07-30 ヘロン 十一月九日午後
第三塹壕線が突破されて、そのまま、また敵第一梯団がやってくるのかと警戒したが、流石にそれはなかった。
フルプレートメールは体力と魔力の損耗が著しい。
しばらくは休養が必要、・・・だと思う、・・・だったらいいなぁ。
良くわからないが、敵は攻撃方向を変更した。
敵は第一軍団の重装歩兵で帝国軍中央部に大穴を開けたが、その左右はほとんど前進していなかった。
それを改善するためか、第一軍団の通常歩兵が中央から左右に攻撃を仕掛けてきたのである。
穴の大きさを広げるというか、あるいは、両側根元を突破して前線の部分包囲でも狙っていたのかもしれない。
結果から言えば、この攻撃はあまりうまくはいかなかった。
一般的な帝国軍の塹壕線は横に一直線だから、側面からの攻撃には脆い。
だが、今回の塹壕線はジグザグ。
更に縦方向にも掘ってある交通壕も塹壕線として利用できる。
であるから、側面攻撃にも強い。
敵はこれが分かっていなかったのだと思う。
なんか不用意に近づき過ぎ。
東側に向かったのはケイマン軍第二歩兵師団の通常歩兵部隊。
攻撃を受けたのは帝国軍のモーラン旅団とアナトリス旅団の一部。
ケイマン軍は通常歩兵部隊だが、十分に精鋭。
一般的な陣地攻略マニュアルに沿って大盾を並べて攻め寄せたケイマン第二歩兵師団だが、陣地は一直線ではない。
ジグザグだから横矢が効き、そして、どんなに大型の盾でも一方向にしか効果はない。
ケイマン軍は側面射撃で少なくない損害を出していた。
更に、モーラン旅団は正規訓練を受けた歩兵。
白兵戦の訓練も受けており、簡単には退却しない。
敵は接近すれば退却すると踏んでいたのだろう。
だが、陣地線で食い止められる。
動きが止まった歩兵部隊は魔導部隊の良いエサでしかない。
モーラン旅団に魔導部隊はないが、援護していたレトコウ連隊の魔導大隊がファイアーボールを一斉投擲。
ケイマン第二歩兵師団は大損害を出す。
アナトリス旅団も独立した魔導部隊は無いが、指揮官クラスに多くの魔導士を擁する。
ケイマン軍はここでも大きな損害を被った。
最終的には北方からケイマン第二軍団が介入してきたこともあり、帝国軍は後退した。
だが、一連の攻防は帝国側にとっては充分な結果だろう。
損耗比率は、詳しくは分からないが、一対四以上。
帝国軍兵士一人の死傷に対してケイマン軍は四人以上という意味である。
西側ではケイマン第一歩兵師団の通常歩兵が攻勢に出た。
受けるのは帝国軍タルフォート旅団。
タルフォート旅団、帝国第十一軍ではマシな方だが、半分弱は新兵だ。
指揮官はそれなりに優秀だが、魔導士比率はアナトリス旅団の半分。
で、早々に退却に追い込まれた。
で、オレの中隊に出動要請が。
で、疲れてると抵抗したが、懇願され、結局出ることに。
やけになって、というよりは、一回で済まそうと、その方が休憩時間を長くとれそうなので、突撃距離を長めにした。
具体的には側面から敵三個大隊を縦断。
我ながらかなりの無茶だったが、中隊は良く付いてきてくれた。
プレートメールでないからファイアーボールが良く効いたってのもある。
我が中隊の突破で大混乱に陥った敵軍は、そこに左右からクロスボウの一斉射撃を受け、大損害を出して後退した。
味方は再前進して元の陣地を取り戻す、・・・筈だったが、敵第三軍団が横からやってきて結局、後退する事に。
結果的には、この方面でも敵の進撃は止まらなかったが、・・・そこそこで止まったから、・・・良かったと思うことにしよう。
敵の本格的な攻撃が再開されたのは、午後一時頃だった。
帝国軍中央部、クロスハウゼン旅団の前面に敵重装歩兵集団が整列する。
