タイトル通り、殺人を許可された殺意マシマシ刑事たちが犯罪者を殺しまくるお話。
が、どの刑事もそれぞれ魅力的で個性派、キャラクターの名前も歴史上の人物+殺意高めな単語(例・村焼 式部 むらやき しきぶ 等)なので、意外と覚えやすく、世界観にハマると「今回はこのコンビか」と、バディ物として普通に楽しめる。
人物同士の会話も軽快で、頭の中で相関図を描きながら関係性の変化を楽しむのも良い。
殺人大好きな点以外はキャラクターの被りも無いので、推しを探してみても面白いかも。
私の推しは、「人間失格」が決め台詞で、おそらくは大庭 葉蔵のような外見と思われる断罪 乱(だんざい おさまらない)です。
世紀末(1999年とかに騒がれてたこの世の終わりのほうね)がホントに来てもこんな終わってるカス共の全盛期にならねえぞ、ってくらいのクズ人間達が、虫ケラ以下の軽さでビシバシ命を吹き飛ばしていく痛快コメディ。この世界だと殺死杉さんもバットリ君もマシな部類に入るから困る。
妙に生活感ある殺死杉さんの日常は時折和んで微笑んでしまいますが、イカレポンチな展開となんかうなずかされてしまう超理論で動くキャラクター達は腹筋が鍛えられると同時に、人によっては謎の疲労も覚えるかもしれないので、個人個人の体質に合わせて用法・用量を守って正しいペースで読む事をオススメします。まあ私は2日で全部読んじゃったんですけど……ホントバットリ君と殺死杉さん好き。