第13話初めてのお菓子作り

「さぁ、あーちゃん今日は何かやりたいことある?」


「?…特にないよ?」


「秋は何かあるの?」


「僕も無いんだよねー」


「どうしよっか」


プフルルルッ…プフルルルッ…「はい。あれ、母さんどうしたの?え、今日うちに来るの?急すぎない?…分かったよ…うん、13時頃ね了解。」ピッ


「さて、あーちゃん」


「はい。」


「今日の13時頃に僕の両親が来るから待っててねだって。」


「えっ、あきのご両親…僕が一緒に住んでるのに怒っちゃった?!」


「えっ!違うよ!あーちゃんに会いたくて遊びにくるんだよ!」


「えっ。そ、そうなの?」


「そうだよ。この間から僕の父さんと母さんがあーちゃんに会いたくてうずうずしていたからね。多分やっと休みが取れたからうちに遊びにくるんだと思う。」


「秋の両親は忙しいの?」 


「まぁ、どっちも忙しいのかな?」


「あきは寂しくないの?」


「今はあーちゃんが一緒にいてくれるからね!全然寂しくないよ!!」


「なら、良かった」ニコッ


「あーちゃんは優しいね!」


「そうかな?」


「僕が言ってるんだから間違いないよ!」


ガチャッ


「あ、拓海帰ってきた」


「ただいま戻りました。」


「おかえり拓海」


「お帰りなさい拓海さん」


「あ、そうだ拓海、さっきかーさんから電話があって13時頃にうちに遊びにくるってさ。」


「えっ随分急ですね?それでは私はお菓子でも作りましょうかね。」


「え、別に適当に買ってくるけど?」


「何言ってるんですか。綾さんに食べさせるのにそんな外のお菓子なんて食べさせる訳ないでしょう。身体に少しでも悪い物は出来る限り排除しなくては。」


「それは納得なんだけどさ、拓海もなんだかんだ言ってあーちゃんのこと大好きだよね。」


「拓海も意外と子供好きだからなぁ~なんだかんだ言って拓海も可愛い子はとことん甘やかすタイプか。」


「可愛い子を可愛いがって何がいけないんですか。」


「あはは、認めてるし笑笑」


「綾さんは何か食べたいお菓子はありますか?」


「えっと、僕はお菓子は食べたことが無いからよく分から無いです…。」


「そうですか…ではこの中から何が気になるお菓子はありますか?」


「レシピ本?…え~と…あっ、クッキーを食べてみたいです…良いですか?」


「クッキーですか?もっと凝ったものも作れますが?」


「前に、弟が食べていたのでどんな味なのかすごく気になっていたんです。」


「そうでしたか。では、色々な種類のクッキーをお作りしましょう…綾さん。楽しみにしていて下さいね。」


「あの、折角なので僕もお手伝いしても良いですか…?」


「勿論です。それでは一緒に作りましょうか。」


「それなら僕もやるよー!!」


「三人でやった方が作る時間も短くなるからね!」


「じゃあ3人で作りますか。秋人様、悪戯しないでくださいね」


「そんなことしないよ!」


~~~~~作業中~~~~~~


「「出来た!」」


「出来ましたね。綺麗に焼けてますよ。」


抹茶クッキー、チョコクッキー、普通のプレーンのクッキー、イチゴ味のクッキー、アーモンドクッキー、生姜クッキー

などなど



「いっぱい作ったねー」


「作るの楽しかった!」


「綾さん初めてなのにすごく上手に焼けていましたよ。綾さんはお菓子作りが上手ですね。」


「ふふっありがとうございます!」


「秋人様も珍しくちゃんとお手伝いされて良かったですよ。いつもは変に賢いせいか変なことをやり出すのでいつもこうだと有難いのですが…。」


「失礼だなー。いつもちゃんと作ってるよ!」


「どうでしょう?」


「また、お菓子一緒に作って貰っても良いですか?」


「はい。また今度一緒に作りましょうね。」


「その時は僕もね!」


「さぁ、そろそろ13時になりますからお茶の支度でもしましょうかね。」


「じゃあ僕たちは出来たお菓子たちをお皿に盛っとくよ。」


「はい。お願いします」











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