休養が終わったらしい。
少しは減ったはずと期待していたのだが目の前には四個大隊四〇〇〇人のプレートメールが整列している。
午前中と同じだ。
プレートメールの後ろには一般歩兵八〇〇〇人が続く。
これも午前中と同じ。
・・・うんざりだ。
ゾンビかよ。
周りの友軍も唖然としている。
有体に言って顔色が悪い。
まあ、無理もない。
四〇〇〇人の進軍が開始される。
午前中と異なるのは、敵魔導大隊が二個になっていることだ。
午前中の戦いでは、一つの梯団に一個のフロンクハイト魔導大隊が付いていた。
第一歩兵師団と第二歩兵師団の間、やや後方に魔導大隊がいたのだが、今回は各師団に一個いる。
第一歩兵師団第一歩兵旅団の第一歩兵連隊と第二歩兵連隊の間に一個魔導大隊、同様に第二歩兵師団の中央にも魔導大隊だ。
午前中の戦いではフロンクハイト魔導部隊はほとんど戦っていない。
彼らの射程に入る前にこちらが退却してしまい、活躍の場が無かったのだ。
その後の通常歩兵の攻撃にも出てこなかったのが不思議だったのだが、どうやら今回のために温存されていたらしい。
狙いはなんだ?
・・・よくわからん。
考えても分らんものは保留だ。
取りあえずやることは同じ。
幸い、我が中隊も多少は休憩できた、三〇分ほどを二回とれたのは良かったのだろう。
マンドゥールンは合計四人の女に『注いだ』という。
三〇分で二人って、結構な早漏、・・・いや、訓練の成果、なのだろう、多分。
オレも人の事は言えない。
オレ、今日一日で何回出して、何回吸われたんだろう?
「いや、兄貴が開発した『ハイアグラ』は素晴らしいぞ。
俺も朝から既に六回出していて、何時もならそろそろ限界だが、今日はまだ五回はヤレそうだ。
他の男も兄貴に感謝していたぞ」
マンドゥールンに真面目な顔で感謝されるオレ。
しかし、コイツ、普段から一日六回は可能なのか。
しかも三〇分で二回とか。
「勿論、訓練しているからな。
兄貴のように絶倫なら良いが、俺はそこまでではない。
だから、色々と工夫している。
俺の場合は女の使用済みの下着を何枚か確保している。
三日ぐらい穿き続けた物が好みだな」
戦場で立て続けによくできるな、と聞いたら返ってきた答えがこれだった。
「あー、それは、自分の女の下着の臭いを嗅ぐ、ということか?」
「いや、自分の妻の匂いは嗅ぎ慣れていて効果が薄い。
できるだけ新鮮な匂いが良い。
そんなことで、仲間内で融通しあっている」
「えーと、自分の女の下着を提供して、代わりに相手の女のを貰うってことか?」
「まあ、そうだ。
ただ、微妙に趣味が合わない場合もあるから、融通しあう相手は複数確保したいところだな」
「ビミョーに?」
「うむ、例えば俺の従兄の一人は七日ぐらい穿き続けた物を好む。
五日程度なら俺も許容範囲だが、七日とか十日以上とかになるとな。
きつすぎで俺はダメだ。
俺の女たちも同じ下着を七日以上継続するのは難色を示す。
同程度の仲間を探す必要があるわけだ」
普通に話しているが、・・・普通なんだろうな。
少なくとも、マンドゥールンの周囲では。
「その、マンドゥールンは下着の匂いで漲ってくる、のだな?」
「牙なし、いや、人族では知らぬが、牙の民では多い手段だ。
兄貴も必要なら、俺の女のを提供しても良いが」
代わりにアシックネールやハトンの下着をと言われたが、謹んで、丁寧にお断りしておいた。
それは兎も角として、敵軍は前進している。
どうやら、敵は第一軍団だけでなく、全軍で攻勢に出た模様。
数の差で押し潰すのを選択したらしい。
オレは『マナ視』で上空から観察できるが、ある程度以上離れると、情報過多で良くわからなくなる。
