第14話あきのご両親

ピンポーン


「あ、来たみたい!」


「鍵持ってるんだから入ってくれば良いのに。」


「じゃあ僕開けてくるからあーちゃんは座って待ってて!」


「うん、いってらっしゃい。」


ガチャッ…


「拓海さん…あきはご両親に怒られたりしないですかね?あの、僕なんかがあきのお家に泊まったりなんかして…。」


「心配せずとも秋人さまは勿論秋人様のご両親も綾さんが秋人様の家に住むことをとても喜んでいますよ。」


「そうですかね…?」


「私も綾さんが秋人様と一緒に住んでいただいてとてもありがたいと思っていますよ。」


「そうなんですか?」


「えぇ、これからも秋人様をよろしくお願いしますね、綾さん。」


「僕の方がお世話になってますよ?」


「そうでも無いと思いますよ」ニコッ


「?」  


~~その頃秋人は~~


ガチャッ


「秋人久しぶりね~どう、元気にしていの?!ちゃんとご飯は食べているの?!」


「こらこら花。その辺にしておきなさい。秋人久しぶりだね…元気にしていたかい?」


「お陰様でね。今は#運命__あーちゃん__#を見つけたから毎日が充実しているよ。」


「それは良かった。」


「それより秋人!早く綾ちゃんを私に紹介してちょうだい!」


「秋人が佐藤綾さんのことを花に伝えてからずっとこんな感じなんだよ。笑笑」


「貴方も凄く会いたがっていたじゃないの!」


「私も会いたいからね。」


「相変わらず元気そうだね。あーちゃんはリビングのソファーに座って待っているよ。ほら、行くよ。」



ガチャッ


「あーちゃんうちの子に父さんと母さんきたよー」


「あら、貴方が佐藤綾さんね!とっても可愛らしいわ!!初めまして私は秋人の母親の清水花よ!仲良くしてくれると嬉しいわ」


「こらこら、花。とても困った顔をしてしまっているじゃないか。」


「私は秋人の父の清水#宗介__そうすけ__#だよ。よろしくね」


「あ、ぼ、僕は佐藤綾と申します!こっこちらこそ、よろしくお願いします!!」ビクッ



「あー本当に可愛いわー♡何とお呼びすれば良いかしら?」


「あ、えっと呼び捨てで構いません…よ?」


「それでは綾ちゃんとお呼びしても?」


「だ、大丈夫です。」ビクッビクッ


「ごめんね。妻が騒がしくて。私は綾くんと呼んでも良いだろうか?」


「は、はい。大丈夫です…。」


あきのお母さんは僕よりも身長が高くてとっても優しい顔をしたお母さんだ。少し垂れ目のぱっちり二重だ。髪もお手入れがちゃんとされていてキラキラしてる…。お父さんの方は身長が秋と同じくらいで180センチ以上あってとても高い。切長の目があきにそっくりだ。そして凄くイケメンで体が引き締まってる。カッコいい!


「ごめんねあーちゃん騒がしくて!怖がらないであげてね?」


「全然怖くないよ?…あきのご両親はとっても優しい人だね。」


あきのお母さんとお父さんはちゃんと話す時に僕と目線を合わせてくれる。とっても優しい人たちなんだなって僕思ったから。


「そう?」


「うん」ニコッ


「「「クッ!!!」」」


「あ、あの大丈夫ですか?!」


「いや、大丈夫だよ綾くん。」「えぇ、大丈夫よ」」


「確かにこれはやられるな。」「これは凄いわ」


「でしょ!!僕はこれで何回も殺されそうになったよ!もー可愛くて可愛くて!」


「秋人が楽しそうで良かったよ」「そうね!」


「やはり秋人様のやられ癖は花様と宗介様から受け継がれたのですね。」


「そうらしいね。久しぶりだね拓海」


「はい、お久しぶりです。宗介様、花様も相変わらずお元気そうで安心しました。」


「私たちはまだまだよ!ねぇ、あなた」


「ふふっそうだね」


「こちらストレートティーです。こちらのクッキは綾さんと珍しくちゃんとお作りになられた秋人様と私の3人がお作りしたクッキーです。」


「普段もちゃんと作ってるよ僕!」


「綾ちゃんも作ってくれたの!とっても嬉しいわ」


「私もすごく味が気になるね」


「ふふっそれでは」


「「いただきます。」」


サクッ


「うん!とっても美味しいわ!」


「うん。この抹茶のクッキーも苦さがちょうどいいね。」


「良かったです。」


「ふふっ、良かったねあーちゃん!」


「私もここに住みたいわ~!!」


「ダメでしょ!父さんの仕事先から距離が離れすぎてるよ。」


「分かってはいるんだけどこんなに楽しいんだもの!」


「そうだね。私もこっちに住みたくなってきたよ」


「ぼくとあーちゃんの愛の巣だよここは!」


「まぁまぁ、良かったわ…秋人が楽しそうで!」



「そうだね。私も安心したよ。綾くん。それからも秋人をよろしく頼むね。」


「いえ、僕があきにすごくお世話になっているので…。」


「そんなことないよ!あーちゃんは僕と一緒にいてくれるだけで癒しだしね!」


「秋人にも運命が見つかって良かったよ。」


「運命?」


「おや、秋人まだ綾くんに説明していなかったのかい?」


「まだ、してないよ…。これからもう少し仲良くなってからにしようかなって思ったからね。」


「意外と奥手だなぁ…。まぁ、自分が言いたいタイミングに言うといい。」


「うん。そうするよ。」


「?」


「あーちゃん。うちの家はね良くは分からないんだけど初めて会った人とかに急に運命を感じるんだ。あ、この人が運命だってね。」


「うん?」


「だから僕はあーちゃんにあった瞬間に絶対にいいお友達になってくれるって確信したんだよ!」


「そうなの?」


「そうだよ!何故かこの間は絶対に外れないんだよ。」


「じゃあ僕も、あきとお友達になれたのがすごく嬉しくてとっても楽しいから僕にとってあきは僕の運命だね」ニコッ


「グハッ」


「だ、大丈夫あき?!」


「だ、大丈夫だよ」


「だから綾ちゃんも秋人をよろしくね!」


「はい!」


「それと私たち仕事がひと段落したから5日間ここに泊まれることになったの。だから5日間よろしくね!」


「えっ!?…まじか」


「よろしくね綾ちゃん!」握手…ギュッ



「はい、よろしくお願いします」

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