03-06 一月十日 御機嫌伺
講義の準備は時間がかかる。
オレの地球時代の講義経験は、・・・無いわけではない。
医学部では講義の補助までだったが、看護学校という物があるのだ。
地方の中核病院とかに行くと、地元や病院付属の看護学校から講義を頼まれる。
内科から講師を出せと言われるので、大体、下っ端の仕事になる。
そんなことで、十数回、看護学生に講義した。
適当に教科書読むだけの同僚もいたが、オレは一応、準備した。
正直、一般学生が望むのは『試験に出る範囲』を過不足なく教えてくれる事だろう。
少ないのもだめだが、詳しすぎるのも、大半の学生は望まない。
ただ、看護学部の場合、医学部ではとっくに否定された昔話が生き残っていたりして苦慮した記憶がある。
医学と言うのは常に進化する学問だ。
もう、とっくにそんな話消えてるよって話が看護師の教科書に残ってる場合には、現在の常識を教えるか、教科書をそのまま教えるか、多方面に相談したりして、・・・意外と大変だった記憶がある。
そんなことで、今回も、それなりに準備した。
一国のお姫様とその側近が生徒だからね。
まずは、『アスピリン』作製のおさらいと、習熟。
続いてロキソプロフェン。
二回目にはH2ブロッカーの説明でも、とか予定していた。
ところが、だ。
いざ、授業に行ったら、完全防音の密室に通されてしまった。
「それでは、大気中のマナを使用する秘術について、講義してもらおう」
ネディーアール様、目がギラッギラです。
側近一号と二号もワクワクしてます。
何でも、『絶対に盗み聞きするな、多少の音がした程度では入って来るな』と侍女たちに厳命したらしい。
そーいえば、そんなこと言った、・・・最後の一押しとかで、言っちゃったような、・・・完全に忘れてたけど。
勢いで行動しちゃダメだな。
しかし、・・・うん、ダメだね、これ。
違う事したらヒステリー発作間違いない。
諦めて予定を変更する。
まあ、薬剤作製にも使えるから、広い意味では間違ったことはしていない、・・・はず。
タージョッ君、聞いてないとか怒るなよ。
オレだって予定外だよ。
ところでハトン、何故に君までワクワクしてるのかな?
当座の問題は、なーんにも準備なんてしてない事だ。
仕方がないので以前にタイジたちに行ったのをリピートすることにした。
見た目に分かりやすそう、だから。
そーゆーことで右手のひらにファイアーボールを出したら、大騒ぎになった。
「室内でファイアーボールを出すとは何事だ、馬鹿者!」
姫様の怒号にファイアーボールを持ったまま固まるオレ。
「いや、別に爆発させはしませんよ」
「爆発しない?
いや、何で、そんな馬鹿な、あれ?」
皆がオレの手の上を凝視する。
「本当に、爆発しない、な」
「何なら、消しましょう」
「ファイアーボールを消しただと!」
また大騒ぎになった。
何でだ?
「ファイアーボールは出した直後に投げつける物ではないか。
一度出したら八秒後には自動的に爆発するものと決まっておる。
それを途中で止めるとは。
キョウスケ、其方、一体、何をしたのじゃ?」
やや、落ち着きを取り戻したネディーアール様が目を三角にして怒鳴る。
「何をしたも何も、魔法を段階で分けて途中で停止しただけですよ。
そんなに高度なことはしていません」
「魔法を途中で停止する、じゃと?」
「えーと、姫様はファイアーボールを無詠唱で撃てるというお話でしたよね」
「うむ、できるぞ」
「では、ファイアーボールの大きさや威力、爆発までの時間を調節することもできますよね?」
「いや、それは、・・・できない訳ではないと思うのじゃが、・・・その、やったことはない」
「やったことは、ない?」
「うむ、ファイアーボールの練習は自護院の魔導士として基本になる。
まず習うのは、基本となる大きさのファイアーボールを規定時間で作る方法じゃ。
そなたも自護院で習ったであろう?」
習ったかね?