特にこんな大軍が集結している所では半径五〇〇メートルぐらいがせいぜい。
しかし、正面だけでなく、左右から進軍ドラムが響いてくるから、多分間違いないだろう。
だが、やることは午前中と同じ。
正直、他の手を思いつかない。
このままのペースで陣地線を突破されるのは拙い、とは思う。
拙いとは思うが、・・・考えている暇すらない。
魔導砲は、相変わらず目立つ敵を狙い撃ちにしている。
見たところ午前中に比べると、目立つ兜の割合が減った気はする。
それなりに指揮官は間引いているのだろう。
良く見れば、急造の羽飾りみたいのを兜に付けているヤツもいる。
恐らく新たに指揮官に抜擢されて、それで目立つように飾り立てているのだろう。
こちらからすれば良い的だが。
オレが敵の指揮官だったら、大隊長、中隊長に特別な飾りは禁止して、他の兵士と見分けが付かないようにするだろう。
可能かどうかは別として、少なくともその方向で努力すると思う。
射撃兵器に対して目立つ格好は良い的だ。
だが、まあ、出来ないだろう。
オレは現代地球人の感覚でそう考えるが、中世レベルの軍人にとって、目立つ兵装、派手な軍服は、個人の尊厳の問題であり、利益の問題でもある。
ある程度、客観的で公平な評価システムが無い世界では、戦場で目立って、それを上司に評価してもらう必要がある。
上官に確認してもらう、逆に言えば上位指揮官は今現在いる場所を部下に明示しなければならない。
一般兵士から御大将が見えるということは、御大将からも兵士が見えるということ。
御大将は目立った格好で目立った位置に居なければならないのだ。
敗勢になれば別だが。
また、かっこ良い鎧や軍服は士気を保つためにも重要だ。
フランス軍の軍服はフランス革命以来、青の上着、白のシャツ、赤いズボンであった。
既にマスケット銃と大砲が存在していたのにこれだったのだ。
マスケット銃が精度の高いライフル銃に代わっても、軍服は変わらなかった。
第一次大戦になり、機関銃が出現して初めて、軍服を変更する話になったという。
最も問題となったのが赤いズボン。
戦場で赤いズボンなど狙ってくださいと言っているようなものである。
赤いズボンを廃止して、上下を青色で統一。
その青色も、くすんだ、つまり戦場で目立たない色にすることになったという。
だがこれに、当の軍人から『三色旗の精神を捨てるのか』と反対意見が続出したそうだ。
中世レベル文明のカナンで目立つ兜が廃止出来たら奇跡だろう。
そんな、益体もないことを考えながら魔導砲を操作していたら、例によってあっという間に魔導砲の退却時間になってしまった。
拙くね?
突撃が始まって三〇分経っていないんだが。
だが、後退させないわけにも行かない。
魔導大隊の大半を占めるのは新兵の従魔導士。
つい先日まで生活魔法しか使っていなかった者も少なくない。
白兵戦闘は全く期待できないのだ。
例によって最初に後退するのは第一魔導大隊。
我が中隊は例によって例のごとく牽制攻撃に出撃する。
第一魔導大隊は戦線左翼、西側なので例によって左側面から突撃する。
午前中と違ったのは、敵魔導大隊の反応が早かったこと。
こちらの突撃と同時にフロンクハイト魔導大隊がこちらに進路を変えた。
敵魔導大隊はプレートメールではなく皮鎧。
兜も開口部の大きい、視界と聴覚を妨げない作りだから戦場で方向転換できるわけだ。
敵魔導大隊とのガチンコは流石に拙い。
こちらは魔導中隊で、敵は大隊。
規模は四倍。
魔導士も四倍。
率いているのはフロンクハイトの枢機卿。
フロンクハイトの枢機卿って、どれぐらい強いんだろう?
