あーちゃん初めて喝上げ(ナンパ)される2
「ねぇ、君今一人なの?」
「…」
「君だよきみ、白のブカブカのパーカー来てる僕だよ。」
「えっ、僕?」
そう言って綾が自分を呼んだ声をがした左側に顔を向けると自分を呼んだ人だと思われる二人組の男の人達がいた。
(この人達僕に何のようなんだろう…僕何か落としちゃったのかな…?)
綾がそんなことを考えていると二人組の男達が綾が座っている椅子に近づいて来てベラベラと綾に話しかけ始めた。
「ねぇ、君今幾つなの?」
「えっ、あ、えっと16歳です…」
「そうなんだ~、中学生ぐらいだと思ってたわ~」
「は、はぁ…?」
(この人達なんで僕に声かけて来たんだろう…?)
「で、君今一人なの~?」
「い、いいえ。」
「え、違うの?でも今君一人だよね?」
「帰ってくるまで僕はここでお留守番をしています。」
「へー、でもこんなに可愛い君を1人にしちゃうんなんてそんな奴と居るより俺らと遊んだ方が絶対楽しいと思うよ!」
(この男の人達僕に何のために声を掛けてきたんだろう?)
コテンッ
普通の人ならば声を掛けてきた時点でナンパだと気付くはずなのだが…勿論、綾は今自分がナンパをさせている事に気付く筈もなく首を傾げた。
「「ウッ」」
(あの人達急に苦しみ出したけど大丈夫かな?)
「あ、あの、大丈夫ですか?体調が悪いなら行院に行ってた方が良いと思いますよ?」
コソッ「やばい、まじでこの子俺の好みドストライクだわ!」
コソッ「おい、ふざけんなよ!俺があの子お持ち帰りするからな!」
この二人が綾に声を掛けた時点でみなさんお気付きだろうが、この男達が綾に声を掛けた理由は、ずばりメチャクチャ自分達の好みだったからである。
最初は性格は関係なくただ綾の容姿が自分たちの好みにドストライクだった為、声を掛けたが結果、話掛けてみると性格は大人しく天然で性格まで自分たちの好みにドストライクだった為現在二人はどっちが綾をお持ち帰りするか討論中なのである。
ちなみにこの二人の好みは
大体身長は160センチ、童顔、天然、細い子である。
…要らない情報でしたね。
さてさて現在綾はコソコソと何かを話し合っている男達を疑問に思いながら見つめていた。
(もしかして、この男の人たちは僕から喝上げしようとしだけど僕がお金を持ってなさそうだから困っているのかな?)
と、全く違う答えを導き出していた。
そんなことを考えているうちに男達の討論は終了し結果、3Pでやることとなった…。
「良かったら一緒に食事でも行かない?」
「俺たちこの近くの良いお店知ってるんだけど」
(やっぱり喝上げだ!!前読んだ本にこう言う話あった!)
(えっと、確か、奢ってあげるって言われで無理矢理高いお店に入れられたのに奢ってくれる筈の人が食事が終わった後にお手洗いに行くって言って席を外したまま帰って来なかったって話だった!)
(僕お金持ってないから払えない。)
「ごめんなさい。お断りします…。」
「え~残念だなぁ~…じゃあ3人で静かな所(ラブホテル)に行こうよ!絶対楽しいからさ!」
(静かな楽しい所?…これも前読んだ本に書いてあった。)
(確か、人がいない場所に連れて行かれてお金を取られちゃうんだ!…それに楽しいって事は僕お金持ってないから渡せなかったら殴られちゃうって事かな?
お話で喝上げされた人は断ったら男の人達に暴力を振るわれてたし…。ど、どうしよう。)
本好きであることがこんなに悔やまれることがあるのだろうか。
凄い世間知らずなのに本で得た知識は沢山ある為、この男達はとても分かりやすいナンパなのに綾は少しも気付いておらず小説に出てきた喝上げする人達だと勘違いをしている。
しかし、この誤解のおかげで綾は今の所秋人の言いつけ道理に席を動かずにナンパの誘いを断っている。
しかし、男達も我慢の限界であった…。
「ねぇ、一緒に来てくれるよね?」
「ご、ごめんなさい…お断りします…。」
(顔は笑ってるのに目が笑ってなくて怖い…。)
「いいからおいで!」
(ど、どうしよう!連れて行かれちゃう!怖い!)
男達が我慢の限界で座っている綾の腕を無理矢理掴もうとした瞬間…
「何やってるの…。」
綾の後ろから最近よく聞く人の声が聞こえた。
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