考えてみれば、オレ、自護院の座学講義には数回しか出ていない。
姫様及び側近一号二号の説明によると、自護院で魔導士が習うファイアーボールは規格化されているらしい。
詠唱する呪文はもちろんの事、詠唱時間、作り上げるファイアーボールの大きさと威力、投げてから爆発するまでの時間、全てきっちり決まっていて、これを間違うことなく安定して撃てるようになるのが目標だという。
であるからして、中途で止めるとか、魔法を過程ごとに分解してという発想そのものが無かった。
なんでまた、そんな馬鹿な話をと思ったが、聞いて納得した。
訓練された正規の魔導大隊では、少なくとも十人以上、普通は五〇人以上、一〇〇人単位でファイアーボールを撃つのだそうだ。
数十発のファイアーボールを同時着弾させるには決められた時間でタイミングを合わせて投擲しなければならない。
威力の規格化も用兵側から見れば必須だ。
どこからどこまでが爆発範囲なのか、分かっているかいないかは作戦立案では大きな意味を持つ。
「ライトニングボルトは瞬時に当たるが、ファイアーボールは投擲されて飛んでくる。
一発だけであれば飛んでくる間に逃げることが可能じゃ。
数十発のファイアーボールを一斉に投擲し、一斉に爆発させることで敵の逃げ場をふさぐことが出来るわけじゃ」
なるほど、軍隊でファイアーボールを使うとなれば、規格化は必須ということか。
数十発のファイアーボールが規則正しく並んで同時に飛んでくれば、確かに逃げづらい。
「『正規のファイアーボール』を一日十発以上安定して撃てるようになれば『正魔導士』として認定されるのじゃ。
魔導大隊長を任されるような上級魔導士になれば『個別魔法』を許されるようになる。
ファイアーボールの大きさや威力をカスタマイズできるようになるのはそれからじゃ。
其方もまずは集団の基礎魔法をやるように言われたであろう」
正魔導士の倍以上の技量と魔力量があり、特別威力の高いファイアーボールや、風魔法併用で素早くファイアーボールを投擲できるような魔導士になれば、個人での魔法使用が許可されるという。
「・・・先日の遠征実習で実習魔導士総監から『お前は最初から個別魔法をやれ』と言われたのですが」
姫様以下が顔を見合わせる。
「あーもー、やってらんない!」
ナディア姫が切れた。
「ネディーアール様、お言葉が」
「もー、いーじゃない、側近しかいないんだから。
キョウスケも側近みたいなもんだし。
だいたい、何なの?
カゲシンで魔法の素質第一位とかいわれてる私が基礎ばっかしやらされてんのに、一回、実習に出ただけのキョウスケが個別魔法を許されるなんて。
お爺様に抗議よ、抗議」
「いえ、しかし、何事にも基礎は大事と言いますし、・・・」
「何よ、トゥルーミシュは私より年下なのに春の遠征に参加するって話になってるじゃない。
私だって、ファイアーボールの十発ぐらい、とっくに撃てるつーの」
側近二号のミニ石垣が困っている。
側近一号は、・・・おい、少しは主人をなだめろよ。
「あー、すいません。
私が個別魔法を許されたのは、多分、こーゆーことをやったからだと思います」
「なんだ、それは!」
左手の上に二個のファイアーボールを見せたら、また、大騒ぎになった。
ただ、ひとしきり騒いだ後は順調だった。
ナディア姫はなんだかんだ言っても頭はいいし才能もある。
マナを球状に固めて、着火して、圧縮して、とファイアーボールを段階的に作るのは直ぐにできるようになった。
ファイアーボールが大気中のマナを自然と取り込んで燃焼しているのも直ぐに理解したし、ファイアーボールの消火もできるようになった。
大気中のマナを自発的に取り込むのは流石に苦労していたが、オレが何度か補助してやったら、最後には成功していた。
まだ、取り込みに使用するマナ一ポイントに対して取り込めるのが二ポイント程度でしかないが、数時間で成功したのだから大したものである。
タイジよりも才能は上だろう。
側近一号二号は結局できなかったし、ファイアーボールのファの字も知らないくせに参加していたタージョッは二時間ほどでマナ切れしていた。
「それにしてもキョウスケって、ホント、変わってるわね」
姫様、言葉が砕けすぎです。
「そー言えば、叔父様に推薦されてた変な趣味の会合は程々にしといた方が良いわよ。
あんたの立場じゃ参加しない訳にもいかないと思うけど」
あー、うん、あの話、ですか。
「いや、あの話はあれっきりなんです。
まだ参加も何もしていないわけでして」
「叔父様は周りからも変人って言われてんのよ。
私は、そこまで変かなーって思ってたんだけど、流石に今回の話はびっくりだったわ」
「すいません、ネディーアール様、そのコイツの変な趣味と言うのは?」
タージョッ君、何、突然、復活してんのかな?