正直なところ、なんとなく勝てそうな気もするのだが、世間一般ではラスボス扱いなので、とりあえず触らないことにする。
幸いなことに、敵はこちらに向かっては来たが、直ぐには来られなかった。
こちらは敵重装歩兵のど真ん中。
オレたちは周囲を蹴散らして進めるが、敵魔導大隊はそうもいかない。
味方を、それも最精鋭部隊を蹴散らして進むことは出来ない、
重装歩兵は周囲が良く見えず、耳も聞こえ辛いから道を開けろと言われても反応は鈍い。
そんなことで、我が中隊は味方同士で揉めている敵をしり目に自陣に戻ることに成功した。
第一魔導大隊を退却させて、例によって第二魔導大隊地区に移動。
一息付くか付かないかで、また、退却援護の時間となる。
例によって、また、敵側面、東側右側面から突撃。
で、同じように敵の隊列を混乱させて素早く撤収。
第三魔導大隊の所に移動する。
変化が出たのは第三魔導大隊の撤退時である。
例によって、最初に地中爆発型ファイアーボールをかまして、上級以上で突撃したのだが、突撃を開始した時点で敵魔導大隊が移動を開始していたらしい。
敵陣に突入したと思ったら両側に敵魔導大隊が。
重装歩兵大隊より前に魔導大隊が出てくるって、普通はない。
魔導大隊は魔導士の集団で白兵戦は必ずしも強くないし、鎧も軽装が多いから射撃戦闘に弱い。
だが、フロンクハイトの魔導大隊は鎧が結構強固。
更に、考えてみれば第三魔導大隊が退却という状態は、味方第四線の通常歩兵部隊もほぼ退却しているので、敵としては白兵戦も射撃戦も危険は少ないのだ。
今頃気付いたオレもオレだが。
しかもこちらは、中隊の大半、正魔導士を元の陣地線に置いている。
オレと一緒に突撃してきたのは上級魔導士以上の精鋭で三〇人ほどに過ぎない。
一千人の敵魔導大隊には圧倒的に不利だ。
しかも、このまま真っすぐ後退すれば敵二個魔導大隊に左右から挟撃される。
そんなことで、覚悟を決めた。
部隊は右旋回している。
「このまま右側の敵魔導大隊に突っ込む。
打ち合わせ通りにやるぞ!」
実を言えば、敵魔導大隊との激突はある程度覚悟していた。
覚悟していたから対策も考えていた。
敵魔導大隊は一〇〇〇人。
真面に戦ったら絶対に勝てない。
だが、やりようはある。
敵はフロンクハイトの魔導部隊。
シノ、シマによれば、フロンクハイトの軍隊は強固なピラミッド型。
血族と言うぐらいで、血縁関係と、精神的、性的従属関係が極めて強い。
人族の常識からは考えられないぐらい従属している、らしい。
指揮官の上意下達が、はっきりし過ぎている。
逆に言えば、最上位指揮官さえ始末すれば何とかなるのだ。
敵魔導大隊の最上位指揮官、フロンクハイト枢機卿は白地に金色の刺繍が付いた派手な法服みたいのを着込んで、前線にいる。
戦場で着るには高級すぎる服に見えるが、いいのだろうか?
豪奢だが、防御力はあるのだろうか?
体全体を覆うほどに布が豊富過ぎるのは戦闘の邪魔ではなかろうか?
