上記一言の部分にすべてを込めて、もう一度。
いろんな意味で濃厚な作品でしたァ!
初っ端から勢いよくエンジンを吹かして始まった第一話から続き、一話一話に濃密に書き上げられた戦闘描写は味の濃いソースのようなこってりとした仕上がりで、読めば読むほどに入れ替わる戦況をしっかりと書き上げている熱を感じました。
また、キャラ一人をとっても個性的で……いや、そもそもスケバン自体が個性的なのかな……? とにもかくにも、キャラクターの造形はかなり深くまで彫り込まれているようで、だからこそスケバン同士の決闘に手に汗握る濃密な味を感じられるのだと思います。
総じて、あらゆる要素を巻き込んで燃え上がる熱さと、破裂寸前の爆弾のような内容の濃さが味の作品でした。
おすすめレビューを書いておいてなんですが、濃い味付け故に好みは別れそうですね。
とりあえず、勢いに任せて読んでみることをおすすめします。
読む前「なんだろうこれ……」ってなって、読んでる最中「なにこれ……」って腕組みして、読んだ後「なんだったんだこれ……」って頭抱えました。
食べてる最中は美味しいんです、けど味の説明が出来ない。もっちゃもっちゃ嚙んでみても甘いんだか酸っぱいんだか分かんないし、そもそも飴なのかグミなのか、もしかしたらガムだと知らずに飲み込んだのかもしれない。タグ見たら「ラブコメ」とか「群像劇」とか書いてあるけど、そんなありきたりな枠組みに収めていい小説じゃない。スケバン猛将伝はスケバン猛将伝でしかない。
文章は勢い任せ一辺倒かと思いきや戦闘の描写が克明で、スケバン各キャラの立ち方も秀逸です。私の頭で理解出来たのはそのくらいです。もうやだ、明日世界が終わるとして、最後に思い出すのがスケバン猛将伝のサブタイトルかもしれない。そんなのやだ。
個人的には間違いなく面白かったんですけど、設定もテンションも独特すぎて万人にはとてもおススメ出来ないです。筆者様のプロフィール見て「あ、言われてみればジョジョっぽいか?」って少しだけ納得したけど、だからってシラフでこんなもん書けるのか……?