「何でもバフシュ医療魔導士が関わっている『男一人愛同盟』とかいう集まりらしいんだけど」
「あー、それは、・・・あんた、まさか、ネディーアール様にまで、変なことを、・・・」
女性陣にさんざんに責められ、変態性癖を必ず直すと宣誓する羽目に陥った。
・・・ナディア姫と側近一号は面白がってただけのような気もするが、特に側近二号には延々と説教された。
君の母親も人の事は言えないと思うんだが。
「そういうことで、まあ、さんざんに言われてましたよ」
その日の夜、オレはお隣の戦闘訓練に参加していた。
以前にシマと約束した話である。
オレの場合、変てこな体質のおかげでそれなりに戦闘に強い、と思われるのだが、戦闘技能そのものは我流というか、いい加減である。
例えば、剣を使っての対人戦闘だと、常人の数倍の反応速度と筋力で何とでもしてしまえるのだが、テクニックそのものは素人なのだ。
自護院でも教えてはくれるが、型だけというか、教官の能力が低いというか、あまり役には立たない。
自護院の授業は基本的に集団戦闘技能なわけで、個人戦闘技能は最低限なのは致し方ない。
対して、オレ個人として今後必要になるのは、多分、個人戦闘技能だろう。
センフルール勢には永遠の霊廟からの帰途でも教えてもらったが、それなりに得る所が多い。
ゲームみたいに『剣術レベル三』とか、有るわけじゃないから地道にやるしかないのだ。
にしても、真っ平で見た目小学生のフトが偉そうに講釈垂れるのは、ちょっとだけカチンときますです、うん。
ところで、休憩中の飲み物にワインの水割りが出てくるのは、ここら辺の慣習として致し方ないが、ブランデーは水分補給に向かないと思いますよ、シノさん。
しかし、この人の体、どうなってんだろ?
休憩の合間に話題になったのは、先日の月の民歓迎会について、そして、オレが呼ばれた『特別講義』についてだった。
大したもので、シノさんはオレが呼ばれた特別講義が月の民に対する注意喚起だと知っていた。
流石にその内容までは知らなかったようで、オレに聞いてきたわけである。
「いやあ、外には漏らすな、特に月の民には絶対に言ってはいけないって言われてるんですが」
「それは、そうでしょう。
では最初から一字一句省略しないで行きましょう」
にこやかな笑みを浮かべる黒髪タイプF91。
話しましたよ、そりゃ、もう、全部。
悪いな、庶務課長、君には、色々と世話になったが、まあ、それはそれだ。
こっちに媚びを売っといた方が今後色々と見返りが大きい。
それに、ここでオレが話したってそれが外に漏れることは無いだろう。
「何となく予想してたけど、やっぱりさんざんに言われてんのね」
ハァーっとシマがため息をついた。
「確かにそうですが、内容的にはあながち間違ってもいないというのも事実です」
「え、そうなんですか?」
シノさんの言葉に驚く。
つーか、シマたちもびっくりしているようだ。
「そうです。例えば、血族で近親婚が多いというのはその通りの話です」
「えーと、では父親と娘、母と息子とか同母兄弟の結婚もあるという事ですか?」
「普通にあります。
血族では魔力量の関係で結婚相手が限られるのです」
説明によると、月の民で子供を作る場合、男性が女性に対して『精』を提供するが、これには『遺伝子』と『マナ』が含まれるという。
月の民の男性は、自分より魔力が低い女性相手でも子供を作ることが出来る。
この場合は男性が女性に提供するマナを薄める、あるいは一回の量を制限する必要が有る。
結果として生まれた子供は母親よりは魔力が有るが父親よりは劣る魔力量になるという。
一方、女性の魔力が高い場合は、そもそも子供が作れない。
男性が、妻とする女性の数を絞って一人の女性に目一杯頑張るとか、女性が十分に成熟する以前に子供を作ってしまうとか、手段が皆無という訳ではない。
だが、基本的には女性と同等以上、せいぜい少し劣る程度の魔力をもった男性が必要という。
でないと女性の魔力量を受け継いだ子供が得られない。
で、あるからして、シノ、シマのようなトップクラスになると結婚相手が著しく限られることになる。
「仮に私の父が生き残っていたら、私の結婚相手は父か、これから生まれてくる弟のどちらかになっていた可能性が高いです」
月の民の子づくりでは近親婚による遺伝的な弊害がほとんどないという理由も有るらしい。
「ちなみに一生独身というのは?」
「魔力が高い子供を産むことが出来るのは魔力の高い女性だけです。
そして、血族の維持のためには魔力量の高い子孫が絶対的に必要です。
私やシマが結婚しないという選択は許されないでしょう。
一族と決別でもしない限り無理です」
色々と大変だ。
「しかし、カゲシンでも貴族子弟の結婚は政治的な問題です。
本人の選択肢がないという点では大差ないでしょう」
ふむ、なかなかに大変というか一概に非難もできない感じだな。
地球でも貴族は家の格だの、敵対関係だの、勢力拡張だので、結婚相手には苦労していたらしいし。
藤原道長だって自分の孫に自分の娘を嫁がせてるからね。
「血族と結婚して婿入りしようとした人族が、思ったような待遇を得られないという話。
これも少なくない話です。
人族では魔力量と爵位は必ずしも連動しません。
カゲシンでは正魔導士で伯爵とかの例は少なからずあります。
ところが、正魔導士程度の魔力量ではセンフルールでは騎士爵程度です」
「カゲシンで正魔導士と言えば、一人前という感じですもんね」
シノさんがうなずく。
「そうです。
カゲシンで正魔導士と言えば、魔導士としてはそれなりです。
ですが、人族の間では正魔導士というだけでは、そうそう出世はできません。
一方で、こちらの社会では魔力があれば出世できますが、その必要魔力量が高い。
伯爵家三男の正魔導士が血族に転化して、与えられた位は小隊隊長という話は実際にありました」
「それ、事前に説明はしないのですか?」
「その話は水掛け論になります。
我々の立場から言えば勝手に期待して勝手に落胆しているという話ではあります。
ただ、血族の人口不足という背景があります。
私はしませんが、甘言で釣る者がいない訳でもないようです」
「何とも、難しい話ですね」
確かに、どっちもどっちではあるかな。
カゲシン側が注意を喚起するのも尤もだ。
「転化が失敗するという話についてはどうなのですか?」
「不全転化者は我々にとっても扱いに困る問題です。
そのためセンフルールでは基本、相性を確かめてから転化です。
ただし、他もそうとは限りません。
特に、セリガーでは遺伝子適合など考慮せずに転化させています」
「何でまた、そんなことを?」
「まず遺伝子適合を調べるのが手間で時間がかかるという話があります。
相性を調べる場合ですが、基本的には日にちを置いて何回か吸血する必要があります。
よほど相性が良い場合は数回で分かりますが、普通は十回前後、二か月程度は必要でしょう。
また、一見遺伝子不適合でも稀に極めて高い能力を獲得する転化者はいるのです。
それを狙って、らしいのですが、人族との間では多々揉めていますね」
「では、センフルールは兎も角として、月の民全体としては不十分な転化による犠牲者は少なくないという話になるわけですか?」
「残念ながらその通りです」
うーむ、カゲシンとしては確かに注意が必要という話になるな。
「でも、流石に、私たちが人族の男をとっかえ、ひっかえ、というのは嘘よ、侮辱よ。
複数の男性と一度になんて不潔もいいとこじゃない」
シマが憤然と話す。
「魔力量の低い男性でも数を集めればマナ供給になる、という話も嘘なのか?」
「確かに理論的には可能ね。
でもさ、おなかを一杯にするためにパンを食べるところを、地べたの麦粒を拾い集めて満足するって感じよ。
品が無いというか、余程、変な趣味でもないとやらないでしょ」
シマの言葉にメイド軍団が同意する。
「その通りですわ」
「不潔です」
「やるわけないニャ」
「美男子集団なら僕、ちょっと考える、かな」
リタ君、正直すぎ。
「一般的に言ってその通りです。
ですが、実例がありますので反論は困難です」
最後のシノさんの言葉で場が凍った。
「シノ様、その話はちょっと。
部外者もいますし」
メイド長が慌てて口をはさむ。
「キョウスケは人族の秘密条項を漏らしてくれたのですから、この程度は良いでしょう。
皆も、センフルールに戻ればいずれ分かることです」
実例、・・・ね。
「シノちゃん、今の話、・・・」
「残念ながら本当です」
「あの?」
ふわふわブルネットのピンクメイド、ハナが手を挙げる。
「ひょっとしてぇ、サコ様の事ですかぁ?」
ハナの言葉にシマ以下全員が「ああ」という感じで頭を抱えた。
「何でも、彼女が留学を終えて帰還した時、カゲシトから男性魔導士三〇数名が消えたそうです」
「三〇人以上って、それ問題にならなかったのですか?」
「当然、大問題になりました。
しかし、彼女が男性達を引き連れて帰ったわけではありません。
男性たちは全員、自発的にカゲシトから出奔して転化を希望しただけなのです。
発覚した時点で全員、帝国領内から離脱していました。
カゲシンから説得のための使者や親族が派遣されましたが、全員意志が固く、どうにもならなかったと聞きます。
ちなみに、その後は留学生に対してカゲシンで男女交際する場合は事前に届け出ることが厳命されました」
シマとメイド達がぐったりしてしまった。
ショックだったんだな。
結構、衝撃だったもんな。
『サコ』さんか、覚えとこう。
ちなみに、その後、「すっごく疲れたから」という理由でシマに血を吸われた。
名目は兎も角、約束だったから致し方ない。
で、何でシノさんも吸ってるのかな?
事前に届け出が必要じゃないかと思うんだが。
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