのだった。
「「おーい!拓也ァ~」」
「花火ギリ間に合った!!」
「あれ?弥生なんかあった?」
「ううん!別に!」
「ねぇ!みんなで写メ撮ろ!?」
「「ハイ!チーズ」」
パシャ!!
卒業 CIEL @ciel795
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