色々と疑問だが、迷っている暇はない。
まずは、枢機卿の前面に地中爆発型ファイアーボールを撃ち込む。
前衛の兵士が派手に倒れる。
だが、枢機卿は爆発を飛び越えて突進してきた。
どうやら、地中爆発型を読んでいたらしい。
既に何回も披露しているから致し方ない。
枢機卿は突進しつつ、両手から『竜』を繰り出してくる。
マナの鞭に土あるいは岩石系の外皮を纏わせた物理型の竜、『地竜』というヤツだ。
『竜』を使えるのは血族・吸血鬼でも高位の者とされる。
攻防一体型の技で、鞭状にして殴るだけで盾や鎧は勿論、剣ですら破壊できるし、投擲されたファイアーボールを消滅させることも可能。
空中にジクザグに、あるいは渦巻き状に展開して盾替わりにすれば弓矢は勿論、ライトニングボルトも防げる。
目の前の枢機卿は、これに加えて自分の周囲に高速の空気の渦を形成している。
高速の空気には砂などの固形物が含まれる。
『風鎧』と言われる防御術だ。
普通の弓やファイアーボールなら三六〇度対応可能。
ああ、『風鎧』を展開しているから服が汚れない、高価な服を戦場で着られる訳ね。
ちょっと納得。
二本の『竜』が先頭を走るオレに向かってくる。
オレは両手の剣と肩掛け三七ミリを亜空間ボックスに収納する。
そのまま素手で二本の『竜』を掴む。
普通、他人の『竜』は掴めない、らしい。
だが、それを掴んで、手繰り寄せる。
そのまま、『竜』を破壊し、呆然としている枢機卿の両手を掴む。
両手で相手の両手首を掴んで自由を封じると同時に敵の『風鎧』に干渉し破壊する。
そして叫んだ。
特別な言葉ではない。
普通に『今だ!』と叫んだだけだ。
オレの合図と共に左右から『竜』が走る。
シノさんの二本の『火竜』とシマの四本の『水竜』。
合計六本の『竜』はフロンクハイト枢機卿の体を蹂躙する。
オレも両手の指先から細い『火竜』を出し、敵の両腕を寸断し引き千切る。
ズタボロになった枢機卿に止めとばかりにリタが『キャハハー』と叫びながら肩掛け三七ミリをブチ込んだ。
吹っ飛ばされた枢機卿の頭部が後方に飛んでいく。
従者の一人と思われる兵士が、慌ててそれを拾って後退していく。
マズった。
フロンクハイト枢機卿を確実に殺すには、体中切り刻んで燃やし尽くす必要がある。
特に頭部は重要だ。
だが、まあ、取りあえずはいいだろう。
心臓を含む上半身は粉みじんになっているし、回収された頭部も『竜』で穴が開いていた。
復活には、相当な時間がかかるだろう。
復活したとしても、記憶は一か月単位で失われているはず。
この戦役中に前線に出てくることはないだろう。
混乱する敵魔導大隊に、ファイアーボールを撃ち込む。
魔導大隊は強固ではあるが皮鎧。
魔法防御を施されたプレートメールのような防御力はない。
ネディーアール殿下やセンフルールの侍女たちも派手にファイアーボールを撃ち込んでいる。
そのまま、オレたちは撤退した。
第三魔導大隊の撤退は成功しているから、最低限の任務には成功しただろう。
だが、敵第一軍団の第二次攻勢が始まって一時間ちょっとで第四塹壕線が突破されてしまったことになる。
戦況は極めて厳しい。
困ったことに、敵は二個梯団ある。
このまま第二梯団が突撃してきたら、また一時間ちょっとで第五線も突破されるだろう。
そうなったら、第六線での反撃は成り立つのだろうか?
そもそも、第六線は中央部しかない。
第六線を突破されたら、あるいは迂回されたら、その後ろはない。
帝国軍は前後から包囲される。
左翼はヘロン市内に退却できるかもしれないが、できるだけだ。
ベーグム師団を中心とする右翼はヘロン市内に逃れることすらできず、メハン川に追い落とされるだろう。
と、その時だった。
戦場に雷鳴が轟き、雨が降り始めた。
とんでもない大雨、スコールみたいな土砂降りだ。
戦闘が強制的に中断される。
何が起こったかと思っていたら、オレは、いや、オレの中隊が総司令部に招集された。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます